精神保健福祉士の過去問
第25回(令和4年度)
精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問4
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問題
第25回(令和4年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問4 (訂正依頼・報告はこちら)
次の記述のうち、精神保健福祉士が退院支援をしているクライエントから、「俳優になりたい」と聞いたとき、プランニング段階での関わりとして、適切なものを1つ選びなさい。
- 症状の安定に努め、俳優のことは退院後に検討することを伝える。
- 過去の職歴を聞き、合っている仕事は何か一緒に検討する。
- 病棟での患者ミーティングの司会を担って、人前で話すことに慣れるよう勧める。
- 俳優になるために何が必要かを話し合う。
- 入院中にオーディションを受けられるよう調整する。
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この過去問の解説 (3件)
01
事例において、「退院支援をしている」、「プランニング段階」の二つが大きなポイントであると考えられます。本人から大きな目標が出てきても、支援者としては否定するのではなく、まずは傾聴する姿勢が重要です。
不適切です。「退院支援をしている」とあることから、ある程度状態は落ち着いていると読み解くことができます。まずは、クライエントの希望について、傾聴することが適切です。
不適切です。クライエントは「俳優になりたい」と話しています。その話から逸れるのではなく、クライエントがなぜそう思ったのか等を傾聴することが適切です。
不適切です。なぜ俳優になりたいと思っているのか、どのような俳優になりたいと思っているのか等を傾聴することが優先だと言えるでしょう。その上で、クライエントからも「人前で話す練習をしたい」と言う要望があるのであれば、考えられる対応の一つです。
適切です。クライエントの希望に沿った対応であると言えます。
不適切です。まずは、なぜ俳優になりたいのか、俳優になるためには何が必要なのかといった話し合いを行うことが優先であり、時期尚早です。また、退院後の生活が安定するかどうかについても検討や継続した観察が重要だと言えます。
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02
事例は、精神保健福祉士が退院支援している際、患者の「希望」を聞き、どのように対応すべきか問われている問題です。「退院支援」「プランニング段階」との要素を意識して解答するようにしましょう。またプランニングの意義(情報収集・アセスメント・クライエントとの合意・具体的計画の策定)も意識して解答しましょう。
適切ではありません。現段階は退院に向けてのプランニング段階にあたります。本人の希望を丁寧に聞き取り、アセスメントに反映させていく必要があります。
適切ではありません。現段階は退院に向けてのプランニング段階にあたります。退院後の生活は本人の希望をもとに検討する必要があります。「俳優になりたい」との希望が精神保健福祉士にとって突飛なものと感じられても焦点をそらさず、まずはその思いを傾聴する必要があります。
適切ではありません。現段階は退院に向けてのプランニング段階にあたります。本人の希望を丁寧に聞き取り、アセスメントに反映させていく必要があります。アセスメントをとる以前に具体的な施策を進めるのは適当ではありません。また、「人前で話すことに慣れる」場の提供を本人に依頼されたわけでもありません。
適切です。現段階は退院に向けてのプランニング段階にあたります。本人の希望を丁寧に聞き取り、アセスメントに反映させていく必要があります。「俳優になるために何が必要かを話し合う」ことによって、退院後に生活をどのように構築していくか、検討する材料になります。
適切ではありません。現段階は退院に向けてのプランニング段階にあたります。本人の希望を丁寧に聞き取り、アセスメントに反映させていく必要があります。アセスメントをとる以前に具体的な施策を進めるのは適当ではありません。また「入院中にオーディションを受けられるよう調整する」ことを本人に依頼されたわけでもありません。
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03
本設問では、退院支援をしているクライエントから「俳優になりたい」という希望がある事を知った精神保健福祉士が、その希望に近づけるよう援助を行う事となっています。クライエントの希望を否定せず、思いを受容した上で、その希望を叶えるためにはどんなプロセスが必要か考える必要があります。
✕ クライエントは現時点で「俳優になりたい」という思いを持っており、それを達成したいと考えています。退院後に検討すると一方的に決めてしまうのではなく、その思いを一度受け止め、それを達成するために必要な行動はどのような物があるか考える事がプランニング段階では大切となります。
✕ 過去の職歴を聞いてクライエントに合っている仕事を検討する事は、「俳優になりたい」というクライエントの思いを否定する事に繋がってしまい、適切な関わりとは言えません。
✕ クライエント自身が人前で話す事に慣れていないかどうかは、現時点では判断出来ません。また、人前で話す事が俳優になるために必要なスキルかどうかも不明ですので、その行動を促す事も適切な支援とは言えません。クライエントの希望である「俳優になりたい」という思いを叶えるために、必要な能力を調べ、それを獲得するために必要な行動を取れるよう計画を立てる事が大切と考えられます。
〇 「俳優になりたい」というクライエントの思いは聞き取れていますが、それを達成するために必要な行動にどんなものがあるかは現時点では不明です。それらをクライエントと一緒に考え、それに沿った行動を取れるよう支援する事が、プランニング段階では必要であると思われます。
✕ 俳優になるためにオーディションを受ける事も方法の一つとして考えられるかもしれませんが、クライエント自身からオーディションを受けたいという希望は聞かれていませんので、プランニング段階でそのような調整をする必要はないと考えられます。
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