社会福祉士の過去問
第33回(令和2年度)
社会理論と社会システム 問16
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問題
社会福祉士試験 第33回(令和2年度) 社会理論と社会システム 問16 (訂正依頼・報告はこちら)
都市化の理論に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- フィッシャー( Fischer, C.)は、都市の拡大過程に関して、それぞれ異なる特徴を持つ地帯が同心円状に構成されていくとする、同心円地帯理論を提起した。
- ワース( Wirth, L.)は、都市では人間関係の分節化と希薄化が進み、無関心などの社会心理が生み出されるとする、アーバニズム論を提起した。
- クラッセン( Klaassen, L.)は、大都市では類似した者同士が結び付き、ネットワークが分化していく中で多様な下位文化が形成されるとする、下位文化理論を提起した。
- ウェルマン( Wellman, B.)は、大都市では、都市化から郊外化を経て衰退に向かうという逆都市化(反都市化)が発生し、都市中心部の空洞化が生じるとする、都市の発展段階論を提起した。
- バージェス( Burgess, E.)は、都市化した社会ではコミュニティが地域や親族などの伝統的紐帯(ちゅうたい)から解放されたネットワークとして存在しているとする、コミュニティ解放論を提起した。
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この過去問の解説 (4件)
01
この問題は都市化の理論について、社会集団及び組織の観点から問われています。
1→✕ 同心円地帯理論を提起したのはバージェスの為誤答となります。
2→〇 問題文の通りとなります。
3→✕ 下位文化理論を提起したのはフィッシャーの為誤答となります。
4→✕ 都市の発展段階論を提起したのはクラッセンの為誤答となります。
5→✕ コミュニティ解放論を提起したのはウェルマンの為誤答となります。
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02
正解は2です。
ワースのアーバニズム論では、人間生態学・社会組織・社会的心理学の3つの側面から捉え、家族的連帯の弛緩、近隣結合の弱化など都市に特徴的な生活様式を論じました。
各選択肢については以下のとおりです。
1→フィッシャーは下位文化理論を提起しました。同心円地帯理論を提起したのはバージェスです。
3→クラッセンは、都市の発展段階論を提起しました。下位文化理論を提起したのはフィッシャーです。
4→ウェルマンは、コミュニティ解放論を提起しました。都市の発展段階論を提起したのはクラッセンです。
5→バージェスは同心円地帯理論を提起しました。コミュニティ解放論を提起したのはウェルマンです。
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03
正解は2です。
1 ×
フィッシャーは、都市は、多くの人口を集めることから、一部の限られた人々にのみ共有される独自の文化を生み出すという下位文化理論を提唱しました。
同心円地帯理論を提起したのは、バージェスです。
2 ○
ワースは、問題文のとおり、アーバニズム論を提起しました。
3 ×
クラッセンは、都市の発展段階論を提起しました。
大都市では、都市化、郊外化を経て衰退に向かう逆都市化(半都市化)が発生し、都市中心部が空洞化するとされます。
下位文化理論を提起したのは、フィッシャーです。
4 ×
ウェルマンは、コミュニティ開放論を提起しました。
都市化した社会では、コミュニティが地域や親族など、伝統的なつながりから開放されたネットワークとして存在しているとされます。
都市の発達段階論を提起したのは、クラッセンです。
5 ×
バージェスは、同心円地帯理論を提起しました。都市の拡大過程に関し、それぞれ異なる特徴を持つ地帯が同心円状に構成されていくものと考えました。
コミュニティ開放論を提起したのは、ウェルマンです。
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04
1、不適切です。同心円地帯理論を提起したのは、フィッシャーではなくバージェスです。
2、適切な内容です。
3、不適切です。下位文化理論を提起したのは、クラッセンではなくフィッシャーです。
4、不適切です。都市の発展段階論を提起したのは、ウェルマンではなくクラッセンです。
5、不適切です。コミュニティ解放論を提起したのは、バージェスではなくウェルマンです。
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