精神保健福祉士 過去問
第27回(令和6年度)
問114 (ソーシャルワークの理論と方法(専門) 問3)
問題文
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問題
精神保健福祉士試験 第27回(令和6年度) 問114(ソーシャルワークの理論と方法(専門) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
- クライエント自身の職場適応の課題を細分化し整理して、短期集中で解決を図る。
- クライエントの語りから、問題となった出来事と本人を切り離す。
- クライエントの離転職にまつわる思い込みのストーリーにある誤りを指摘する。
- クライエントとの対話を通して離転職要因を1つに特定する。
- 離転職した経緯の語りから、成長を促すために機関で可能な支援の展開を図式化する。
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この過去問の解説 (2件)
01
ナラティブアプローチとは、クライエントの語り・物語を通して解決法を探し出していくアプローチ方法とされます。
・クライエントの語り・物語を聞く
・問題の外在化
・反省的な質問により例外を見出す
・別のストーリーの構築
などにより展開されていきます。
適切ではありません。
「クライエント自身の職場適応の課題を細分化し整理して、短期集中で解決を図る。」はブリーフセラピーを差しているものと思われます。
適切です。
ナラティブアプローチは、問題を外在化し、いったんクライエントからその悩みを切り離し、客観視できうる状態を目指します。
適切ではありません。
ナラティブアプローチは、反省的な質問により、ストーリーの中の例外的なものを探していきます。
ストーリーの誤りを指摘するわけではありません。
適切ではありません。
対話を通して、オルタナティブストーリーの構築を目指していきます。
クライエントが当初に語るナラティブとは、別のストーリーが存在する可能性を明らかにしていきます。
適切ではありません。
ナラティブアプローチは、支援の図式化などは行いません。
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02
ナラティブアプローチとは、クライエントの語り(ナラティブ)を通して解決法を見出していく方法です。
問題の外在化によってその人が抱える問題を本人から切り離すことで、クライエント自身が異なった視点からの気づきを得たり、問題を解決したりすることを目指します。
✕
これは問題解決志向のアプローチや、認知行動療法的な手法に近い考え方であり、ナラティブアプローチの技法ではありません。
ナラティブアプローチは、個々の問題の直接的な解決を第一に考えるのではなく、クライエントが語る物語を再構築することで解決法の探求を行います。
◯
選択肢は、ナラティブアプローチの中心的な考え方である「問題の外在化」です。
離転職を繰り返しているという出来事をクライエントから切り離し、離転職の原因についてクライエントに語らせることで、課題と距離を置いて考えさせることで解決を図ります。
✕
ナラティブアプローチでは、クライエントの語りの中に「誤り」があると直接的に指摘することはしません。
クライエントの語りを尊重し、異なった点や「例外」となる経験に焦点をあてることで、クライエント自身が物語を再構築するのを支援します。
✕
精神障害者の離転職要因は多岐にわたり、一つに特定することは困難な場合が多く見られます。
ナラティブアプローチは、問題を一つに絞るのではなく、クライエントが語る物語に異なった視点や「例外」があることに自ら気づき、新たな物語を創造することで解決を図る技法です。
✕
機関が提供できる支援を図式化することは、支援計画を立てる上では有効ですが、ナラティブアプローチに関するものではありません。
「自分は仕事が続かない」とされているクライエントの物語に対し、自分と仕事が続かないこととを切り離し、仕事が続かない原因や仕事が続けられた例外事案の存在に気づかせ、「仕事を続けられる自分」の物語を再構築していくことがナラティブアプローチになります。
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