社会福祉士の過去問
第28回(平成27年度)
地域福祉の理論と方法 問40

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問題

社会福祉士試験 第28回(平成27年度) 地域福祉の理論と方法 問40 (訂正依頼・報告はこちら)

事例を読んで、社会福祉協議会のB福祉活動専門員のとるべき対応として、次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。

〔事例〕
「最近、一人暮らしの80歳のCさんを見かけない」と近隣住民から民生委員に相談があった。民生委員がCさんを訪問したところ、Cさんは居たものの、部屋の中はゴミが溜り、食事も十分ではない様子であった。しかし、Cさんは「特に困っていない」と繰り返すだけであった。市内には55歳の独身の息子Dさんが暮らしているが、あまりCさん宅を訪れることはないようであった。民生委員から相談を受けたB福祉活動専門員は、次のような対応をした。
  • Cさんに認知症の疑いがあるため、地域包括支援センターの保健師に以降の対応を任せた。
  • Dさんの職場を訪問し、上司にCさんの様子を伝え、Dさんの職場での状況を聞いた。
  • Cさんの近隣では、ふれあい・いきいきサロンが開催されているが、Cさんにサロンへの参加を促すことは、かえって刺激する可能性があるため控えた。
  • Cさんに、近隣住民が行っている配食サービスの利用を提案した。
  • ゴミ出しなどについて困っている住民が他にもいたので、民生委員や自治会役員などに参加を求め、生活支援の仕組みづくりを考える話合いを行った。

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この過去問の解説 (3件)

01

1× 認知症の疑いがあれば十分に観察を行うのが優先で即座に保健師に任せるのは好ましくありません。
2× Cさんの了承を得ず第三者にCさんの様子を伝えることは人権尊重・個人情報の観点からも適切ではありません。
3× 閉じこもり防止のため、サロンへの参加を促すのは適切な支援です。
4○ 栄養失調などを早期防止する意味や、孤立を防ぐ意味で適切な支援です。
5○ 個別事項から地域課題化して、コミュニティが主体的に取り組む過程を支援することは有効な手段です。

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02

正解は4と5です。

1.認知症の疑いがあるというだけで、以降の対応を地域包括支援センターの保健師に任せるということは適切ではありません。

2.Dさんの職場を訪問し、上司にCさんやDさんの個人情報に関わるやりとりをすることは、個人情報保護の観点から適切ではありません。

3.Cさんにサロンへの参加を促すことは適切な対応といえるため、刺激をしないように配慮しながら、参加を促すことが望ましいといえます。

4.Cさんに、近隣住民が行っている配食サービスの利用を提案することは、地域の見守りにつながるため、適切な対応といえます。

5.民生委員や自治会役員などに参加を求め、生活支援の仕組みづくりを考える話し合いを行うことは、地域主体の解決方法につながるため、適切な対応といえます。

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03

ここでのポイントは、独居の高齢女性で「ごみを溜めている」「食事がとれていない」という課題にアプローチしたものを選んでいきます。

1× 認知症の可能性を考慮して、保健師を呼ぶのは適切ですが、一方的に任せるのは間違いです。

2× 息子さんの職場への訪問は非常に迷惑です。なるべく勤務外で時間調整する配慮が必要になります。

3× 正しいように見えますが、現時点では、Cさんに近隣住民の交流が必要な根拠がないため、再度アセスメントしてから、サロンの声掛けを検討するべきです。

4〇 正しいです。

5〇 正しいです。

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