社会福祉士の過去問
第32回(令和元年度)
社会理論と社会システム 問17

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問題

社会福祉士試験 第32回(令和元年度) 社会理論と社会システム 問17 (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、コンパクトシティに関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 拡散した都市機能を集約させ、生活圏の再構築を図る都市
  • 出身地域の異なる外国人住民の多様なコミュニティから形成される都市
  • 文化や芸術、映像などの産業をまちづくりの中核に据える都市
  • 先端技術産業を軸として、地方経済の発展を目指す都市
  • 世界中の金融・情報関連産業が集積する都市

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この過去問の解説 (4件)

01

正解は『1』です。

コンパクトシティとは、都心部におけるドーナツ化現象(日中は都心部の人口が増え、夜間は多くの人が郊外に帰るため都心部が空洞化する現象)の抑制や、中心市街地の活性化のための都市政策です。


その他の選択肢の解説は以下のとおりです。

2→多文化都市の説明です。

3→創造都市の説明です。

4→高度技術集積都市の説明です。

5→国際金融都市の説明です。

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02

正答【2】

1.正答
拡散した都市機能を集約させ、生活圏の再構築を図る都市は、コンパクトシティの説明です。
コンパクトシティは、コンパクトという言葉通り、郊外に居住地域が広がるのを抑え、できるだけ生活圏を小さくした都市です。

高度成長期から都市の中心部に住む人が減り、郊外に住む人が増える現象(ドーナツ現象)が多くみられるようになったことで生じたさまざまな問題を解決する手段として生まれた考えです。


2.誤答
出身地域の異なる外国人住民の多様なコミュニティから形成される文化多元主義な都市を「トランスナショナルコミュニティ」といいます。


3.誤答
文化や芸術、映像などの産業をまちづくりの中核に据える都市は、ランドリーが提唱した「創造都市」です。
欧州の都市再生事業から芸術文化の創造性を活かした都市再生の試みが成功を収めてから、世界中で多数の都市において行政、芸術家や文化団体、企業、大学、住民などの連携のもとに進められています。


4.誤答 
先端技術産業を軸として、地方経済の発展を目指す都市は、ポーターが提唱した「産業クラスター」です。
産業クラスターは、新事業が次々と生み出されるような事業環境を整備することによって、競争優位を持つ産業が核となって広域的な産業集積が進む状態をいいます。

特定分野企業(情報通信や医薬、バイオ、食料、環境など)、公共機関(大学や研究機関、自治体など)、専門機関(法律事務所、会計事務所など)が一定地域に集積した状態を指します。


5.誤答 
世界中の金融・情報関連産業が集積する都市は、サッセンが提唱した「グローバル都市(世界都市)」です。
グローバル都市は、主に経済的・政治的・文化的な中枢機能が集積していて、重要性や影響力が高い都市です。

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03

都市社会学からの出題です。
経済の分野に近いですが、「コンパクト」という意味を知っていれば、
容易に解答できたかと思います。

1○ 正しいです。
コンパクトシティは「都市機能の集約」が最大のポイントです。
少子化や人口減少が進む日本において、
コンパクトシティは都市機能を維持する上で重要な考えです。

2× トランスナショナル・コミュニティの説明です。

3× クリエイティブ・シティ(創造都市)の説明です。

4× 産業クラスターの説明です。
ITなどの先端技術産業が発展できる環境を一定の地域に整えることで、
企業や公共機関、専門機関などを集約させ、地域経済の活性化を図ります。

5× グローバル・シティ(世界都市)の説明です。
経済だけでなく、世界的に政治、文化の中枢に該当する都市も含まれます。

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04

正解は1です。

コンパクトシティについては、選択肢にある通りです。

コンパクトシティは地方都市においてメリットがあるとされています。
都市中心部に人口や機能を集約させることで、行政サービスを十分に行き渡らせることができる等のメリットが発生します。

各選択肢については、以下の通りです。

2.これは、多文化共生都市の説明です。

3.これは、創造都市の説明です。

4.これは、産業クラスターの説明です。
シリコンバレー等が例に挙げられます。

5.これは、国際金融都市の説明です。
東京都も、国際金融都市を目指しています。

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