社会福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
社会理論と社会システム 問19
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問題
社会福祉士試験 第34回(令和3年度) 社会理論と社会システム 問19 (訂正依頼・報告はこちら)
社会的行為に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- パーソンズ(Parsons, T.)は、相互行為における無意識的、習慣的な行為に着目し、そうした行為において利用される個人の文化的な蓄積を「文化資本」と呼んだ。
- ハーバーマス(Habermas, J.)は、個人に外在して個人に強制力を持つ、信念や慣行などの行為・思考の様式、集団で生じる熱狂などの社会的潮流を「社会的事実」と呼び、社会学の固有の領域を定式化した。
- ブルデュー(Bourdieu, P.)は、相互行為が相手の行為や期待に依存し合って成立していることを「ダブル・コンティンジェンシー」と呼んだ。
- ヴェーバー(Weber, M.)は、社会的行為を四つに分類し、特定の目的を実現するための手段になっている行為を「目的合理的行為」と呼んだ。
- デュルケム(Durkheim, E.)は、言語を媒介とした自己と他者の間で相互了解に基づく合意形成を目指す行為を「コミュニケーション的行為」と呼んだ。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は 4 です。
1.ブルデュー(Bourdieu, P.)は、相互行為における無意識的、習慣的な行為に着目し、そうした行為において利用される個人の文化的な蓄積を「文化資本」と呼びました。
例)書物や絵画といった物から、学歴や立ち居振る舞い等が、幼少期の頃より蓄積されていきます。
2.デュルケム(Durkheim, E.)は、個人に外在して個人に強制力を持つ、信念や慣行などの行為・思考の様式、集団で生じる熱狂などの社会的潮流を「社会的事実」と呼び、社会学の固有の領域を定式化しました。
3.パーソンズ(Parsons, T.)は、相互行為が相手の行為や期待に依存し合って成立していることを「ダブル・コンティンジェンシー」と呼びました。 『お互いの出方を伺う』といった状況のことです。
4.正解です。ヴェーバー(Weber, M.)は、社会的行為を四つに分類し、特定の目的を実現するための(最も効率的に達成するための)手段になっている行為を「目的合理的行為」と呼びました。
5.ハーバーマス(Habermas, J.)は、権力などで相手の意思決定に影響を及ぼす行為に対し、言語を媒介とした自己と他者の間で相互了解に基づく合意形成を目指す行為を「コミュニケーション的行為」と呼びました。
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02
正解は、4 です。
1 不適切です。「文化資本」を提唱したのは、フランスの社会学者ブルデューです。
2 不適切です。「社会的事実」を提唱したのは、フランスの社会学者デュルケムです。
3 不適切です。「ダブル・コンティンジェンシー」を提唱したのは、アメリカの社会学者パーソンズです。
4 適切です。
5 不適切です。「コミュニケーション的行為」を提唱したのは、ドイツの社会哲学者ハーバーマスです。
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03
本設問に登場する「社会的行為」とは、その行為が他の個人や集団などに何らかの影響を及ぼす事を言います。
不適切です。選択肢の内容は、ブルデューが提唱した内容です。
不適切です。選択肢の内容は、デュルケムが提唱した内容です。
不適切です。選択肢の内容は、パーソンズが提唱した内容です。
適切な内容です。ヴェーバーは目的合理的行為の他に「価値合理的行為」「感情的行為」「伝統的行為」の四つに社会的行為を分類し、提唱しました。
不適切です。選択肢の内容は、ハーバーマスが提唱した内容です。
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