精神保健福祉士 過去問
第27回(令和6年度)
問101 (現代の精神保健の課題と支援 問8)

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問題

精神保健福祉士試験 第27回(令和6年度) 問101(現代の精神保健の課題と支援 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

A県精神保健福祉センターのB精神保健福祉士のところに、Cさんが相談に訪れた。兄を自死で亡くしたというCさんは、自分と同じように自死で家族を亡くした経験がある人々が集まる「分かち合いの会」を主催しており、行政機関として何らかの協力をしてほしいというものだった。B精神保健福祉士は上司と相談した結果、センターの会議室の提供と広報への協力をするとともに、「分かち合いの会」に業務として定期的にオブザーバーで参加することとなった。
次のうち、この自殺対策活動を表す言葉として、適切なものを1つ選びなさい。
  • イノベーション
  • インターベンション
  • ハームリダクション
  • プリベンション
  • ポストベンション

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この過去問の解説 (1件)

01

問われているのは、B精神保健福祉士が「分かち合いの会」にオブザーバーとして参加することです。

選択肢には迷いやすい言葉も入っていますが、設問のどこに焦点をあてるべきかをしっかりと捉え解いていきましょう。

選択肢1. イノベーション

イノベーションは「技術革新」を指す言葉で、設問とは関係ありません。

選択肢2. インターベンション

インターベンションは複数の意味を持ちますが、この場合は「介入」や「干渉」の意味で用いられています。

自殺しようとしている人を止めようとすることはインターベンションともとれますが、今回は遺族のピアカウンセリングにオブザーバーとしての関わりであり、直接的な「介入」の記述は設問にはありません。

選択肢3. ハームリダクション

薬物などの依存症に対し、その使用を中止・減少させることよりも、使用に伴うダメージを減らすことを目的とする政策やプログラムのことを指します。

遺族の会とは関係ありません。

選択肢4. プリベンション

プリベンションは、「予防」「抑止」といった意味を持つ言葉です。

Cさん自身に自殺願望はなく、「予防」や「抑止」は不要だと考えられます。

選択肢5. ポストベンション

家族や親しかった友人などを自殺によって亡くしたことで、精神的ショックを受けた遺族や友人に対して心のケアを行うことをポストベンションと呼びます。

まとめ

インターベンション、プリベンションも選択肢として迷うところだと思いますが、今回のB精神保健福祉士の関わりは、遺族の会へのオブザーバーとしての参加であり、現時点では自殺願望を持っている人への直接的な「介入」や「予防」に関する記述はありません。

 

兄をなくしたCさん自身は、自分と同じように自死によって家族をなくした人を救いたいという目標があり、自殺への願望は少ないと捉えられます。

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