社会福祉士の過去問
第35回(令和4年度)
社会保障 問3
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問題
社会福祉士試験 第35回(令和4年度) 社会保障 問3 (訂正依頼・報告はこちら)
事例を読んで、社会保険制度の加入に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
〔事例〕
Gさん(76歳)は、年金を受給しながら被用者として働いている。同居しているのは、妻Hさん(64歳)、離婚して実家に戻っている娘Jさん(39歳)、大学生の孫Kさん(19歳)である。なお、Gさん以外の3人は、就労経験がなく、Gさんの収入で生活している。
〔事例〕
Gさん(76歳)は、年金を受給しながら被用者として働いている。同居しているのは、妻Hさん(64歳)、離婚して実家に戻っている娘Jさん(39歳)、大学生の孫Kさん(19歳)である。なお、Gさん以外の3人は、就労経験がなく、Gさんの収入で生活している。
- Gさんは健康保険に加入している。
- Hさんは国民健康保険に加入している。
- Jさんは健康保険に加入している。
- Jさんは介護保険に加入している。
- Kさんは国民年金に加入している。
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この過去問の解説 (8件)
01
健康保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度の医療保険と国民年金、厚生年金などの年金のそれぞれの対象年齢を整理しておきましょう。
Gさんは75歳から後期高齢者医療制度に加入しています。
後期高齢者医療制度や国民健康保険には被扶養者の仕組はありません。したがって国民健康保険に加入する必要があります。
Jさんは健康保険ではなく国民健康保険に加入していると思われます。
Jさんは39歳なので、介護保険の第二号被保険者にはなれません。
国民年金の第一号被保険者は20 歳以上 60 歳未満なので、Kさんは被保険者ではありません。
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02
Gさん一家の事例を通して、社会保険の加入要件等が問われている問題です。社会保険の加入要件はよく試験で問われるポイントですので、整理して覚えるようにしましょう。
正しくありません。Gさんは76歳であるので後期高齢者医療制度の被保険者です。後期高齢者医療の被保険者は、次の通りです。
① 後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有する75歳以上の者
② 後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有する65歳以上75歳未満の者であって、一定の程度の障害の状態にある旨の後期高齢者医療広域連合の認定を受けた者
(高齢者の医療の確保に関する法律50条)
正しいです。Gさんは後期高齢医療の被保険者であり、後期高齢者医療制度には扶養という考えがないため、就労をしていない妻Hさん(64歳)、娘Jさん(39歳)、孫Kさん(19歳)は国民健康保険の被保険者になります。国民健康保険の被保険者は、次に掲げるものを除く者です。
① 他の健康保険等の被保険者及びその扶養者
② 後期高齢者医療の被保険者
③ 生活保護を受けている世帯に属する者
④ その他特別の理由がある者
(国民健康保険法5条・6条)
正しくありません。Gさんは後期高齢医療の被保険者であり、後期高齢者医療制度には扶養という考えがないため、就労をしていない妻Hさん(64歳)、娘Jさん(39歳)、孫Kさん(19歳)は国民健康保険の被保険者になります。国民健康保険の被保険者は、次に掲げるものを除く者です。
① 他の健康保険等の被保険者及びその扶養者
② 後期高齢者医療の被保険者
③ 生活保護を受けている世帯に属する者
④ その他特別の理由がある者
(国民健康保険法5条・6条)
正しくありません。娘Jさんは39歳であるため介護保険の被保険者ではありません。介護保険の被保険者は、次のいずれかに該当する者です。
① 市町村の区域内に住所を有する65歳以上の者(第一号被保険者)
② 市町村の区域内に住所を有する40歳以上65歳未満の医療保険加入者(第二号被保険者)
(介護保険法9条)
正しくありません。孫Kさん(19歳)は20歳に到達しておらず、厚生年金の適用を受ける会社で就労していないため、国民年金の被保険者にはなりません。国民年金の被保険者は次のいずれかに該当する者です。
① 日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の者であって②及び③のいずれにも該当しないもの(一部例外あり)(第一号被保険者)
② 厚生年金保険の被保険者(第二号被保険者)
③ ②の配偶者(一部例外あり)であって主として②の収入により生計を維持するもののうち20歳以上60歳未満のもの(第三号被保険者)
(国民年金法7条)
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03
この問題のポイントは次の通りです。
・Gさんは76歳であることから、後期高齢者医療制度に加入している
・介護保険2号被保険者の適用年齢は40歳から65歳未満であること
・国民年金の適用年齢は20歳以上60歳未満であること
× Gさんは75歳以上であるため後期高齢者医療制度に加入していることから不適切です。
〇 Gさんの配偶者であるHさんは、Gさんが後期高齢者医療制度に加入している、かつ、無職であることから国民健康保険に加入しているため、適切な選択肢です。
× 「健康保険」という用語は広義に「協会管掌および組合管掌健康保険」「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」のことを指しますが、ここでは「協会管掌および組合管掌健康保険」として記載があると推測されます。Jさんは無職であるため、国民健康保険の加入者の可能性があることから、不適切です。
× 介護保険2号被保険者は40歳以上65歳未満のため不適切です。
× 国民年金の適用年齢は20歳以上60歳未満のため、不適切です。
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04
社会保険制度の対象や年齢などを正しく理解しましょう。
解答:✕
75歳以上は後期高齢者医療保険に加入します。
解答:〇
配偶者は後期高齢者医療保険に加入しているため、Hさんは扶養から外れます。
また、就労もしていないため、国民健康保険に加入します。
解答:✕
就労経験がないため、国民健康保険に加入します。
解答:✕
介護保険は40歳以上で加入するため、Jさんは介護保険の被保険者ではありません。
解答:✕
国民年金は20歳以上で加入するため、Kさんは国民年金の被保険者ではありません。
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05
社会保険制度と加入条件等について、事例に基づいた選択肢をそれぞれ確認していきます。
不正解です。
Gさんは76歳であるため、後期高齢者医療制度に加入しています。
そのため、健康保険には加入していません。
正解です。
HさんはGさんの配偶者ですが、後期高齢者医療制度には扶養制度がないため、
Hさんは自身で国民健康保険に加入する必要があります。
不正解です。
Jさんは現在無職であり、Gさんの後期高齢者医療制度に扶養制度が
ないため、国民健康保険に加入していると考えらえます。
不正解です。
Jさんは39歳であるため、40歳以上が加入条件の介護保険には加入していません。
不正解です。
Kさんは19歳であり、厚生年金が適用される就労もしていないため国民年金には加入していません。
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06
正解は「Hさんは国民健康保険に加入している。」です。
社会保険の加入要件についてまとめて覚えておきましょう。
❌ Gさんは75歳以上であるため健康保険の被保険者資格を喪失しており、後期高齢者医療制度に加入しています。
⭕️ 夫であるGさんは後期高齢医療の被保険者であり、就労をしていない妻Hさん(64歳)は国民健康保険の被保険者になります。
❌ 父であるGさんは後期高齢医療の被保険者であり、就労をしていない娘Jさん(39歳)は国民健康保険の被保険者になります。
❌ 介護保険は「65歳以上の者(第一号被保険者)」または「40歳以上65歳未満の医療保険加入者(第二号被保険者)」です。Jさん(39歳)は対象外になります。
❌ 国民年金は「20 歳以上 60 歳未満(第1号被保険者)」なので、Kさん(19歳)は被保険者ではありません。
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07
問題を解くためには、社会保険制度の対象について理解しておく必要があります。各種保険の対象年齢や対象者については覚えておくようにしましょう。
不適切です。Gさんは、76歳です。75歳以上の方は後期高齢者医療制度の対象となります。
適切です。Hさんが64歳であることや就労していないことから、国民健康保険の対象であることがわかります。
不適切です。「Gさん以外の3人は、就労経験がなく」とあることからも、Jさんは働いていないことがわかります。そのため、国民健康保険の対象者であるとわかります。
不適切です。Jさんは、39歳です。介護保険の加入は40歳以上となります。
不適切です。Kさんは、19歳です。国民年金加入の対象は20歳以上です。
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08
正答:②
各社会保険の保険者・被保険者をしっかり整理しておきましょう。
解答:×
Gさんは75歳以上ですので、後期高齢者医療保険の被保険者です。
解答:〇
設問の通りです。Hさんが64歳かつ就労していないため、国民健康保険の被保険者となります。
解答:×
Jさんは39歳で就労していないため、国民健康保険の被保険者となります。
解答:×
介護保険は、40歳以降が被保険者となります。Jさんは39歳なので、この時点で加入できません。
解答:×
国民年金の加入要件は、20歳以降となります。Kさんは19歳なので、未加入の状態です。
各種社会保険の要件をしっかり整理しておけば、難しい問題ではありません。
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