社会福祉士の過去問
第32回(令和元年度)
社会理論と社会システム 問15

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問題

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この過去問の解説 (4件)

01

ドイツの社会学者、マックス・ウェーバーは、社会の支配形態を以下の3つに分類しました。

■合法的支配
正しい手続によって定められた法、あるいはそれによる命令権の合法性に対する信念が、支配者への服従を正当化しているとするもの。
支配形態の中で唯一非人格的であり、典型的な例として『官僚制』が挙げられます。

■伝統的支配
民族的風習や家柄など、昔から存在する秩序と権力の神聖性によって正当化される支配のこと。
典型的な例として、『家父長制』や『長老制』が挙げられます。

■カリスマ的支配
法や伝統の力ではなく、支配者自らの人となりや資質によって成立する支配のこと。
典型的な例として、『予言者』や『軍事的英雄』などが挙げられます。

よって、正解は『2』です。


その他の選択肢の解説は以下のとおりです。

1→伝統的支配の説明です。

3→カリスマ的支配の説明です。

4→合法的支配は、“正しい手続きにより”定められた法に基づいて行なわれます。

5→社会で優秀とされる人物や集団を重視する、エリート主義の説明です。

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02

正答【2】

1.誤答 
伝統や慣習により正当化される支配は、ウェーバーの「伝統的支配」です。
伝統的支配は、昔から存在する秩序と支配権力の神聖性を信じる信念に基づく支配で、家父長制や長老制などがあげられます。


2.正答 
正当な手続により制定された法に従うことで成立する支配はウエーバーの「合法的支配」です。合法的支配は、適正に制定された規則の合法性に対する信仰に基づく支配です。


3.誤答 
支配者のリーダーシップや資質、魅力によって正当化される支配は、ウエーバーの「カリスマ的支配」です。カリスマ的支配は、支配者の非日常的な資質や能力(カリスマ)への信仰から、みずから進んで服従するような仕方で行われる支配を指します。


4.誤答 
絶対的な権力者が定めた法に基づいて行われる支配は「合法的支配」ではありません。


5.誤答 
少数の卓越した能力を持積者たちによって行われる支配は、「カリスマ的支配」や、社会の中で優秀とされる人物や集団(エリート)たちの能力を重視する思想や傾向である「エリート主義」と考えられます。
「エリート主義」とは、社会メンバーの資質は不平等であり、平均的なメンバーに比べて優れた少数者配偶者が望ましいという考えです。

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03

ウェーバーは、政治的な支配には3つの類型があるとしました。
その類型の1つ「合法的支配」を選択する問題です。

1× 伝統的支配の説明です。

2○ 正しいです。
カリスマ的支配とは対照的に、「非人格的・抽象的な秩序」に従う、
私たちにとても馴染みがあるものです。

3× カリスマ的支配の説明です。
カリスマとは「非日常を感じさせる資質」を指します。
そのカリスマを服従者に納得させ、証明することで、成り立つ支配です。

4× 伝統的支配の説明です。

5× カリスマ的支配の説明です。

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04

正解は2です。

ウェーバーは支配の類型を「合法的支配」「伝統的支配」「カリスマ的支配」の3つに分類しました。

問題文にある「合法的支配」とは、法律や規則等の秩序に基づいた支配のことです。例として、官僚制度が挙げられます。

他の選択肢については、以下の通りです。

1.これは「伝統的支配」の説明です。
伝統的支配とはその名の通り、古くからある伝統に基づいた支配をいいます。
例として、家父長制度が挙げられます。

3.これは「カリスマ的支配」の説明です。
カリスマ的支配は支配者のパーソナリティに魅力を感じ、情緒的な支配を受けるため、ときに熱狂的となり危険性もはらみます。

4.絶対的な権力者によって基づくものは、合法的支配とは言えません。
合法的支配とは、正当な手続きによって制定された法律に基づきます。

5.これは、カリスマ的支配の説明です。

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