社会福祉士の過去問
第27回(平成26年度)
相談援助の基盤と専門職 問97

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問題

社会福祉士試験 第27回(平成26年度) 相談援助の基盤と専門職 問97 (訂正依頼・報告はこちら)

事例を読んで、G社会福祉士が相談を受けた時点での対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
スクールソーシャルワーカーのG社会福祉士に、小学校4年生のH君の祖母から相談が入った。祖母の話によれば、H君は授業中に教室を歩き回るなど落ち着いて授業を受けることができず、担任教諭からしばしば叱責されているという。家でも、反抗して物を投げつけたり妹に八つ当たりするので、母親が声を荒げて怒鳴るときもあるという。H君の母親は夫と離婚したばかりで精神的にも疲れているので、祖母である自分が支援したいが、遠方に住んでいるため難しいのだという。
  • 児童相談所に虐待のおそれがある事例として通告し、アセスメントを依頼する。
  • 児童の専門病院を紹介し、医師の診断を得てから相談に来るよう、祖母に助言する。
  • 母親に連絡を取り、地域の子育て支援サークルを紹介する。
  • 校内ケース会議の開催を準備するとともに、母親に連絡を取ることを検討する。
  • 要保護児童対策地域協議会を招集し、関係機関と連携して対応を協議する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。

1.相談を受けた時点では、虐待のおそれがあるかどうかも判断できません。まずはスクールソーシャルワーカーの職務として、H君の学習環境を整えたり、家庭における状況確認を行うことが求められます。

2.相談を受けた時点で、医師の診断が必要と判断することは適切ではありません。

3.状況が分からない中で、母親に地域の子育て支援サークルをいきなり紹介することは適切ではありません。

4.校内ケース会議の開催を準備してH君の学校でのフォローを行うとともに、精神的にも疲れているという母親に連絡を取って状況を確認しようとすることは適切な対応といえます。

5.相談を受けた時点で、要保護児童対策地域協議会の招集が必要と判断できる情報は集まっていません。

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02

1× 設問の内容の行動は時期尚早です。
2× 十分なアセスメントを行うのが優先です。
3× 母親の支援は必要だが問題文の時点で行うべき内容ではありません。
4○ 問題文の時点で行うべき適切な対応です。
5× 要保護児童対策地域協議会を収集するのは時期尚早です。

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03

1、不適切です。祖母からの話だけでは情報が不足しています。H君やH君を取り巻く状況をG社会福祉士がアセスメントし、必要があれば児童相談所と連携して支援する事が必要です。

2、不適切です。アセスメントを行った結果によっては専門病院へ紹介する必要も考えられますが、医師の診断を得なければ相談に応じないという対応は支援者として適切ではありません。

3、不適切です。母親自身がどのような支援を望んでいるか、現時点ではわかっていません。子育て支援サークルの紹介が母親のニーズと合致するか不明のため、適切な支援とは言えません。

4、適切な内容です。校内ケース会議は支援を必要とする児童に対して、関係者がどのように関わっていき支援をするかを検討する場となります。H君が落ち着いて学校生活を送る事が出来るよう検討する事は適切な支援と考えられます。
また、母親と連絡を取り一緒に会議に参加してもらう事も有効な一手になる可能性があります。母親がH君に対してどのような思いを持っているかを知るためにも、母親と連絡を取り意向を確認する必要があります。

5、不適切です。要保護児童対策地域協議会は、虐待を受けている、またはその恐れのある児童や、非行児童など、保護者がいなかったり、保護者の監護が不適切であると考えられる児童(要保護児童)の早期発見、早期支援を行う事を目的としています。H君が要保護児童であるかどうかは現時点では判断が出来ないため、十分なアセスメントを実施する事が大切です。

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