精神保健福祉士 過去問
第26回(令和5年度)
問88 (精神疾患とその治療 問5)
問題文
Bさん(28歳、女性)は、数年前から、紙幣に誰かの血液が付着しているかもしれないという考えにとらわれて、紙幣に直接触れることができない。やむを得ず触れた後には、長時間手を洗うため、生活に支障が生じており、困って自ら精神科を受診した。次のうち、Bさんの症状として、正しいものを1つ選びなさい。
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問題
精神保健福祉士国家試験 第26回(令和5年度) 問88(精神疾患とその治療 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
Bさん(28歳、女性)は、数年前から、紙幣に誰かの血液が付着しているかもしれないという考えにとらわれて、紙幣に直接触れることができない。やむを得ず触れた後には、長時間手を洗うため、生活に支障が生じており、困って自ら精神科を受診した。次のうち、Bさんの症状として、正しいものを1つ選びなさい。
- 血統妄想
- 被毒妄想
- 強迫観念
- 妄想知覚
- 観念奔逸
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この過去問の解説 (2件)
01
選択肢で示されいる用語はいずれも重要なものばかりです。
どのような心理の状態・行動の状態を指す用語なのか、正確に理解しておきましょう。
正しくありません。
血統妄想とは、特別な血統の持ち主であると信じる妄想です。
Bさんの症状と合致しません。
正しくありません。
被毒妄想とは、自分が食べるたべものに毒が盛られているのではないか、と強く信じ込む妄想で、被害妄想の一種です。
Bさんの症状と合致しません。
正しいです。
強迫観念とは、頭にこびりついて離れない考えのことで、その内容が「不合理」だと認識していても、頭から追い払うことが難しいものとされています。
Bさんの「紙幣に誰かの血液が付着しているかもしれない」との考えにとらわれる状態と合致します。
正しくありません。
妄想知覚は、通常の知覚に、意味づけがされて妄想となることをいいます。
例えば、赤いパーカーを着ている人を見て、「これは自分を狙う組織からの警告に違いない」と信じ込む、などです。
Bさんの症状と合致しません。
正しくありません。
観念奔逸とは、次々と考えが湧いてきて、話があちこちに飛び、まとまりのない話になってしまうことを指します。
Bさんの症状と合致しません。
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02
本設問では、選択肢に挙げられている状態の意味を正確に理解している事が必要になります。
✕ 血統妄想とは誇大妄想の一つであり、自分が高貴な血筋を引いているなどと信じ込んでいる状態の事を言います。Bさんからはそのような発言は聞かれておらず、不適切です。
✕ 被毒妄想とは、自分が食べる飲食物に毒が入れられていると信じ込んでいる状態の事を言います。Bさんの発言にそのような内容はないため、不適切です。
〇 強迫観念は、自分でも不合理な事だと分かっていながら、何度も同じ行動や確認を繰り返さなければ強い不安を感じてしまう状態の事を言います。
Bさんは紙幣に誰かの血液が付着しているかもしれないという考えがぬぐい切れず、紙幣に触らない、または触ってしまったら手を長時間洗うという行為を繰り返しており、強迫観念の症状に当てはまっています。
✕ 妄想知覚とは、見えるもの・聞こえるものなどに対して脈絡のない妄想をしてしまう事を言います。本設問では「紙幣に誰かの血液が付着している」という思いを持っていますが、まったく脈絡が無い考え方ではないため、妄想知覚とは言えません。
✕ 観念奔逸とは、思考が異常に亢進し、考えが次々と浮かんできてまとまらない様子の事を言います。
本設問でBさんにそのような様子は見られていないため、不適切です。
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