社会福祉士の過去問
第32回(令和元年度)
相談援助の理論と方法 問111

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問題

社会福祉士試験 第32回(令和元年度) 相談援助の理論と方法 問111 (訂正依頼・報告はこちら)

ケースマネジメントの範囲や目的に関するモデルについての次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  • クライエントのケアプランを作成し、サービス提供者へ送致するまでの中核的な機能に焦点化したものを最小限モデルという。
  • クライエントの暮らす地域のケアシステムを変革するために、ネットワーク推進、システム改変、計画化(施策提言)を含めるものを包括的モデルという。
  • クライエントが利用する資源開発に向けての弁護機能、サービスの品質の監視、市民教育を含めるものをコーディネーションモデルという。
  • クライエント本人を尊重し、利用者の利益を向上させるというソーシャルワークの価値、倫理を基盤にするものをシステム指向モデルという。
  • クライエントに対して、効果的で効率的なサービスの調整を目指すものを利用者指向モデルという。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。

「最小限モデル」は、資源、サービスや制度をクライエントと結びつけることを指します。
ケアプランをサービス提供者へ送致する過程は、資源をクライエントに結びつけることなので、最小限モデルの説明です。

各選択肢については、以下の通りです。

2. 地域のシステム変革のための、ネットワーク推進やシステム改変、計画化は、効果的で効率的なサービス調整に繋がるため、「システム指向モデル」の説明です。
「システム指向モデル」は、効果的で効率的なサービス調整を重視し、一定の予算内で収まる範囲でプランを立てることです。

3. 資源開発に向けての弁護機能、サービス品質の監視、市民教育は、資源やサービスを発展させ改善するための働きなので、包括的モデルです。
「包括的モデル」は、最小限モデルとコーディネーションモデルに加え、社会政策を発展させ改善することを指します。

4. クライエントを尊重し、利益を向上させるものを利用者指向モデルと言います。
「利用者指向モデル」は、クライエントのニーズを尊重し、権利擁護やサービスの調整、 プランの作成や実行をすることです。

5. 効果的で効率的なサービスの調整を目指すものは、コーディネーションモデルです。
「コーディネーションモデル」は、最小限モデルに加え、人々の問題解決や対処能力を強化し、制度を効果的、効率的に運営することを指します。

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02

正解は1です。

最小モデルとは、利用者についてのアセスメントをもとにケアプランを作成し、福祉サービスへつなげることに焦点を当てたもののことをいいます。

各選択肢については、以下の通りです。

2.これは「システム指向モデル」の説明です。
クライエントのニーズに沿ったサービス提供をするために、システムそのものを見直していきます。

3.これは「包括的モデル」の説明です。
包括的モデルでは最小モデルの内容に加え、利用者や資源開発のためのアドボカシーなど、より包括的な内容を含むモデルです。

4.これは「利用者指向モデル」の説明です。
利用者指向モデルでは利用者を中心に考えますが、その際は利用者のストレングス(強み)に着目することを念頭に置きます。

5.これは「コーディネーションモデル」の説明です。
サービスの調整(コーディネーション)を通し、利用者のQOLの向上をはかります。

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03

この設問は、それぞれのモデルの説明が入れ替わっている問題となっています。

選択肢の内容とモデルの名称が合致しているのは選択肢1です。
最小限モデルでは利用者のとの出会いからサービス提供者に繋げるまでの一連の流れに焦点を当てたものとなります。

選択肢2はシステム指向モデルの説明です。
現状のシステムに問題がある場合や不足しているものがある場合、その変革を求めた活動を行う事を指します。

選択肢3は包括的モデルの説明となります。

選択肢4は利用者指向モデルの説明となります。

選択肢5はコーディネーションモデルの説明となります。

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