社会福祉士の過去問
第29回(平成28年度)
心理学理論と心理的支援 問10
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問題
社会福祉士試験 第29回(平成28年度) 心理学理論と心理的支援 問10 (訂正依頼・報告はこちら)
感覚・知覚に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- 明るい場所から暗い場所に移動すると、目が慣れるのに時間がかかる。これを明順応という。
- 中空にある月より地平線に近い月の方が大きく見える。これは錯視による。
- コップの飲み口を斜め上から見ても丸く見える。これを大きさの恒常性という。
- 電光掲示板の文字が動いているように見える。これは近接の要因による。
- 風景を眺めていると奥行きを感じる。これは知覚的体制化による。
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この過去問の解説 (3件)
01
2〇 月の大きさは本来同じであるが、異なって見えるのは「月の錯視」と言われます。
3× 設問は大きさの恒常性ではなく形の恒常性の説明になります。大きさの恒常性は網膜に映る像の大きさが変化するも、知覚上変化しないことをいいます。
4× 設問は近接の要因ではなく仮現運動の説明です。
5× 知覚的体制化は感覚器に与えられた情報要素をまとまりあるものに統合することであるが、奥行きを直接的に感じさせる要因ではありません。
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02
1.暗い場所に移動したときに、目が慣れるまでに時間がかかることを暗順応といいます。明順応は明るい場所に移動したときの反応です。
2.中空にある月より地平線に近い月の方が大きく見えるのは錯視によるものです。
3.コップの飲み口を斜め上から見ても丸く見えることは、知覚の恒常性によるものですが、大きさの恒常性ではなく形の恒常性といえます。
4.電光掲示板の文字が動いているように見えるのは、仮現運動によるものです。近接は近くのものがまとまって知覚されることをいいます。
5.風景を眺めていると奥行きを感じるのは、奥行き知覚によるものです。知覚的体制化とは、秩序だっていない刺激を秩序だてて意味づけする働きです。
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03
設問は暗順応の説明になります。
2.正しい。錯視とは「目の錯覚」とも呼ばれています。月の大きさは変化することなく一定ですので、錯視によるものです。
3.誤り。大きさの恒常性とは距離が変わっても、その大きさが同じに見える現象の事です。見る角度が変わっても、同じに見える現象は「形の恒常性」です。
4.誤り。近接の要因は心理学者ヴェルトハイマーが提唱しました(プレグナンツの法則)人間関係で言えば、同郷の人とは親しみやすさを感じますし、同じ趣味の人などが当てはまります。
5.誤り。知覚的体制化とはバラバラになっているものを1つにまとめて見ようとする人間の機能を指します。
以上により、選択肢2が正解となります。
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