社会福祉士の過去問
第36回(令和5年度)
地域福祉の理論と方法 問6

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問題

社会福祉士試験 第36回(令和5年度) 地域福祉の理論と方法 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

事例を読んで、生活困窮者自立相談支援事業のB相談支援員(社会福祉士)の支援方針として、最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
Cさん(60歳)は、一人暮らしで猫を多頭飼育している。以前は近所付き合いがあったが今はなく、家はいわゆるごみ屋敷の状態である。B相談支援員は、近隣住民から苦情が出ていると民生委員から相談を受けた。そこでBがCさん宅を複数回訪問すると、Cさんは猫を可愛がっており、餌代がかかるため、自身の食事代を切り詰めて生活していることが分かった。Cさんは、今の生活で困っていることは特になく、近隣の苦情にどのように対応すればよいか分からない、と言っている。
  • Cさんの衛生環境改善のため、市の清掃局にごみを強制的に回収してもらうことにする。
  • Cさんの健康のため、保健所に連絡をして猫を引き取ってもらうことにする。
  • Cさんの地域とのつながりを回復するため、苦情を言う住民も含めて、今後の関わり方を検討することにする。
  • Cさんの主体性を尊重するため、Cさんに積極的に関わることを控えることにする。
  • Cさんと地域とのコンフリクトを避けるため、引っ越しのあっせんを行うことにする。

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この過去問の解説 (1件)

01

生活困窮者自立相談支援事業において、専門相談員である社会福祉士としてとるべき行動について、どのように対応するべきかを考えていきましょう。

選択肢1. Cさんの衛生環境改善のため、市の清掃局にごみを強制的に回収してもらうことにする。

Cさんは支援を拒否していません。ゴミの撤去が必要な場合もありますが、無理に撤去するとCさんとの関係が崩れてしまう恐れがあるため、撤去は話し合いをしてから決定すべきです。

選択肢2. Cさんの健康のため、保健所に連絡をして猫を引き取ってもらうことにする。

Cさんが猫の餌代を優先して生活を切り詰めているとの情報はありますが、それがCさんの健康に悪影響を与えているとは明記されていません。

選択肢3. Cさんの地域とのつながりを回復するため、苦情を言う住民も含めて、今後の関わり方を検討することにする。

Cさんはかつて近隣との付き合いがあったことがわかります。Cさんが「近隣の苦情にどのように対応すれば良いか分からない」と悩んでいることから、近所付き合いを拒否していないと思われます。

選択肢4. Cさんの主体性を尊重するため、Cさんに積極的に関わることを控えることにする。

CさんはB相談支援員を拒否してません。支援を控えることは、Cさんの主体性を尊重していることにはなりません。

選択肢5. Cさんと地域とのコンフリクトを避けるため、引っ越しのあっせんを行うことにする。

Cさんと地域との関係が悪化してしまった場合に引っ越しを提案することはあるかもしれません。しかし、現段階で引っ越しを勧めるのは、専門的な支援として適切ではありません。

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