社会福祉士の過去問
第33回(令和2年度)
児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度 問139

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問題

社会福祉士試験 第33回(令和2年度) 児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度 問139 (訂正依頼・報告はこちら)

事例を読んで、Kさんの児童手当の支給先として、正しいものを1つ選びなさい。

〔事例〕
Kさん( 13歳、女性)は、父からの身体的虐待によりS市に住む家族と離れ、T市にあるU児童養護施設に入所した。S市役所にKさんの母が来て、これまで父に支払われていたKさんの児童手当は誰に支払われるのかと聴いた。
  • T市
  • Kさん本人
  • Kさんの父
  • U児童養護施設の設置者
  • 支給は停止される。

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この過去問の解説 (3件)

01

児童手当は、子育て支援の適切な実施をはかるために支給されると定められています。そのため対象となる児童自身には支給されず、子を養育する父母などの保護者等に支給する事とされています。

また、何らかの理由で対象児童が父母等の保護者と離れて施設に入所して生活している場合は、現に子どもを養育する責任を負っている者に支給されるため、その施設の設置者に対象児童の児童手当が支給される事が原則となります。

1、T市はU児童養護施設が設置されている場所ではありますが、Kさんの養育を実際に担っている訳ではないため支給対象とはなれません。

2、先に述べた通り、児童手当は子育て支援の適切な実施をはかるために支給される物と定められています。養育されているKさん本人に直接支給されるものではありません。

3、Kさんの父はKさんに対して身体的虐待を行っており、それが原因でKさんは家族と離れて施設で生活しています。Kさんの父はKさんを養育している状態とは言えないため、Kさんの児童手当を受け取る事はできません。

4、先に述べた通り、施設に入所している児童に対する児童手当は、原則としてその施設の設置者に対して支払われる事が規定されています。例外として2か月以内の期間を定めて入所した場合には、一定の条件を満たした上で保護者に児童手当が支給される場合もありますが、本事例にはそのような記載はありません。

5、家族と離れ、施設に入所したとしても支給停止となる事は無く、規定通りに児童手当を受ける事が可能です。

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02

正解は4です。

児童手当は、中学校修了まで、15歳の年度末までの児童を支給対象とし、受給者は児童本人ではなく、監護・生計同一要件を満たす父母などとなっています。また、児童が施設に入所している場合は施設の設置者が受給者となります。

各選択肢については以下のとおりです。

1→T市はU児童養護施設が設置されている場所ですが、Kさんの養育を実際に担っているわけではないため支給対象ではありません。

2→児童手当は、児童本人ではなく、児童を養育する者に支給されるため、Kさんは支給対象ではありません。

3→Kさんの父の身体的暴力により、Kさんとは離れて暮らしているとあり、養育している状態ではないためKさんの父は支給対象ではありません。

5→施設に入所をしていても支給が停止されることはありません。

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03

正解は4です。

1.不適切です。T市に支払われることはありません。

2.不適切です。児童手当は「中学校卒業までの児童を養育する方」に支払われるものであるため、児童本人に支払われることはありません。

3.不適切です。「児童と同居している方」に優先的に支払われ、虐待して同居が難しい父に対して支払われることは考え難く、不適切です。

4.適切です。

5.不適切です。支給は停止されません。

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