社会福祉士の過去問
第30回(平成29年度)
相談援助の理論と方法 問105

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問題

社会福祉士試験 第30回(平成29年度) 相談援助の理論と方法 問105 (訂正依頼・報告はこちら)

事例を読んで、この段階における社会福祉協議会のH社会福祉士の対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

〔 事例 〕
P町の社会福祉協議会のH社会福祉士は、J民生委員からKさん世帯の相談を受けた。Kさん( 70歳、女性 )は、一人息子( 45歳 )との二人暮らしである。息子は20代に統合失調症を発症し、その後、精神科に入退院を繰り返していた。1年前に退院し、定期的に通院していたが、このところ通院が不定期になっている。最近、J民生委員はKさんから、「息子が暴力まではいかないが、暴言を吐くことがある」と聞き、Kさん世帯を心配するようになった。
  • P町の保健師と家庭を訪問し、息子の病状と世帯の生活状態を把握する。
  • 息子に社会生活技能訓練( SST )を受けさせるための手続を行う。
  • 息子の主治医に連絡し、措置入院の手続を行う。
  • 息子の自立を当面の目標にして、就労支援サービスに結び付ける。
  • Kさん一家の家計状況について、地域住民から情報収集を行う。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。

1.事例の段階では、息子の病状と世帯の生活状態を把握することが最も大切な対応です。

2.事例の段階で、息子にSSTが有効かどうか分かる情報はないため、適切な対応とはいえません。

3.事例の「暴力まではいかないが、暴言を吐くことがある」という記載だけで、本人の状態を確認できていない段階では、措置入院の手続きは適切ではありません。

4.息子の病状が直接把握できていない段階で、就労支援サービスに結び付ける判断をすることは適切な対応ではありません。

5.Kさん一家の家計状況について、地域住民から情報収集を行うことは、守秘義務の観点から望ましくありません。

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02

虐待の可能性がある事例は、非常に慎重に扱う必要があります。
緊急性がある事例なのかどうか見極めながら、答えを考えていきましょう。

1〇 正しいです。
この事例では「暴力まで行かない」ということなので、
緊急性はなく、情報収集を行います。
保健師は精神保健についての知識があり、
統合失調症をもつ息子の病状を把握するために大切です。

2× 息子における情報が少ないため、
具体的なサービスを繋げる段階ではありません。

3× 「暴言を吐くが、暴力はない」ことから、
緊急性はないため、措置入院を行うのは不適切です。

4× 世帯へのアセスメントや信頼関係がない状態で
福祉サービスに結び付けるのは不適切です。

5× 倫理要綱における秘密保持の点から、
地域住民に家計の状況を聞くのは不適切です。

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03

1○ 問題の場面において最も適切な対応です。
2× SSTを勧めるにはまだ尚早な場面です。
3× 本人の状態を確認できていない段階での措置入院手続きは不適切です。
4× 就労支援サービスに結び付けるのは不適切です。
5× 個人情報を地域住民から収集を行うことは不適切です。

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