社会福祉士の過去問
第35回(令和4年度)
障害者に対する支援と障害者自立支援制度 問4

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問題

社会福祉士試験 第35回(令和4年度) 障害者に対する支援と障害者自立支援制度 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

「障害者総合支援法」等に基づく専門職などに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 居宅介護従業者は、指定障害福祉サービスの提供に係る管理を行う者として配置されている。
  • 相談支援専門員は、指定特定相談支援事業所において指定計画相談支援を行う者として配置されている。
  • 相談支援専門員は、モニタリングに当たっては、1年に1回、利用者宅を訪問し面接を行わなければならない。
  • 児童発達支援管理責任者は、指定障害児相談支援事業所において障害児支援利用計画の作成を行う者として配置されている。
  • 居宅介護従業者は、病院又は障害福祉施設への紹介その他の便宜の提供を行う者として配置されている。

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この過去問の解説 (7件)

01

障害者総合支援法などに基づいて支援を行う専門職は数多くあります。

それぞれの専門職がどこに配置され、どのような役割を担っているのか整理しておきましょう。

選択肢1. 居宅介護従業者は、指定障害福祉サービスの提供に係る管理を行う者として配置されている。

居宅介護従業者は、居宅介護にかかわるホームヘルパーです。

指定障害福祉サービスの提供に係る管理を行う者として配置されているのは、サービス管理責任者です。

選択肢2. 相談支援専門員は、指定特定相談支援事業所において指定計画相談支援を行う者として配置されている。

相談支援専門員は、指定特定相談支援事業所では指定計画相談支援を行います。

選択肢3. 相談支援専門員は、モニタリングに当たっては、1年に1回、利用者宅を訪問し面接を行わなければならない。

モニタリングは半年に 1 回以上行います。

選択肢4. 児童発達支援管理責任者は、指定障害児相談支援事業所において障害児支援利用計画の作成を行う者として配置されている。

児童発達支援管理責任者は、障害児入所施設や障害児通所支援事業所に配置されており、個別支援計画の作成やサービス提供の管理などを実施します。

選択肢5. 居宅介護従業者は、病院又は障害福祉施設への紹介その他の便宜の提供を行う者として配置されている。

病院又は障害福祉施設への紹介その他の便宜の提供を行う者として配置されるのは、相談支援専門員です。

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02

障害者総合支援法などに規定される職種の内容について問う問題です。各職種の意義・役割を整理して学習しましょう。

選択肢1. 居宅介護従業者は、指定障害福祉サービスの提供に係る管理を行う者として配置されている。

適切ではありません。「指定障害福祉サービスの提供に係る管理を行う者として配置されている」のは、サービス管理責任者です。居宅介護従業者とは、障害者の方向けのヘルパーで居宅介護従業者養成研修を修了した者をいいます。

選択肢2. 相談支援専門員は、指定特定相談支援事業所において指定計画相談支援を行う者として配置されている。

適切です。記述の通りです。相談支援専門員は、障害福祉サービスなどの利用計画の作成や地域移行・定着に向けた支援、住宅入居等支援事業や成年後見制度利用支援事業に関する支援など、全般的な相談支援を行う役割があります。

選択肢3. 相談支援専門員は、モニタリングに当たっては、1年に1回、利用者宅を訪問し面接を行わなければならない。

適切ではありません。計画相談支援におけるモニタリングの実施場所は、利用者の居宅等で面接行うこととなっています。この「居宅等」とは、居宅、精神科病院、障害者支援施設、のぞみの園又は療養介護を行う病院をいいます。またモニタリング期間は、市町村が対象者の状況を勘案して個別に定めます

選択肢4. 児童発達支援管理責任者は、指定障害児相談支援事業所において障害児支援利用計画の作成を行う者として配置されている。

適切ではありません。「児童発達支援管理責任者」とは、児童福祉法で定められた障害児支援の施設において、児童や家族へのアセスメントに基づく個別支援計画を作成し、サービス提供の管理をする者です。

選択肢5. 居宅介護従業者は、病院又は障害福祉施設への紹介その他の便宜の提供を行う者として配置されている。

適切ではありません。「居宅介護従業者」は、障害者の方向けのヘルパーで居宅介護従業者養成研修を修了した者をいいます。

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03

福祉には様々な専門職がいます。障害、児童、高齢者それぞれの分野における専門職の役割を理解し、イメージできるようにしましょう。

選択肢1. 居宅介護従業者は、指定障害福祉サービスの提供に係る管理を行う者として配置されている。

解答:

居宅介護従業者とは、ヘルパーのことで、障害のある方の自宅へ行き、介護や家事のお手伝いなどを行います。

指定障害福祉サービスの提供に係る管理を行う者は、サービス管理責任者です。

選択肢2. 相談支援専門員は、指定特定相談支援事業所において指定計画相談支援を行う者として配置されている。

解答:

相談支援専門員は、指定特定相談支援事業所、指定児童相談支援事業所、指定一般相談支援事業所で、1人以上配置しなければならないことになっています。

選択肢3. 相談支援専門員は、モニタリングに当たっては、1年に1回、利用者宅を訪問し面接を行わなければならない。

解答:

モニタリングは、1か月、3か月、6か月など期間を定め、福祉サービス等の利用状況などの検証を行います。

選択肢4. 児童発達支援管理責任者は、指定障害児相談支援事業所において障害児支援利用計画の作成を行う者として配置されている。

解答:

児童発達支援管理責任者は、放課後等デイサービスや児童発達支援センター、障害児入所施設などで配置が義務付けられています。

指定障害児相談支援事業所における配置基準は相談支援専門員です。

選択肢5. 居宅介護従業者は、病院又は障害福祉施設への紹介その他の便宜の提供を行う者として配置されている。

解答:

病院または障害福祉施設への紹介、その他の便宜の提供を行う者は相談支援専門員です。

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04

正解は「相談支援専門員は、指定特定相談支援事業所において指定計画相談支援を行う者として配置されている。」です。

選択肢1. 居宅介護従業者は、指定障害福祉サービスの提供に係る管理を行う者として配置されている。

❌ 居宅介護従業者は、居宅介護を行うヘルパーです。指定障害福祉サービスの提供に係る管理を行う者として配置されているのは、サービス管理責任者です。

選択肢2. 相談支援専門員は、指定特定相談支援事業所において指定計画相談支援を行う者として配置されている。

⭕️ 適切な説明です。

選択肢3. 相談支援専門員は、モニタリングに当たっては、1年に1回、利用者宅を訪問し面接を行わなければならない。

❌ 相談支援専門員のモニタリングは、利用者の居宅等で面接行うこととなっています。また期間は、対象者の状況によって「1ヶ月ごと、3ヶ月ごと」と個別に定めます

選択肢4. 児童発達支援管理責任者は、指定障害児相談支援事業所において障害児支援利用計画の作成を行う者として配置されている。

❌ 児童発達支援管理責任者は、放課後等デイサービスや児童発達支援事業で個別計画を作成し、支援が適切に行われるよう管理する役割があります。指定障害児相談支援事業所において障害児支援利用計画の作成を行うのは相談支援専門員です。

選択肢5. 居宅介護従業者は、病院又は障害福祉施設への紹介その他の便宜の提供を行う者として配置されている。

❌ 居宅介護従業者は、居宅介護を行うヘルパーです。病院又は障害福祉施設への紹介その他の便宜の提供を行う者として配置されるのは、相談支援専門員です。

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05

正答:②

障害者総合支援法に関する内容と、介護保険法に関する内容は似通っていますが異なる部分も多いです。混同しないように注意しましょう。

選択肢1. 居宅介護従業者は、指定障害福祉サービスの提供に係る管理を行う者として配置されている。

解答:×

障害者総合支援法で言うところの居宅介護従業者とは、訪問介護員のことを指します。設問は「サービス管理責任者」という職種に関する説明です。

選択肢2. 相談支援専門員は、指定特定相談支援事業所において指定計画相談支援を行う者として配置されている。

解答:〇

設問の通りです。相談支援専門員とは、介護保険で言うところの介護支援専門員(ケアマネジャー)に相当する職種です。

選択肢3. 相談支援専門員は、モニタリングに当たっては、1年に1回、利用者宅を訪問し面接を行わなければならない。

解答:×

相談支援専門員が実施するモニタリングは、利用者の状況等により「1ヶ月ごと」「3ヶ月ごと」「6ヶ月ごと」と変わります。モニタリングする場所は原則利用者の居宅となっています。

選択肢4. 児童発達支援管理責任者は、指定障害児相談支援事業所において障害児支援利用計画の作成を行う者として配置されている。

解答:×

児童発達支援管理責任者は、「サービス管理責任者」と同様に提供するサービスの管理や個別支援計画の作成を担当する職種です。

選択肢5. 居宅介護従業者は、病院又は障害福祉施設への紹介その他の便宜の提供を行う者として配置されている。

解答:×

居宅介護従業者は、いわゆる訪問介護員です。主に利用者の居宅で身体介護や家事援助などのサービスを提供します。設問は相談支援専門員に関する説明です。

まとめ

介護保険制度における「居宅介護支援事業所」がケアマネジャーのことを指していることから、障害者総合支援法における「居宅介護」サービスと混同しないように注意しましょう。今回の設問でも、2つの選択肢において引っかけ問題になっていました。

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06

障害者福祉の専門職については、高齢者福祉との違いも確認しておく必要があります。本人がサービスを受けるために、どのようなプロセスを経て、福祉サービスを利用することができるのかもおさえておきましょう。

選択肢1. 居宅介護従業者は、指定障害福祉サービスの提供に係る管理を行う者として配置されている。

不適切です。居宅介護従業者は、本人の居宅にて介護を行います。記述内容は、「サービス管理責任者」についてです。

選択肢2. 相談支援専門員は、指定特定相談支援事業所において指定計画相談支援を行う者として配置されている。

適切です。相談支援専門員は、実務経験や研修の受講が必要とされています。

選択肢3. 相談支援専門員は、モニタリングに当たっては、1年に1回、利用者宅を訪問し面接を行わなければならない。

不適切です。対象者の状況等によって1ヶ月ごと、3ヶ月ごと、6ヶ月ごとと決められています。

選択肢4. 児童発達支援管理責任者は、指定障害児相談支援事業所において障害児支援利用計画の作成を行う者として配置されている。

不適切です。児童発達支援管理責任者は、放課後等デイサービスといった児童福祉法で定められた機関に配置され、個別支援計画を作成します。

選択肢5. 居宅介護従業者は、病院又は障害福祉施設への紹介その他の便宜の提供を行う者として配置されている。

不適切です。居宅介護従業者は、居宅等において本人の介護を行います。

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07

「障害者総合支援法」等に基づく専門職について、職務内容や職務名を確認していきます。

選択肢1. 居宅介護従業者は、指定障害福祉サービスの提供に係る管理を行う者として配置されている。

不正解です。

指定障害福祉サービスの提供に係る管理を行う者として配置されているのは「サービス管理責任者」です。居宅介護従事者は、居宅介護を必要とする人にサービスを提供する従事者です。

選択肢2. 相談支援専門員は、指定特定相談支援事業所において指定計画相談支援を行う者として配置されている。

正解です。

選択肢の説明文の通りです。

選択肢3. 相談支援専門員は、モニタリングに当たっては、1年に1回、利用者宅を訪問し面接を行わなければならない。

不正解です。

相談支援専門員は、モニタリングを行うにあたり、頻度は対象者ごとに異なりますが、場所は利用者宅以外でも可能です。

選択肢4. 児童発達支援管理責任者は、指定障害児相談支援事業所において障害児支援利用計画の作成を行う者として配置されている。

不正解です。

児童発達支援管理責任者は、障害児通所支援事業所等に配置されるサービスを管理する職員のことです。

選択肢5. 居宅介護従業者は、病院又は障害福祉施設への紹介その他の便宜の提供を行う者として配置されている。

不正解です。

病院又は障害福祉施設への紹介その他の便宜の提供を行う者として事業所等に配置されているのは相談支援専門員です。

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