社会福祉士の過去問
第28回(平成27年度)
社会理論と社会システム 問16

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問題

社会福祉士試験 第28回(平成27年度) 社会理論と社会システム 問16 (訂正依頼・報告はこちら)

消費社会に関する代表的な社会理論についての次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  • ロストウ(Rostow,W.W.)によれば、社会の関心は、供給から需要、生産から消費へと移っていく。
  • ガルブレイス(Galbraith,J.K.)によれば、生産よりも消費が経済成長の原動力となるので、生産部門が消費部門に依存する依存効果がみられるようになる。
  • リースマン(Riesman,D.)によれば、内部指向型の社会的性格に基づいて、スタンダードパッケージとしての個性的な商品が多品種少量生産されるようになる。
  • ヴェブレン(Veblen,T.)によれば、多くの人々が同じ商品を購入するようになるので、見せびらかしの消費としての誇示的消費の意義は失われる。
  • ボードリヤール(Baudrillard,J.)によれば、モノの記号的意味の消費から、生理的・機能的欲求に基づくモノの実質的機能の消費へと移っていく。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。

1.ロストウは、社会の関心は、供給から需要、生産から消費へと移っていくとしました。

2.ガルブレイスは、生産の増大が欲望をつくりだし、欲望が生産に依存するとしました。

3.リースマンは、他人指向型社会の社会的性格に基づいて、スタンダードパッケージとしての標準化された商品が大量生産されるようになるとしました。

4.ヴェブレンは、見せびらかしの消費として、誇示的消費の意義を説明しました。

5.ボードリヤールは、生理的・機能的欲求に基づくモノの実質的機能の消費から、モノの記号的意味の消費に移っていくとしました。

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02

1○ ロストウによると、経済成長の最終段階では、社会の関心は供給から需要、生産から消費へと移るとされています。
2× ガルブレイスは消費社会における生産が宣伝を通して欲望を生み出し、欲望が生産に従属していく依存効果を主張しています。
3× 内部指向型でなく他人指向型です。また、スタンダードパッケージとは、日本における三種の神器(テレビ,冷蔵庫,洗濯機)や3C(カラーテレビ,自家用車,クーラー)というような、「人並みの水準」を示すようなものです。そのため大量生産が特徴です。
4× 消費社会でも特定の社会階級に属していることを示すために、誇示的消費は行われるとされています。
5× 実質的消費から記号的消費へ移行することを主張しました。

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03

正解は1です。

1、ロストウは、経済発展段階説により、伝統的社会から大量消費社会へと発展していくと主張しました。
その際5つの段階を踏むとしています。

2、ガルブレイスは、生産の増加が重要でありそれが基礎となると主張しています。

3、リースマンは、他人指向型の社会的性格が現代社会の支配的類型になると主張しました。
また、スタンダードパッケージとは多くの人によって価値が共有されるものです。

4、ウエブレンは、見せびらかしの効果としての、顕示的消費を持つと主張しました。

5、ボードリヤールは、商品の価値が、記号的意味としてあらわれてくると主張しました。

以上のことから、正解は1です。

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