精神保健福祉士の過去問
第25回(令和4年度)
精神疾患とその治療 問7

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問題

第25回(令和4年度) 精神保健福祉士国家試験 精神疾患とその治療 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、認知症のスクリーニングに有用な心理検査として、適切なものを2つ選びなさい。
  • 文章完成テスト
  • ミニメンタルステート検査
  • ウェクスラー成人知能検査
  • ミネソタ多面人格テスト
  • 改訂長谷川式簡易知能評価スケール

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この過去問の解説 (3件)

01

認知症のスクリーニングに有用な心理検査について問う設問です。各選択肢の心理検査がどのような内容か、どういう用途で使用されるのかなど、確認していきましょう。

選択肢1. 文章完成テスト

適切ではありません。「文章完成テスト」(SCT)とは、あらかじめ書かれている未完成の文章を被験者が、思いつくまま記述するものです。知能検査や性格検査に用いられます。

選択肢2. ミニメンタルステート検査

適切です。「ミニメンタルステート検査」(MMSE)とは、11種類の検査(言語的能力、図形的能力など)をして、7つの認知機能を評価し、認知症か否かを簡易的に判断する検査です。

選択肢3. ウェクスラー成人知能検査

適切ではありません。「ウェクスラー成人知能検査」(WAIS)とは、16歳以上の成人用に標準化された知能(IQ)を測るための一般的な検査です。

選択肢4. ミネソタ多面人格テスト

適切ではありません。「ミネソタ多面人格テスト」(MMPI)とは、精神医学的診断の客観的尺度を作成することを目的に作成された質問紙法の心理検査です。550もの質問項目があり、認知症のスクリーニングに有用な心理検査とはいえません。

選択肢5. 改訂長谷川式簡易知能評価スケール

適切です。「改訂長谷川式簡易知能評価スケール」(HDS-R)とは、見当識やさまざまな質的に異なる記憶に関する項目で構成されるもので、認知症の診断の際、補助的に使われる、スクリーニングのための検査です。

参考になった数22

02

日本における認知症患者の割合は増え続けており、今後も増加する事が予想されています。

選択肢1. 文章完成テスト

✕ 文書完成テストは、被験者のパーソナリティを理解するために実施される検査の事です。認知症のスクリーニングに用いられるものではありません。

選択肢2. ミニメンタルステート検査

〇 ミニメンタルステート検査は、認知機能の低下を図るテストの一つです。道具が不要で実施しやすい事が特徴です。

選択肢3. ウェクスラー成人知能検査

✕ ウェクスラー成人知能検査は、16歳以上を対象にした、知能(IQ)を測定する検査の事を言います。認知症のスクリーニングに使用する物ではありません。

選択肢4. ミネソタ多面人格テスト

✕ ミネソタ多面人格テストは、質問紙法による人格検査です。認知症のスクリーニングに使用するものではありません。

選択肢5. 改訂長谷川式簡易知能評価スケール

〇 改定長谷川式簡易知能評価スケールは口頭で質問をしたり、絵などを見せて記憶してもらった内容を説明してもらうなどの記憶力を測定するテストとなります。30点満点で、20点以下は認知症の疑いがあるとされています。

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03

認知症のスクリーニングとして、ミニメンタルステート検査(MMSE)と長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)は、現場でもよく使われるテストです。どのような質問内容が含まれているのかも確認しておきましょう。

選択肢1. 文章完成テスト

不適切です。知能や性格の検査として、用いられます。

選択肢2. ミニメンタルステート検査

適切です。MMSEと略され、質問の他、患者に書いていただく内容も含まれています。

選択肢3. ウェクスラー成人知能検査

不適切です。知能検査として、用いられます。

選択肢4. ミネソタ多面人格テスト

不適切です。性格検査として、用いられます。

選択肢5. 改訂長谷川式簡易知能評価スケール

適切です。「今日の日付は?」「知っている野菜の名前をあげてください」などの質問を行い、点数で評価する検査です。

参考になった数4