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精神保健福祉士の過去問 第24回(令和3年度) 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問132

問題

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次の事例を読んで、答えなさい。
〔事例〕
P市に住むKさん(30歳、女性)は、学生時代に通院していた精神科病院をL君(5歳、男児)と共に受診した。診察に際してM精神保健福祉士がインテーク面接を行った。Kさんは、「5年前に結婚し、すぐにLを出産したが、2年半前に離婚した。働きながらLを育ててきたが、3か月程前から不眠が続き、仕事に行けなくなり、先月、突然解雇を言い渡された。もう生きていてもしょうがない」とうつろな表情で話した。M精神保健福祉士は、Kさんの来院をねぎらい、傾聴した。同時に、Kさんの手首に巻かれたハンカチから血がにじんでいることや、L君は5歳児にしては小さく痩せていること、不衛生な身なりで表情が乏しいことが気になった。(※1)
診察の結果、Kさんには自傷行為が認められ、希死念慮が強く、入院治療が必要と判断された。当初Kさんは、「身寄りもなく、Lを残して入院できないしお金もない」と入院に同意しなかった。しかし、主治医より入院の必要性について説明され、M精神保健福祉士がL君への支援と、経済的な支援について説明すると、ほっとした表情を浮かべ入院に同意した。Kさんの入院と同時に、L君は一時保護となった。入院後、KさんはM精神保健福祉士との面談で、「酒飲みの父親は私に頻繁に暴力を振るったが、母親は助けてくれなかった」「離婚した夫も、酒を飲むと私とLに暴力を振るった」「離婚後、Lを厳しく叱り、世話をできないことが続いた。気付くとリストカットを繰り返していた」と語った。M精神保健福祉士は、誰にも相談できずに苦しんできたKさんに寄り添い、傾聴した。(※2)
一時保護所のA児童福祉司(精神保健福祉士)は、L君が声かけにほとんど反応せず、言語発達の遅れがみられるため、P市と連携してL君の養育環境の整備を開始した。M精神保健福祉士は、Kさん及び主治医、A児童福祉司と共にKさんの退院後の生活について話し合う場を設けた。A児童福祉司が、母親と暮らすことを希望するL君の意向を伝えると、Kさんは、「退院してLと一緒に暮らしたいが自信がない」と語った。(※3)

次の記述のうち、(※1)の時点で、必要な情報を収集するために、M精神保健福祉士が行う質問の内容として、適切なものを2つ選びなさい。
   1 .
Kさんへ「L君がいるのになぜ離婚したのですか」
   2 .
L君へ「何をしているときが楽しいですか」
   3 .
Kさんへ「怪我をしているようですが、どうしましたか」
   4 .
L君へ「片足でケンケンできますか」
   5 .
Kさんへ「L君を毎日お風呂に入れていますか」
( 第24回(令和3年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問132 )
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この過去問の解説 (3件)

16

正解は、2・3 です。

1 不適切です。

インテーク面接であり、今はKさんやL君の現状についてアセスメントすることが求められます。また、「なぜ離婚したのですか」というようなKさんを責めているとも捉えられてしまうような質問は適切ではありません。

2 適切です。

L君自身にも現状を確認する必要があります。5歳児であるL君にも答えられるような質問を投げかけることは適切です。

3 適切です。

Kさんの身体状況について尋ねることは適切です。また、「自傷行為をしたのですか?」と直球に質問するのではなく「怪我をしているようですが?」と相手に配慮した表現で質問することは大切です。

4 不適切です。

L君の発達状況や身体状況について確認することは大切ですが、質問が唐突すぎます。また、現在は「小さく痩せていること、不衛生な身なりで表情が乏しいことが気になった」とありますので、そのことと「片足でケンケンができるか?」はあまり繋がりがないと考えられます。

5 不適切です。

「L君をお風呂に入れているか」について確認する必要はありますが、Kさんを責めていると捉えられてしまうような質問ですので、適切ではありません。インテーク面接であることからも、Kさんとの信頼関係を築くことが優先されます。

付箋メモを残すことが出来ます。
9

正解は、 2,3 です。

インテーク面接時に精神保健福祉士が行う質問に関する問題です。

1.適切ではありません。

インテーク面接は受理面接とも呼ばれ、相談援助過程の第一段階に位置付けられています。

クライエントの主訴や相談内容を共感的な態度で傾聴しながら、

しっかりと関係性を築いていくことが求められます。

2.適切です。

不衛生な身なりで表情が乏しいL君に対して、

楽しいことを問う質問をすることで、L君の強みや希望に関する情報収集と、

詳細な症状の把握を行うことができます。

3.適切です。

Kさん自身から手首の傷についての話をしてもらうことで、

Kさんが自傷行為に対してどのような想いでいるかをの情報を得ることができます。

手首の傷について隠したとしても、それも一つの大きな情報です。

4.適切ではありません。

5.適切ではありません。

L君は小さく痩せており、不衛生で表情が乏しいことが見てとれるため、

追及する質問をすることは今後の関係性構築に影響を与えかねません。

信頼関係を構築するには、雰囲気作りを含めた面接スキルが求められます。

3

1、✕ 「L君がいるのになぜ離婚したか」と聞く事は、過去のKさんの選択を責めているように感じさせる言葉です。この時点で選択肢の内容の質問を行えばKさんとの良好な関係性を築く事が困難となる可能性も強く、適切な問いかけとは言えません。

2、〇 L君自身が現時点でどんな思いを持っているかを知るために、選択肢のような内容の質問をする事は重要であると言えます。まだ5歳のL君にも答えやすい質問内容を選択しており、適切な問いかけであると言えます。

3、〇 手首に巻かれたハンカチに血がにじんでいる事に対して理由を尋ねる事は、Kさんの抱えている悩みを知る手がかりになる可能性もあります。憶測で話をせず、実際に目で見て分かる部分について確認をする事は適切な問いかけであると言えます。ただし、その質問内容にKさんが触れてほしくないというアクションを見せた場合、深く追求する事は避ける必要があると考えられます。

4、✕ 片足ケンケンは幼児の発達状況を確認するための項目の一つとして挙げられますが、現時点でKさんからL君の発達状況について心配する言葉は出ておりません。また、発達検査は乳幼児健診や小児科等で専門家が実施し診断を行うため、この時点でM精神保健福祉士がL君に対して実施する必要はないと考えられます。

5、✕ L君が不衛生な身なりでいる事が本事例から把握できますが、選択肢の内容のような質問をすればKさんの養育が不適切であるような印象を与えてしまい、Kさんとの関係性構築に支障が出る可能性があります。現時点で行うべき質問ではないと考えられます。

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