社会福祉士の過去問
第30回(平成29年度)
人体の構造と機能及び疾病 問7
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問題
社会福祉士試験 第30回(平成29年度) 人体の構造と機能及び疾病 問7 (訂正依頼・報告はこちら)
廃用症候群に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 関節拘縮は起こりにくい。
- 筋の萎縮は起こりにくい。
- 高齢者では起こりにくい。
- 起立性低血圧が起こりやすい。
- 急性期リハビリテーションで離床を早期から行うことで起こりやすい。
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この過去問の解説 (4件)
01
1.関節の曲げ伸ばしが難しくなる関節拘縮(かんせつこうしゅく)は、廃用症候群で起こりやすいといえます。
2.筋の萎縮は、廃用症候群で起こりやすいといえます。
3.廃用症候群は年齢に関わらず起こります。高齢者は寝たきりになることが多いため、廃用症候群にならないよう注意が必要です。
4.起立性低血圧は、廃用症候群で起こりやすいといえます。
5.廃用症候群は身体を使わないことにより生じてくる一連の症状のため、早期から離床するリハビリテーションを行うことで、起こりにくくすることができます。
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02
関節の動きが悪くなる関節拘縮は廃用症候群の症状のひとつです。
2.筋肉が痩せ衰える筋萎縮は廃用症候群の症状のひとつです。
3.廃用症候群は寝たきりや活動性が低下することによって、誰にも起こりうるものですが、特に高齢者に起こることが多いです。
4.急に立ち上がると、ふらつくといった起立性低血圧が起こりやすいのは廃用症候群の症状のひとつです。
5.廃用症候群は寝たきりなど活動性の低下によって起こるものなので、早期から離床するリハビリテーションを行うことで、予防することができます。
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03
廃用症候群(生活不活病)は、疾病や外傷による過度の安静や災害時などの避難所などで長い期間身体をあまり動かさないことで、筋肉や関節が萎縮・拘縮します。また心機能の低下や起立性低血圧、血栓などによる塞栓症、誤嚥性肺炎、褥瘡などさまざまな身体症状と精神的な落ち込み、せん妄といった精神症状も現れます。
1.誤答
廃用症候群は、長期間の過度の安静により身体を動かす機会を失うため関節の拘縮は起こりやすくなります。
2.誤答
長期間の安静によって起こる廃用症候群は、関節拘縮のほかに筋の萎縮も起こります。
筋肉は1週間に1割の速度で萎縮していくので、廃用症候群予防のためにも早期からのリハビリが必要です。
3.誤答
高齢者は生理的老化に加えて、疾病によって心身機能の変化が大きく、運動機能低下による廃用症候群が起こりやすくなります。また、疾病やけがなどによる長期の安静を必要とする高齢者は、身体だけでなく精神状態や生活にも大きな影響を与えます。
4.正答
身体を使わないため筋肉の萎縮によって、座った状態から立ち上がると、全身の血管の収縮によって心臓から脳へ十分な血液が送られず、起立性血圧が起こりやすくなります。
5.誤答
廃用症候群は、外傷や治療のために過度に安静にすることによって起こります。
今までの急性期治療では、救命や治療に重きが置かれ、患者さんのADL(日常生活動作)などは、後回しになり症状が安定してからリハビリを開始ししたと適切な時期にリハビリを行うことをしていませんでした。
しかし、この長期間の安静やベッド上の生活は廃用症候群を引き起こしてしまうため、急性期からリハビリを開始することによって廃用症候群の予防を行うことが一般的となっています。
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04
廃用症候群は、病気やけが、加齢による活動性低下・寝たきり状態などが引き金となり、体や精神に不都合な変化を起こします。
1.体を動かさない状態が続くと、関節が固まって動きにくくなる関節拘縮が起こります。
2.安静状態が続くと筋力が低下し、筋肉がやせ衰えてしまう筋の萎縮が起こります。
3.廃用症候群は、筋力や臓器の機能が低下している高齢者に多く見られます。
4.廃用症候群になると血圧の調整がうまくできなくなり、急に起き上がると起立性低血圧を引き起こします。
5.体を動かさない状態が続くことで悪化するこの症状。急性期リハビリテーションで早期から離床を行うことは、廃用症候群の予防になります。
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