精神保健福祉士の過去問
第25回(令和4年度)
精神疾患とその治療 問2
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問題
第25回(令和4年度) 精神保健福祉士国家試験 精神疾患とその治療 問2 (訂正依頼・報告はこちら)
次のうち、神経性大食症の患者に認められる、過食に対する不適切な代償行為として、正しいものを1つ選びなさい。
- 虚言
- 睡眠薬の大量服薬
- 緩下剤乱用
- ネット依存
- リストカット
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この過去問の解説 (3件)
01
神経性大食症は、摂食障害の一種で、DSM-5によると、①反復する過食エピソード、②体重の増加を防ぐための反復する不適切な代償行為(自己誘発性嘔吐、緩下・利尿薬等の乱用、絶食、過剰な運動など)、③代償行為がともに平均して3か月にわたって少なくとも週1回は起こる、④自己評価が体型および体重の影響を過度に受けている、⑤その障害は、神経性やせ症のエピソードの期間にのみ起こるものではない、との診断基準があります。
正しくないです。神経性大食症の患者に認められる、過食に対する不適切な代償行為として、「虚言」は適切ではありません。
正しくないです。神経性大食症の患者に認められる、過食に対する不適切な代償行為として、「睡眠薬の大量服薬」は適切ではありません。
正しいです。「緩下剤乱用」の神経性大食症の患者に認められる、過食に対する不適切な代償行為の一つです。
正しくないです。神経性大食症の患者に認められる、過食に対する不適切な代償行為として、「ネット依存」は適切ではありません。
正しくないです。神経性大食症の患者に認められる、過食に対する不適切な代償行為として、「リストカット」は適切ではありません。
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02
神経性大食症は、神経性過食症とも呼ばれる摂食障害の一つです。
神経性大食症の症状の特徴としては、自己で食欲をコントロールする事が出来ず、大量の食事を摂ってしまう事、その行為に対する不適切な代償行為として「嘔吐」や「緩下剤の多量内服」などを行う事で、体重の増加を防ごうとする事などが挙げられます。
✕ 虚言とは「嘘」の事を言います。虚言癖がある人の場合、自身の意思によって嘘を言う場合と、自身の意思に反して嘘をついてしまう場合とあります。前者はパーソナリティ障害に付随した症状である事が多く、後者は統合失調症などによる症状の一つとして多く見られている症状です。神経性大食症の代償行為として見られるものではありません。
✕ 睡眠薬の大量服薬は、オーバードーズとも呼ばれます。自殺を考える人などが起こす行動の一つとして挙げられますが、神経性大食症の代償行為には当たりません。
〇 適切な内容です。緩下剤を乱用する事で、過食によって体内に取り入れた食べ物を排出し、体重減少を図ろうとする、不適切な代償行為と言えます。
✕ ネット依存とは、日常生活を送る事よりもインターネットに依存してしまう状態の事を言います。ネット依存の状態に陥ると、その利用時間を自分自身の意思でコントロールする事が出来ず、日常生活に支障を来すようになります。
ネット依存は大きな社会問題となってきていますが、神経性大食症の過食に対する代償行為ではありません。
✕ リストカットとは、自分の手首などを自分で傷つける自傷行為の一つです。神経性大食症の過食に対する代償行為には挙げられていません。
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03
神経性大食症の特徴として、摂取した分を消費しようとする行為がみられます。病気の名称とそれに伴う症状、治療方法についてはおさえておくようにしましょう。
不適切です。虚言はみられません。
不適切です。睡眠薬の大量服薬はみられません。
適切です。摂取したカロリーを消費するために緩下剤を乱用することがあります。
不適切です。ネット依存はみられません。
不適切です。リストカットはみられません。
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