精神保健福祉士 過去問
第26回(令和5年度)
問105 (精神保健福祉相談援助の基盤 問2)

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問題

精神保健福祉士試験 第26回(令和5年度) 問105(精神保健福祉相談援助の基盤 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述のうち、ソロモン(Solomon,B.)が提唱したソーシャルワーク理論の説明として、正しいものを1つ選びなさい。
  • システム理論に生態学的な視点を導入し、有機体と環境との相互作用に焦点を合わせた生活モデルを確立した。
  • クライエントが社会から疎外され、抑圧され、力を奪われていく構造に目を向け、無力な状態からの脱却を目指した。
  • 心理的な側面と社会的な側面の双方を視野に入れて、クライエントを状況の中にある人間として捉えた。
  • 実践の構成要素を示しつつ、問題解決過程が人間のもつコンピテンスの拡大に関わると主張した。
  • 直接的因果論や客観的事実を否定し、過去を重視せず、現在・未来志向の短期的アプローチを主張した。

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この過去問の解説 (2件)

01

ソーシャルワークの理論について問う設問です。

 

選択肢にある理論の内容をしっかりと理解するようにしましょう。

選択肢1. システム理論に生態学的な視点を導入し、有機体と環境との相互作用に焦点を合わせた生活モデルを確立した。

正しくありません。

 

生活モデルは、ジャーメインが提唱したもので、システム理論と生態学理論をソーシャルワークに取り入れました。

選択肢2. クライエントが社会から疎外され、抑圧され、力を奪われていく構造に目を向け、無力な状態からの脱却を目指した。

正しいです。

 

「クライエントが社会から疎外され、抑圧され、力を奪われていく構造に目を向け、無力な状態からの脱却を目指す」ソーシャルワーク理論は、エンパワメント理論と呼ばれています。

 

エンパワメントの概念を社会福祉に取り込んだのはソロモンです。

選択肢3. 心理的な側面と社会的な側面の双方を視野に入れて、クライエントを状況の中にある人間として捉えた。

正しくありません。

 

「心理的な側面と社会的な側面の双方を視野に入れて、クライエントを状況の中にある人間として捉える」のは、ホリスが提唱した理論です。

 

心理社会的アプローチと呼ばれています。

選択肢4. 実践の構成要素を示しつつ、問題解決過程が人間のもつコンピテンスの拡大に関わると主張した。

正しくありません。

 

「実践の構成要素を示しつつ、問題解決過程が人間のもつコンピテンスの拡大に関わると主張した」のは、ソロモンではありません。

選択肢5. 直接的因果論や客観的事実を否定し、過去を重視せず、現在・未来志向の短期的アプローチを主張した。

正しくありません。

 

「過去を重視せず」「現在・未来志向」「短期的アプローチ」とのワードは、ブリーフセラピーの主な概念です。

 

ブリーフセラピーは、エリクソンの臨床に由来するとされます。

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02

ソーシャルワーク理論については頻出問題です。各理論の提唱者や特徴、その理論が誕生した時代背景などもおさえておくと良いでしょう。

選択肢1. システム理論に生態学的な視点を導入し、有機体と環境との相互作用に焦点を合わせた生活モデルを確立した。

✕ 選択肢の内容は、ジャーメインが提唱した生活モデルに基づく考えです。

選択肢2. クライエントが社会から疎外され、抑圧され、力を奪われていく構造に目を向け、無力な状態からの脱却を目指した。

〇 選択肢は、ソロモンが提唱したエンパワメントアプローチについての内容となっており、適切な内容です。

選択肢3. 心理的な側面と社会的な側面の双方を視野に入れて、クライエントを状況の中にある人間として捉えた。

✕ 選択肢の内容は、ホリスが提唱した心理社会的アプローチに基づく考えです。

選択肢4. 実践の構成要素を示しつつ、問題解決過程が人間のもつコンピテンスの拡大に関わると主張した。

✕ 選択肢の内容は、パールマンが提唱した問題解決アプローチに基づく考えです。

選択肢5. 直接的因果論や客観的事実を否定し、過去を重視せず、現在・未来志向の短期的アプローチを主張した。

✕ 選択肢の内容は、シェイザーとバーグが提唱した、解決志向アプローチに基づく考えです。

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