社会福祉士の過去問
第32回(令和元年度)
相談援助の基盤と専門職 問97

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問題

社会福祉士試験 第32回(令和元年度) 相談援助の基盤と専門職 問97 (訂正依頼・報告はこちら)

事例を読んで、G社会福祉士がこの段階で行う対応として、適切なものを2つ選びなさい。

〔事例〕
地域包括支援センターのG社会福祉士は、「どこに相談してよいか分からない」という女性からの電話を受けた。電話の内容は、数年前からこの地区で一人暮らしをしている母親(72歳)を心配した、遠隔地に住む娘からのものであり、以下のことが話された。「母親に認知症の初期症状がみられるようで、ゴミを出す日を間違えたり、家の中も片づけられない。近所の人とゴミのことで口論となることもあり、今後この地区で、今までのように暮らしていくことができるか、また、家族としてどのようにしていけばよいか悩んでいる」。
  • アウトリーチ
  • モニタリング
  • ソーシャルアクション
  • ターミネーション
  • アセスメント

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この過去問の解説 (3件)

01

1、適切な内容です。
アウトリーチとは支援者が所属する相談機関等にクライエントが出向くのを待つのではなく、支援者自身が地域などに出向き、訪問支援等を行う事を指します。
相談者のお母さんが置かれている状況を把握するためには有効な手段であると言えます。

2、不適切です。
モニタリングは支援を開始し、一定期間が経過した後に支援が適切に行われているかやクライエントがどのような状態に変化したかなどを評価・観測する事を指します。支援が開始していない現状で行う事は出来ません。

3、不適切です。
ソーシャルアクションは個人で解決が困難な問題に対して、それを解決できるような新たな制度の創設などを行政レベルに訴え、働きかけていく事を指します。
現状で相談者の方の母親が感じている生活の困難さを解決する方法が、居住している地域やその近隣にあるかどうかの確認が出来ていないため、ソーシャルアクションを行う事は時期尚早であると言えます。

4、不適切です。
ターミネーションは、クライエントの問題が解決され、クライエントの目標が達成できたと思われる際、またはこれ以上支援を続けていても効果が無いと考えられる場合に、援助を終結する事を指します。
本事例はまだ支援が開始されていない状態であるため、ターミネーションはこの段階で行うべき対応ではありません。

5、適切です。
アセスメントは現状の問題の確認、クライエント本人やそれを取り巻く社会資源などの情報収集と分析、そこから導き出される支援の方法などを検討する一連の流れの事です。
現状相談者の方のお母様の情報は、相談者から得たもののみであるため、情報が不足している状態です。
アセスメントを行う事は、今後の支援方針を立てる上でも重要なプロセスであると言えます。

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02

1.正。
アウトリーチとは、積極的に対象者の居る場所に出向いて働きかけることをさします。遠隔地に住む娘の代わりにG社会福祉士が行い、状況を確認することが必要であると考えられます。

2.誤。
モニタリングとは、サービス開始後に現状把握を行うことをさします。この段階では、まだサービスを行なっていないため不適切です。

3.誤。
ソーシャルアクションとは世論に向かって問題の改善を提起し改善に向けて取り組むことをさします。この段階では、この地区で一人暮らしをしている母親に焦点を当てて支援に当たるべきであるため、不適切です。

4. 誤。
ターミネーション とは支援の終結をさします。この段階で支援を終えるのは不適切です。

5.正。
アセスメントとは、依頼者や要支援者が抱える問題を明確にすることをさします。この段階でG社会福祉士は、依頼者である娘からの話をきちんと聞き、問題を明確にすることが必要です。

参考になった数24

03

ここでの事例の情報は、遠方に住む娘さんからの電話から得たものなので、
直接、母親に会って情報収取をする必要があります。

1〇 正しいです。
ワーカーの方から、クライエントに会いに行くことを意味します。

2× まだ契約をしていない段階でモニタリングはできません。

3× 個人的な困りごとを解決するために、
ソーシャルアクションは現段階で必要ありません。

4× ターミネーションとは契約の終わりを指すため、間違いです。

5〇 正しいです。
母親に会い、話して得た情報などをまとめて
必要なサービスを考えていきます。

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