社会福祉士の過去問
第31回(平成30年度)
心理学理論と心理的支援 問12

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問題

社会福祉士試験 第31回(平成30年度) 心理学理論と心理的支援 問12 (訂正依頼・報告はこちら)

ストレス対処法(コーピング)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 試験の結果が悪かったので、気晴らしのため休日に友人と遊びに出掛けた。これは、問題焦点型コーピングである。
  • 食事介助がうまくいかず落ち込んだが、先輩職員に具体的な方法を教えてもらった。これは、情動焦点型コーピングである。
  • 事例検討会で発表することになったが、うまくできるか心配になったので深呼吸をした。これは、問題焦点型コーピングである。
  • 残業が続き自分一人ではどうにもならなくなったので、上司に仕事の配分の見直しを依頼して調整してもらった。これは、情動焦点型コーピングである。
  • 利用者との面接がうまくいかなかったので、新しいスキルを身につけるため研修会に参加した。これは、問題焦点型コーピングである。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.× 設問は気晴らしのために行動をしているため、『情動焦点型コーピング』にあたります。問題焦点型コーピングとは、ストレスそのものと向かい合い、自己の努力や周囲の協力を得ながらストレスを発散することです。

2.× 先輩に具体的な方法を聞くことは『問題焦点型コーピング』にあたります。情動焦点型コーピングとは、ストレスの対象に対する自分の考え方や受け止め方を変えることでストレスを発散させることです。

3.× 深呼吸は気晴らしを意味するので、設問は『情動焦点型コーピング』の意味です。

4.× 設問では上司に仕事の配分を依頼していることから『問題焦点型コーピング』が正解です。

5.〇 新しいスキルを身に着けるために研修に参加することで、具体的な問題解決方法を見出しています。そのため設問の内容は『問題解決型コーピング』です。

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02

コーピングは問題焦点型・情動焦点型の2種類があります。

問題焦点型は、ストレスの原因になっている問題を解決して対処します。

一方、情動焦点型はその問題を解決するのではなく、
そこで生じたストレスをどう発散させるのかが焦点になります。

それを踏まえて、ストレス対処法(コーピング)の例から、答えを導いていきましょう。

1× 気晴らしのため休日に友人と遊びに出掛けたのは、情動焦点型です。

2× 先輩から具体的な方法を聞いて問題解決を図っているので、問題焦点型です。

3× 心配になって深呼吸したのは、情動焦点型です。

4× 上司にお願いして問題解決を行っているので、問題焦点型です。

5○ 苦手分野を研修で問題解決をする行為なので、問題焦点型です

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03

ストレス対処法(コーピング)は「問題焦点型コーピング」と「情動焦点型コーピング」の2種類に分ける事が出来ます。
問題焦点型コーピングとは、ストレスを感じさせている対象そのものに働きかけ、自分で努力したり、自分ひとりで解決が難しい場合などは周りの人の協力を得て問題解決を図る事で、ストレスを軽減する事を言います。
対して情動焦点型コーピングは、ストレスを感じさせている対象そのものに働きかけるのではなく、ストレスを感じている自分自身の考えや受け止め方を変える事でストレスを軽減する事を言います。

1、不適切です。
「試験の結果が悪かった」事がストレスの原因です。
試験の結果が悪かった事実は変える事が出来ないため、友人と遊びに行く事でストレスを和らげようとしているため、情動焦点型コーピングとなります。

2、不適切です。
「食事介助がうまくいかなかった」事がストレスの原因となっています。
先輩職員に具体的な方法を教えてもらい、自分自身のスキルを上げる事で問題解決を図っています。
それによってストレスを和らげようとしているため、問題焦点型コーピングであると言えます。

3、不適切です。
「事例検討会でうまく発表できるか」という事がストレスの原因となっています。
発表する事自体は変える事が出来ないため、自分の心を自分で落ち着かせようと深呼吸という方法を取って対処しています。
自分自身の問題に対する捉え方を変えようと努力しているため、情動焦点型コーピングであると言えます。

4、不適切です。
「残業が続いている事」がストレスの原因となっています。
自助努力・上司の助けを借りる事でストレス原因となっている問題を解決しようとしているため、問題解決型コーピングであると言えます。

5、適切です。
「利用者との面接がうまくいかなかった事」がストレスの原因となっています。
それに対して自分のスキルを上げる事で対処しようとしているため、問題焦点型コーピングであると言えます。

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