社会福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
心理学理論と心理的支援 問11

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問題

社会福祉士試験 第34回(令和3年度) 心理学理論と心理的支援 問11 (訂正依頼・報告はこちら)

エリクソン(Erikson, E.)の発達段階説における各発達段階の課題に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 乳児期では、自発性の獲得である。
  • 幼児期後期では、信頼感の獲得である。
  • 学童期(児童期)では、親密性の獲得である。
  • 青年期では、自律感の獲得である。
  • 老年期では、統合感の獲得である。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 5 です。

エリクソンの8つの発達段階

乳児期(0~1歳頃):信頼感の獲得信頼vs不信

母親(養育者)との関係を通じて、自分を取り巻く社会が信頼できることを感じる段階です。

幼児期前期(1~3歳頃):自律感の獲得自律性vs恥・疑惑

基本的なしつけを通じて、自分自身の身体をコントロールすることを学習する段階です。

幼児期後期(3~6歳頃):自発性(積極性)の獲得積極性vs罪悪感

自発的に行動することを通じて、社会へ関与していく主体性の感覚を学習する段階です。

児童期(7~11歳頃):勤勉性の獲得勤勉性vs劣等感

学校や家庭で活動の課題を達成する努力を通じて、勤勉性や有能性を獲得する段階です。

青年期(12~20歳頃):同一性の獲得同一性vs同一性拡散

自己を統合し「自分はこういう人間だ」というアイデンティティを確立する段階です。

成年期初期(20~30歳頃):親密性の獲得親密性vs孤独

結婚や家族の形成など、親密な人間関係を築き、連帯感を獲得する段階です。

成年期中期(30~65歳頃):生殖性の獲得生殖性vs停滞

子育てや仕事を通じて、社会に意味や価値のあるものを生み出し、次の世代を育てる段階です。

成年期後期(65歳頃~):統合感の獲得自我統合vs絶望

これまでの人生の意味や価値、そして、新たな方向性を見出す段階です。

1.乳児期では、信頼感の獲得です。

2.幼児期後期では、自発性(積極性)の獲得です。

3.学童期(児童期)では、勤勉性の獲得です。

4.青年期では、同一性の獲得です。

5.正解です。老年期では、統合感の獲得です。

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02

正解は、 です。

1 不適切です。自発性の獲得は、幼児期後期です。

2 不適切です。信頼感の獲得は、乳児期です。

3 不適切です。親密性の獲得は、成人期です。

4 不適切です。自律感の獲得は、幼児期前期です。

5 適切です。老年期は退職、子育ての終了など老後の生活の準備を始める時期です。今までの人生を振り返ることで自分の存在の意味を確認することとなります。

参考になった数31

03

本設問に登場するエリクソンは、心理社会的発達理論を提唱し、人間の発達段階を8段階に分け、それぞれの段階における課題や、その課題を乗り越えた時に得られる要素についてまとめました。

選択肢1. 乳児期では、自発性の獲得である。

不適切です。自発性の獲得は幼児期後期の課題です。

選択肢2. 幼児期後期では、信頼感の獲得である。

不適切です。信頼感の獲得は乳児期の課題です。

選択肢3. 学童期(児童期)では、親密性の獲得である。

不適切です。親密性の獲得は成人期における課題です。

選択肢4. 青年期では、自律感の獲得である。

不適切です。自律感の獲得は、幼児期初期における課題です。

選択肢5. 老年期では、統合感の獲得である。

適切な内容です。この課題が達成できなかった時に、人は今までの人生に絶望したり、今後の生活に活力を見出す事ができず、うつ病などの精神疾患を発症してしまうリスクもあります。

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