社会福祉士の過去問
第35回(令和4年度)
相談援助の基盤と専門職 問3
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問題
社会福祉士試験 第35回(令和4年度) 相談援助の基盤と専門職 問3 (訂正依頼・報告はこちら)
19世紀中期から20世紀中期にかけてのソーシャルワークの形成過程に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- エルバーフェルト制度では、全市を細分化し、名誉職である救済委員を配置し、家庭訪問や調査、相談を通して貧民を減少させることを目指した。
- セツルメント運動は、要保護者の個別訪問活動を中心に展開され、貧困からの脱出に向けて、勤勉と節制を重視する道徳主義を理念とした。
- ケースワークの発展の初期段階において、当事者を主体としたストレングスアプローチが提唱された。
- ミルフォード会議では、それまで分散して活動していたソーシャルワーク関係の諸団体が統合された。
- 全米ソーシャルワーカー協会の発足時には、ケースワークの基本的な事柄を広範囲に検討した結果として、初めて「ジェネリック」概念が提起された。
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この過去問の解説 (4件)
01
英米諸国におけるソ−シャルワークが形成される流れを整理しておきましょう。
エルバーフェルト制度では、家庭訪問や調査、相談を通して貧民を減少させることを目指しました。
セルツメントとは社会的弱者などを地域において助けあうことを目指します。
ケースワークの発展の初期段階においては、診断主義や機能主義が提唱されました。
ミルフォード会議では、ジェネリックとスペシフィクの概念が提唱されました。
ジェネリック概念が提唱されたのは、ミルフォード会議です。
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02
諸外国におけるソーシャルワークの形成過程、歴史は試験でよく問われるテーマのひとつです。歴史的な流れとともに、重要なキーワードも覚えるようにしましょう。
適切です。記述の通りです。1852年のドイツ・エバーフェルト市で始まり、その後ドイツ国内に広がっていきました。
適切ではありません。慈善組織協会(COS)に関する記述になります。セツルメント運動では貧困を社会の責任と考えていたことに対し、慈善組織協会(COS)では、貧困は個人の責任と考えていました。「勤勉と節制を重視する道徳主義を理念」とは、そうした慈善組織協会(COS)の考え方を表しています。
適切ではありません。当事者を主体としたストレングスアプローチが提唱されたのは1980年代以降です。
適切ではありません。1920年代にペンシルバニア州・ミルフォードで、さまざまな団体が集まり、ケースワークについて会議が開かれていました。その報告書のタイトルは「ソーシャルワーク ―ジェネリックとスペシフィックー」でソーシャルワークの概念を示しました。ミルフォード会議でソーシャルワーク関係の諸団体が統合されたわけではありません・
適切ではありません。初めて「ジェネリック」概念が提起されたのは、ミルフォード会議においてです。
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03
正解は「エルバーフェルト制度では、全市を細分化し、名誉職である救済委員を配置し、家庭訪問や調査、相談を通して貧民を減少させることを目指した。」です。
19世紀中期から20世紀中期にかけて、諸外国においてソーシャルワークが様々な形で実践されていた時代です。歴史的流れから具体的名称にかけて広く確認しておきましょう。
⭕️ エルバーフェルト制度の適切な説明です。
❌ セツルメント運動は、大学生が貧困地区に住み込むことで展開され、貧困からの脱出に向けて、勤勉と節制を重視する道徳主義を理念としました。
要保護者の個別訪問活動を中心に展開されたのは、慈善組織協会(COS)です。
❌ ケースワークの発展の初期段階においては、診断主義や機能主義が提唱されました。
また、当事者を主体としたストレングスアプローチが提唱されたのは1980年代以降です。
❌ ミルフォード会議では、「ジェネリックとスペシフィク」の概念が提唱されました。
❌ 初めて「ジェネリック」概念が提起されたのは、ミルフォード会議においてです。
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04
ソーシャルワークの形成過程について、海外の例を確認していきます。
正解です。
選択肢の説明文の通りです。
不正解です。
セツルメント運動は、貧困に苦しむ人々と一緒に暮らし、教育や手助けをすることによって生活状態を改善する活動として始まりました。
不正解です。
ケースワークの発展の初期段階においては、「診断主義」や「機能主義」が提唱されました。
ストレングスアプローチが提唱されたのは1980年代に入ってからです。
不正解です。
ミルフォード会議では、「ジェネリック(共通性)」と「スペシフィック(特殊性)」という概念が説かれました。
不正解です。
初めて「ジェネリック」概念が提起されたのはミルフォード会議です。
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