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精神保健福祉士の過去問 第25回(令和4年度) 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問20

問題

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次の事例を読んで、問題について答えなさい。
〔事例〕
人口7万人のQ市は、人口減少や世帯の小規模化が進み、地域のつながりの希薄化が課題となっている。X障害者基幹相談支援センターのE相談支援専門員(精神保健福祉士)(以下「E専門員」という。)はピアサポーターから、「地域の事業所は、精神障害への偏見の修正や生活のしづらさの改善のために、地域にどう関わり、支援に活かしているのか」と聞かれた。E専門員は地域内の取組を伝えながら、幾つかの課題が頭に浮かび、それを整理する必要があると考えた。そこでE専門員は、翌月開催されたQ市「協議会」の部会で、「各事業所及び事業所がある地区の強みと弱みなどを可視化して、現状や課題を探ってみませんか」と参加者に提案した。
その後、8事業所から参加協力を得て学習会を開催し、市内各地区のマトリックス表を作成した。実施後に参加者から、「地区別の各事業所の課題と役割が分かった」「市全域と各地区との関係が分かった」「現状を各地区の実践にどう活かすかが今後の課題だ」と報告があった。(※1)
E専門員は報告を取りまとめ、「この結果を実践に活かすために、各事業所が個々の支援で工夫していることや課題と、今回地区ごとに可視化できたこととを結び付けてみてはどうでしょう。それらを精査して、地区やQ市の戦略的方策を考えていきませんか」と学習会において新たに提案した。(※2)
その後、学習会で検討した結果、「取組はあるが、その実践スキルやノウハウが集約できていない」「取組成果が地域に発信されていない」「住民からフィードバックを受ける仕組みが整っていない」ことが整理された。そこで「協議会」ではそれらを戦略的方策として、地域住民や当事者、その家族と事業所の協働で、地域実践を蓄積する方法を開発し、外部評価の仕組み作りを進めていった。この活動が継続していくと、参加する住民や団体も増え、Q市各地区での信頼感や結束力の高まりがみられるようになった。(※3)
(注)「協議会」は、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」に基づき、障害者等への支援体制の整備を図るため、保健医療関係者、福祉関係者等で構成される。

次のうち、(※1)におけるマトリックス表の作成時に用いられた方法として、正しいものを1つ選びなさい。
   1 .
PERT法
   2 .
グラウンデッド・セオリー
   3 .
SWOT分析
   4 .
デルファイ法
   5 .
アクションリサーチ
( 第25回(令和4年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問20 )
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この過去問の解説 (2件)

8

それぞれの用語の意味を理解した上で、現在、学習会で何が話し合われているかということも理解して解く必要があります。

選択肢1. PERT法

不適切です。PERT法とは、作業の工程の順序やそれぞれの工程にどのくらいの時間が必要なのかについて、整理する際に用います。

選択肢2. グラウンデッド・セオリー

不適切です。グラウンデッド・セオリーとは、得られたデータを分析し、仮説や理論を生み出す手法のことです。

選択肢3. SWOT分析

適切です。事例から、地域の現状や課題について話し合っていることがわかります。

選択肢4. デルファイ法

不適切です。デルファイ法とは、個別の回答で得られた結果を全員に公開し、同じことを繰り返すことで集団の意見をまとめていく手法です。

選択肢5. アクションリサーチ

不適切です。アクションリサーチとは、現状や課題について解決や改善をすることを目的としています。まだ現状と課題について、理解した段階です。

付箋メモを残すことが出来ます。
4

「協議会」の部会で、「各事業所及び事業所がある地区の強みと弱みなどを可視化して、現状や課題を探る」ため、各地区のマトリックス表を作成する場面です。

各選択肢の内容を正しく理解しましょう。

選択肢1. PERT法

適切ではありません。PERT法とは、プロジェクトマネジメントの手法の一つで、着手から完遂までの必要なタスクの洗い出し・相互関係の明確化によって、素早くプロジェクトを達成することを目的とするものです。「強みと弱みなどを可視化して、現状や課題を探る」ために用いられる手法ではありません。

選択肢2. グラウンデッド・セオリー

適切ではありません。グラウンデッド・セオリーとは、患者へのインタビュー・観察などを行い、得られた情報を文章化・コード化してデータを作成することを特徴とする社会調査の一つです。8事業所から参加協力を得て学習会を開催」して、今回のマトリックス表を作成していることから、この手法が用いられているとは考えられません。

選択肢3. SWOT分析

適切です。SWOT分析とは、意思決定プロセスおいて、外部環境や内部環境を強み (Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats) の4つのカテゴリーで要因分析を行い、資源の最適活用を図ることを目的とするものです。

選択肢4. デルファイ法

適切ではありません。デルファイ法とは、グループによりアンケート回答→集約→修正を繰り返す手法を用いる分析方法です。回答をフィードバックで繰り返すことをその特徴とし、原則的に無記名で行われます。「8事業所から参加協力を得て学習会を開催」して、今回のマトリックス表を作成していることから、この手法が用いられているとは考えられません。

選択肢5. アクションリサーチ

適切ではありません。アクションリサーチとは、社会心理学者のクルト・レヴィンが提唱した研究法で、アクション→研究→アクションというように連続的なプロセスで循環的に進められる必要性と有効性を主張した手法です。「協議会」における地域課題把握のためのマトリックス表作成は、アクションの前段階にあると考えられます。

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