精神保健福祉士の過去問 第25回(令和4年度) 精神疾患とその治療 問6
この過去問の解説 (3件)
強迫性障害は、不合理・不条理な行為・思考を自分の意思に反して反復してしまう精神障害の一種です。強迫観念と強迫行為がともに存在する場合に、強迫性障害と診断されます。ドアノブに触った、便座に触ったなどの出来事があり、「汚いかもしれない」と強迫観念が湧いて出て、不安感・恐怖感から手洗いを延々とする(強迫行為)ことなどが例としてあげられます。
正しくありません。「対人恐怖」は、強迫性障害によくみられる症状とはされていません。
正しくありません。「解離」は、強迫性障害によくみられる症状とはされていません。「解離」とは、ある一連の心理的・行動的過程を、自分のそれ以外の精神活動から隔離してしまうこととされ、無意識的な防衛機制の一つとされています。
正しいです。「儀式行為」とは、自分で決めた通りの手順でないといけないとの強いこだわりから、どんな場合であっても同じ方法で仕事・家事などをする強迫行為の一種です。強迫性障害によくみられる症状とされています。
正しくありません。「幻嗅」とは、実際にはないにおいを感じたり、実際のにおいと異なるにおいを感じたりすることを指します。「幻嗅」は、強迫性障害によくみられる症状とはされていません。
正しくありません。「パニック発作」とは、極めて強い苦痛、不安、恐怖などが突然現れて比較的短い時間で治まる発作のことで、身体症状や精神症状をともなうものとされています。「パニック発作」は、強迫性障害によくみられる症状とはされていません。
強迫性障害の症状としては「強迫行為」と「強迫観念」の2つが挙げられ、その両方が出現する事も多いと言われています。
✕ 対人恐怖とは、他人から注目される場面で自分が恥ずかしい思いをするのではないかという恐怖心から、そのような場所を避けるようになる事を言います。そのまま放置する事でうつ病などを併発する事もあるとされていますが、強迫性障害に見られる症状とは言えません。
✕ 解離とは、意識や記憶などをまとめるための能力が一時的に失われた状態の事を言います。解離性障害などで見られる症状であり、強迫性障害に見られる症状とは言えません。
〇 儀式行為とは、特定の行為を決められた手順で行わないと悪い事が起こるという考えのもとに行われる事を言います。強迫行為とも言い、実施している人はその行動がおかしいと考えていても辞める事が出来ません。儀式行為は強迫性障害によく見られる行為です。
✕ 幻嗅とは、実際その場に無い臭いを感じる事を言います。不快感を感じる臭い(焦げた臭いなど)である事が多く、統合失調症の患者などによく見られる症状と言われています。
✕ パニック発作とは、強い苦痛や不安、恐怖などの感情が短時間のうちに発生する事を言います。発作自体はすぐに収まり落ち着きますが、それらが繰り返す訪れる事があります。パニック症やうつ病などに見られるものであり、強迫性障害に見られる症状とは言えません。
疾患や障害に対して、どのような症状が出てくるかは、関連付けて覚えておかなければいけません。選択肢を見るだけで、どのような症状かすぐに理解できるようにしておきましょう。
不適切です。社会不安障害とも呼ばれます。
不適切です。発達障害を持つ方にみられることがあります。
適切です。「手を洗い続けてしまう」といった、同じことを繰り返す行為がこれにあたります。
不適切です。統合失調症の方にみられることがあります。
不適切です。パニック症の方にみられることがあります。
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