社会福祉士の過去問
第27回(平成26年度)
社会理論と社会システム 問16

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問題

社会福祉士試験 第27回(平成26年度) 社会理論と社会システム 問16 (訂正依頼・報告はこちら)

法と社会、そこに成立する秩序との関係に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • ホッブズ問題とは、人々の私的利益の追求こそが、万人の万人に対する闘争状態を克服することを明らかにした議論のことをいう。
  • 合法的支配とは、形式的に正しい手続きを経て定められた法に基づいていることを理由に、人々がその支配を受け入れていることをいう。
  • 抑圧的法とは、支配者が被支配者を抑圧し黙らせるための手段として用いられるが、支配者自身もその法の支配を受けなければならないものをいう。
  • 応答的法とは、法が政治から分離され、社会のメンバーすべてが等しく従うべき普遍的なルールとして形式化され、体系化されたものをいう。
  • 自律的法とは、普遍性を維持しつつも社会の要請に応えるために、より柔軟で可塑的な運用を可能にする新たな法のあり方のことをいう。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

1.ホッブス問題とは、人々の私的利益の追求により、万人の万人に対する闘争状態が引き起こされるという問題です。

2.合法的支配とは、形式的に正しい手続きを経て定められた法に基づいていることを理由に、人々がその支配を受け入れていることをいいます。

3.抑圧的法とは、支配者が被支配者を抑圧し黙らせるための手段として用いられますが、支配者自身はその法の支配に縛られないことが少なくありません。

4.応答的法とは、普遍性を維持しつつも社会の要請に応えるために、より柔軟で可塑的な運用を可能にする新たな法のあり方をいいます。

5.自律的法とは、法が政治から分離され、社会のメンバーすべてが等しく従うべき普遍的なルールとして形式化され、体系化されたものをいいます。

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02

1× ホッブズ問題とは、万人の万人に対する闘争状態となる自然状態を指すもので、克服することを明らかにしたものではありません。また、ホッブズは克服を社会契約によるとしました。
2○ ヴェーバーの「支配の三類型(カリスマ型、伝統的支配、合法的支配)」の一つです。
3× 抑圧的方は、支配者自身にはその影響が及びません。
4× 設問は自律的法の説明であって、近代社会における法の在り方とされています。
5× 設問は応答的法の説明であり、現代社会に必要な法の在り方とされています。

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03

法と社会、そこに成立する秩序との関係に関する問題です。

選択肢1. ホッブズ問題とは、人々の私的利益の追求こそが、万人の万人に対する闘争状態を克服することを明らかにした議論のことをいう。

×

ホッブズ問題とは、人々の私的利益の追求こそが、万人の万人に対する闘争状態を生み出すが、そこでいかに社会的な秩序が可能になるかという問題です。

選択肢2. 合法的支配とは、形式的に正しい手続きを経て定められた法に基づいていることを理由に、人々がその支配を受け入れていることをいう。

ウェーバーの理論で、支配には、「伝統的支配」、「カリスマ的支配」、「合法的支配」の3つが挙げられています。

合法的支配とは、形式的に正しい手続きを経て定められた法に基づいていることを理由に、人々がその支配を受け入れていることをいいます。

選択肢3. 抑圧的法とは、支配者が被支配者を抑圧し黙らせるための手段として用いられるが、支配者自身もその法の支配を受けなければならないものをいう。

×

抑圧的法とは、支配者が被支配者を抑圧し黙らせるための手段として用いらます。

その法は、支配者の恣意に委ねられている、とされています。

選択肢4. 応答的法とは、法が政治から分離され、社会のメンバーすべてが等しく従うべき普遍的なルールとして形式化され、体系化されたものをいう。

×

ノネとセルズニックによる応答的法モデルについて述べられています。

応答的法とは、法の目的と政治の目的が統合されています。

普遍性を維持しつつも社会の要請に応えるために、より柔軟で可塑的な運用を可能にする新たな法のあり方のことをいいます。

選択肢5. 自律的法とは、普遍性を維持しつつも社会の要請に応えるために、より柔軟で可塑的な運用を可能にする新たな法のあり方のことをいう。

×

ノネとセルズニックによる応答的法モデルについて述べられています。

自律的法とは、法が政治から分離され、社会のメンバーすべてが等しく従うべき普遍的なルールとして形式化され、体系化されたものです。

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