精神保健福祉士の過去問
第25回(令和4年度)
精神保健福祉相談援助の基盤 問4

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問題

第25回(令和4年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉相談援助の基盤 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

「ソーシャルワーク専門職のグローバル定義」(2014年)におけるソーシャルワークに関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。
(注)「ソーシャルワーク専門職のグローバル定義」とは、2014年7月の国際ソーシャルワーカー連盟(IFSW)と国際ソーシャルワーク学校連盟(IASSW)の総会・合同会議で採択されたものを指す。

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この過去問の解説 (3件)

01

「ソーシャルワーク専門職のグローバル定義(2014年)」には、「ソーシャルワークは、社会変革社会開発社会的結束、および人々のエンパワメント解放を促進する、実践に基づいた専門職であり学問である。社会正義人権集団的責任、および多様性尊重の諸原理は、ソーシャルワークの中核をなす。ソーシャルワークの理論、社会科学、人文学、および地域・民族固有の知を基盤として、ソーシャルワークは、生活課題に取り組みウェルビーイングを高めるよう、人々やさまざまな構造に働きかける。この定義は、各国および世界の各地域で展開してもよい。」と記述されています。

選択肢1. 実践に基づいた専門職であり学問である。

正しいです。「ソーシャルワーク専門職のグローバル定義(2014年)」に記述されています。

選択肢2. 原理の一つに社会正義がある。

正しいです。「ソーシャルワーク専門職のグローバル定義(2014年)」に記述されています。

選択肢3. 集団的権利ではなく個人の権利を尊重する。

正しくありません。ソーシャルワークが尊重する権利は、「個人の権利と集団的権利の両方を含んでいる」とされます。

選択肢4. 西洋の諸理論を基準に展開される。

正しくありません。「西洋の諸理論だけでなく、先住民を含めた地域・民族固有の知にも拠る」と記載されています。

選択肢5. 「人々とともに」ではなく「人々のために」働くという考え方をとる。

正しくありません。「ソーシャルワークは、できる限り、「人々のために」ではなく、「人々とともに」働くという考え方をとる」とされます。

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02

ソーシャルワーク専門職のグローバル定義は、ソーシャルワークの基本となるものです。実践の場においても、何度も振り返って確認するものなので、目を通しておくようにしましょう。

選択肢1. 実践に基づいた専門職であり学問である。

適切です。「実践に基づいた専門職であり学問である」と記述があります。

選択肢2. 原理の一つに社会正義がある。

適切です。「社会正義、人権、集団責任、および多様性尊重の諸原理は、ソーシャルワークの中核をなす」と記述があります。

選択肢3. 集団的権利ではなく個人の権利を尊重する。

不適切です。「個人の権利と集団的権利の両方を含んでいる。」と記述があります。

選択肢4. 西洋の諸理論を基準に展開される。

不適切です。「西洋の諸理論だけでなく」と記述があります。

選択肢5. 「人々とともに」ではなく「人々のために」働くという考え方をとる。

不適切です。「『人々とともに』働くという考え方をとる。」と記述があります。

参考になった数2

03

2014年のソーシャルワーク専門職のグローバル定義は、以下の通りです。

「ソーシャルワークは、社会変革と社会開発、社会的結束、および人々のエンパワメントと解放を促進する、実践に基づいた専門職であり学問である。社会正義、人権、集団的責任、および多様性尊重の諸原理は、ソーシャルワークの中核をなす。ソーシャルワークの理論、社会科学、人文学、および地域・民族固有の知を基盤として、ソーシャルワークは、生活課題に取り組みウェルビーイングを高めるよう、人々やさまざまな構造に働きかける。この定義は、各国および世界の各地域で展開してもよい」

この内容を踏まえた上で、本設問を解いていきましょう。

選択肢1. 実践に基づいた専門職であり学問である。

〇 選択肢の内容が含まれています。

選択肢2. 原理の一つに社会正義がある。

〇 選択肢の通りです。その他に「人権」「集団的責任」「多様性尊重の諸原理」が挙げられています。

選択肢3. 集団的権利ではなく個人の権利を尊重する。

✕ 個人の権利と集団的権利の両方を尊重する事とされています。

選択肢4. 西洋の諸理論を基準に展開される。

✕ 西洋の諸理論や知識が評価され、その他の知については軽視されてきた過去がありますが、ソーシャルワーク専門職のグローバル定義ではそれを問題視しています。西洋の諸理論だけではなく、先住民の人々の声にも耳を傾け、それらの人々と共同して展開される事が定められています。

選択肢5. 「人々とともに」ではなく「人々のために」働くという考え方をとる。

✕ 「ソーシャルワークは、できる限り、「人々のために」ではなく、「人々とともに」働くという考え方をとる」という記述があります。

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