精神保健福祉士の過去問
第25回(令和4年度)
精神障害者の生活支援システム 問7
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問題
第25回(令和4年度) 精神保健福祉士国家試験 精神障害者の生活支援システム 問7 (訂正依頼・報告はこちら)
次の事例を読んで、問題について答えなさい。
〔事例〕
Mさん(30歳、女性)は、大学卒業後に就職したが、3年目に統合失調症を発症し退職した。数か月の入院を経て、退院後は精神科デイケアに数年通いながら、再発することなく地域生活を続けていた。
デイケアのA精神保健福祉士は、Mさんとの面談を通して、改めて一般就労にチャレンジしたいというMさんの意欲を評価するとともに、対人面での緊張が強いことや体力面の課題があることを確認した。主治医からは、一般就労に向けて準備してもよいのではないかという意見が得られた。そこで、A精神保健福祉士は障害福祉サービスの利用を提案し、Mさんも希望した。A精神保健福祉士はこのサービスの利用に向けてU事業所のB相談支援専門員(精神保健福祉士)に連絡を取った。B相談支援専門員はMさんと話し合いながら、V事業所が提供する一般就労を目指した「障害者総合支援法」に基づく障害福祉サービスの利用を検討した。(※1)
その後、B相談支援専門員は、Mさんがこのサービスを利用するために市役所に申請を行った。(※2)
Mさんは企業の事務補助の仕事に就くことができた。その後、V事業所によるフォローもあり、不定期に休むことはありつつも、仕事を続けることができた。しかしMさんは、一人で悩みを抱え込む性格から疲れやすく、職場の上司や同僚もMさんを心配していた。Mさん自身、これからも仕事や生活面の不安をV事業所の担当職員に相談したいと話した。継続的な支援の必要性がMさん、企業、V事業所で共有された。
そこで、V事業所が提供する新たな障害福祉サービスの利用を検討した。(※3)
Mさんは、V事業所が提供する新たな障害福祉サービスを利用しながら、事務補助の仕事を継続している。
次のうち、Mさんが(※2)のサービスを利用するために必要なこととして、正しいものを2つ選びなさい。
〔事例〕
Mさん(30歳、女性)は、大学卒業後に就職したが、3年目に統合失調症を発症し退職した。数か月の入院を経て、退院後は精神科デイケアに数年通いながら、再発することなく地域生活を続けていた。
デイケアのA精神保健福祉士は、Mさんとの面談を通して、改めて一般就労にチャレンジしたいというMさんの意欲を評価するとともに、対人面での緊張が強いことや体力面の課題があることを確認した。主治医からは、一般就労に向けて準備してもよいのではないかという意見が得られた。そこで、A精神保健福祉士は障害福祉サービスの利用を提案し、Mさんも希望した。A精神保健福祉士はこのサービスの利用に向けてU事業所のB相談支援専門員(精神保健福祉士)に連絡を取った。B相談支援専門員はMさんと話し合いながら、V事業所が提供する一般就労を目指した「障害者総合支援法」に基づく障害福祉サービスの利用を検討した。(※1)
その後、B相談支援専門員は、Mさんがこのサービスを利用するために市役所に申請を行った。(※2)
Mさんは企業の事務補助の仕事に就くことができた。その後、V事業所によるフォローもあり、不定期に休むことはありつつも、仕事を続けることができた。しかしMさんは、一人で悩みを抱え込む性格から疲れやすく、職場の上司や同僚もMさんを心配していた。Mさん自身、これからも仕事や生活面の不安をV事業所の担当職員に相談したいと話した。継続的な支援の必要性がMさん、企業、V事業所で共有された。
そこで、V事業所が提供する新たな障害福祉サービスの利用を検討した。(※3)
Mさんは、V事業所が提供する新たな障害福祉サービスを利用しながら、事務補助の仕事を継続している。
次のうち、Mさんが(※2)のサービスを利用するために必要なこととして、正しいものを2つ選びなさい。
- 市役所による認定調査
- 市役所へのサービス等利用計画案の提出
- 精神障害者保健福祉手帳の所持
- 障害支援区分の判定
- 市役所による、個別支援計画案の作成
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この過去問の解説 (3件)
01
Mさんが障害福祉サービスを利用するために、市役所に申請を行った場面です。Mさんが何を目的として、何のサービスを受けようとしているかを読み取って選択することが大切です。
適切です。サービスを利用するためには、認定調査を受ける必要があります。
適切です。Mさんの状況や意向等について伝えることが重要です。
不適切です。障害者総合支援法による障害福祉サービスを受けることに関しては、精神障害者保健福祉手帳の所持とは目的が異なります。
不適切です。障害者総合支援法の訓練等給付に該当しますので、障害支援区分の判定は必須ではありません。
不適切です。個別支援計画は市役所ではなく、事業所にて作成されます。
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02
障害福祉サービスを利用するために、Mさんが市役所に申請を行った場面です。障害福祉サービスを利用するために、どのような手続きが必要か確認しましょう。
「介護給付」と希望する場合と「訓練等給付」を希望する場合と若干手続きが異なります。
「訓練等給付」を希望する場合の大まかな流れは、相談→申請→認定調査→サービス等利用計画案の提出→暫定支給決定→サービス等利用計画の作成→サービスを一定期間利用→個別支援計画の作成→支給決定という形です。
適切です。障害福祉サービスを利用するにあたって、認定調査を受ける必要があります。認定調査によって、心身の状況に関する項目のアセスメントを行います。
適切です。障害福祉サービスを受けるにあたって「どのような目標を持ち、どのような支援を行うか」の計画案を相談支援専門員が作成し市町村に提出します(自らセルフプランとして提出する場合もあります)。
適切ではありません。精神障害者保健福祉手帳の所持していなくても、診断書等で申請は可能です。
適切ではありません。訓練等給付(一部を除く)だけを希望する場合は障害支援区分の認定は行われません。利用を想定されている「就労移行支援」は訓練等給付に属します。
適切ではありません。個別支援計画はサービスを提供する事業者が作成します。
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03
本設問で挙げられている「就労移行支援」は訓練等支援に分類されます。一般就労を希望する65歳未満の人を対象に、就労に必要な知識や技術の習得や、希望する職場へのマッチングなどの支援を行います。
〇 適切な内容です。就労移行支援を利用するためには、障害者福祉サービス受給者証が必要であり、それを発行してもらうためには認定調査を受ける必要があります。
〇 就労移行支援を利用する際には、指定特定相談支援事業者の専門相談員が作成した計画書、または自分で作成したセルフプランを市役所に提出する必要があります。
✕ 就労移行支援を利用するために精神障害者保健福祉手帳の所持は必須条件ではありません。受給者証の取得や診断書等の提出で代行する事ができます。
✕ 就労移行支援を利用する際に、障害支援区分の判定は必要ありません。就労移行支援と同様、自立訓練や就労定着支援などを利用する際も障害支援区分の判定は必要ありません。
✕ 個別支援計画案の作成は、市役所ではなくサービス提供事業所のサービス管理責任者が作成する事となります。
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