社会福祉士の過去問
第28回(平成27年度)
社会理論と社会システム 問20
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問題
社会福祉士試験 第28回(平成27年度) 社会理論と社会システム 問20 (訂正依頼・報告はこちら)
社会的ジレンマに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- 企業などで生産された財やサービスが貨幣換算されないために、国家のGDPに含まれないことを「外部不経済」という。
- 犯罪容疑者である共犯者が、逮捕されていない主犯者の利益を考えて黙秘する結果、自分が罪をかぶることを「囚人のジレンマ」という。
- 社会にとって有用な資源へのアクセスが特定の人に限られていることを「共有地の悲劇」という。
- ある財やサービスの対価を払うことなく、利益のみを享受する人のことを「フリーライダー」という。
- 協力的行動の妨害に与える報酬のことを「選択的誘因」という。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.「外部不経済」とは、取引の当事者以外に費用や公害などの不利益が及ぶことをいいます。
2.「囚人のジレンマ」とは、全員が自分の利益を優先すると、全員が望ましくない結果となることをいいます。他人のことを考えて、自分が罪をかぶることではありません。
3.「共有地の悲劇」とは、個人が利己的に行動することで、全体の利益が減少してしまうことをいいます。
4.ある財やサービスの対価を払うことなく、利益のみを享受する人のことを「フリーライダー」といいます。
5.協力的行動の妨害に罰を与え、協力的行動に報酬を与え、協力的行動を選択するようにする方法を「選択的誘因」といいます。
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02
2× 共犯容疑の二人の囚人における、利益とリスクの最善策が見つからないジレンマを示します。
3× 共有地の悲劇とは、資源へのアクセスが制限されず、利用者の利益最大化により資源枯渇することを、指します。
4○ コストを他人に負担させ、利益のみを享受する者をいいます。
5× 協力的行動に報酬、非協的行動に罰則を与え、合理的判断を促すことです。
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03
1、外部不経済とは、マーシャルが提唱したもので、経済活動を行った結果、経済活動の外部にいる個人や企業に不利益を与えることを表します。
2、囚人のジレンマとは、ゲーム理論におけるゲームのひとつです。
協力した方が全体としてよい結果になるとわかっていても、協力しないほうが個人的に得をするという場合では、協力をしなくなるというジレンマを表します。
3、共有地の悲劇とは、多くの人が利用できる共有資源を乱獲してしまうことで、資源の枯渇を招いてしまう経済学の法則です。アクセスするのが特定の人だけというわけではありません。
4、フリーライダーとは、公共財のような非排除性があるサービスについて、対価を支払わないで利益を享受するものを表します。
5、選択的誘因とは、協力してくれる人に対してだけ報酬を与えることを表します。
以上のことから、正解は4です。
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