社会福祉士の過去問
第27回(平成26年度)
児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度 問142
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問題
社会福祉士試験 第27回(平成26年度) 児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度 問142 (訂正依頼・報告はこちら)
事例を読んで、次の記述のうち、児童相談所の対応として、適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
少年K(13歳)は、中学校にもほとんど登校しておらず、以前からグループリーダーとして万引きや年少者への暴力行為などで何回も通報されていた。今回、夜中に繁華街をグループで徘徊しているところを警察官に補導され、児童相談所に通告された。少年Kの家庭は父子家庭で、父親は病弱なため、ほとんど少年Kの日常的な養育を放棄していた。児童相談所は、家庭での養育環境が不適切であると判断し、児童自立支援施設への入所が適切であると判定した。しかし、父親が少年Kの施設入所に同意しなかった。
〔事例〕
少年K(13歳)は、中学校にもほとんど登校しておらず、以前からグループリーダーとして万引きや年少者への暴力行為などで何回も通報されていた。今回、夜中に繁華街をグループで徘徊しているところを警察官に補導され、児童相談所に通告された。少年Kの家庭は父子家庭で、父親は病弱なため、ほとんど少年Kの日常的な養育を放棄していた。児童相談所は、家庭での養育環境が不適切であると判断し、児童自立支援施設への入所が適切であると判定した。しかし、父親が少年Kの施設入所に同意しなかった。
- 施設入所について家庭裁判所の承認を求める。
- 警察に少年Kの監視を依頼する。
- 要保護児童対策地域協議会での検討にゆだねる。
- 児童委員に家庭の調査を委嘱する。
- 福祉事務所に対応をゆだねる。
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この過去問の解説 (3件)
01
2.× この事例では少年の養育環境を改善する必要があります。警察に監視を依頼することは適切ではありません。
3.× 要保護児童対策地域協議会は虐待を受けている児童を早期発見することを目的として関係機関が情報交換等を行い連携するためのものです。この事例にはふさわしくありません。
4.× 児相が「家庭での養育環境が不適切である」と判断に至るまでに児相による調査は実施されているはずです。児童委員に虞犯、触法少年の家庭を調査させることは不適切です。
5.× 児童相談所で対応が困難なケースを福祉事務所が引き取る、ということはありません。それぞれの機関が別の目的・役割をもっていますので、福祉事務所に対応をゆだねるというのは不適切です。
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02
2× 福祉的対応が求められるため、警察に監視依頼は不適切です。
3× 要保護児童対策地域協議会は要保護児童の早期発見や適切な保護を図るための協議会ですが、ゆだねるのは不適切です。
4× 触法ケースにおいて、児童委員に調査を委嘱するのは不適切です。
5× 福祉事務所が関わることはありますが、ゆだねず、協力・相談してもらいます。
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03
少年法に関わるかなり難易度が高い問題です。
少年Kは14歳未満の触法少年であり、児童相談所による児童自立支援施設入所の決定を彼の父親に拒否され、妨害されている状況からの対応を考えていきます。
1〇 正しいです。
家庭裁判所は少年の非行防止の観点から必要であれば、保護者に対しての措置を行うことができます。(少年法25条2項)
2× 触法少年は原則、刑事罰を問われないので、警察に再度送り返すのは不適切です。
3× 要保護児童対策地域協議会は、要保護児童の適切な保護、発見のために、情報共有する機関です。今回の事例では関係がありません。
4× 今回のケースは触法少年が対象なので、家庭の情報収集にあたっては家庭裁判所から調査官を派遣した方が適切です。(少年法25条2項)
5× 触法少年の対応は「児童相談所」が担うことになっているので、福祉事務所にゆだねるのは不適切です。
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