社会福祉士の過去問
第31回(平成30年度)
社会理論と社会システム 問20

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問題

社会福祉士試験 第31回(平成30年度) 社会理論と社会システム 問20 (訂正依頼・報告はこちら)

社会的行為の主観的意味を理解することを通して、その過程及び結果を説明しようとする考え方を表す用語として、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 合理的選択理論
  • 主意主義的行為
  • 理解社会学
  • コミュニケーション的行為
  • 社会システム論

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この過去問の解説 (3件)

01

1.× 合理的選択理論とは元々経済学から発達したもので、行為者の合理性を大前提とする社会理論のことです。『人間は、自己利益のために合理的に行動する』という意味を持っています。

2.× 主意主義的行為とは、行為者の主観的要因を、客観的条件に対する行為者の意思を尊重する理論的アプローチのことをいいます。

3〇 社会的行為とは、Mウェーバーが提唱した社会学用語の一つです。
他者と関係を持ちながら生きている人間ならば、それは社会的行為をしながら生きているということになると唱えました。
Mウェーバーは、社会学とは社会的行為に現れた精神現象を体験しながら理解する現実科学があると唱え、理解的方法を精密化して、理論的に規定し、これを『理解社会学』と唱えました。

4.× コミュニケーション的行為とは、ドイツの社会哲学者であるハーバマスが提唱したもので、権力や脅しで相手の意思決定をコントロールする戦略的行為とは違い、考えや意思の内容自体に対して、相手の納得と承認を求める行為のことです。

5.× 社会システム理論とは、社会を総体としてとらえるものとして注目されたもので、社会を一つの全体的なシステムとしてとらえた理論のことです。

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02

やや難しい問題文ですが、
「理解」を通じて社会的行為を説明する所がポイントです。

1× 合理的選択理論は、個人の「合理的行為」に焦点を当てた理論です。

2× 主意主義的行為とは、人の「意志」が行為の起点になるという考えです。

4× コミュニケーション的行為は、「言葉」を通じて、相手の行為に関与する事です。
その行為を可能にする条件として、真理性、正当性、誠実性があります。

5× 社会システム論とは、「身体、人格、社会、文化」の相互関係によって、
行為が生じるという考え方です。

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03

1、不適切です。
合理的選択理論とは、一つの行動を起こした時に生じる利益と不利益を天秤にかけ、利益の割合が大きいと判断した場合、その行動を実践するという考え方です。

2、不適切です。
主意主義的行為とは、一つの行為を行う際の行為者の意思を尊重した理論の事です。

3、適切な内容です。理解社会学はウェーバーが大成させた理論となります。

4、不適切です。
コミュニケーション的行為とは、コミュニケーションを通じてお互いの考えが理解できるようになるため、それを通じてお互いの信頼関係の構築や交流の促進に繋がるという考え方です。

5、不適切です。
社会システム論の最初の提唱者はパーソンズであり、社会を一つのシステムとして捉え、そこに所属するそれぞれの人同士の行為を社会の構成要素の一つとして考え、その行為が関連しあう事で社会を動かすと考えた理論の事です。

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