社会福祉士 過去問
第36回(令和5年度)
問121 (福祉サービスの組織と経営 問3)
問題文
集団やチームに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
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問題
社会福祉士試験 第36回(令和5年度) 問121(福祉サービスの組織と経営 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
集団やチームに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 集団浅慮とは、集団を構成する個々のメンバーが、個人で考えるよりも多面的な検討を行うことができるようになる現象のことである。
- 集団の規範とは、メンバーが誰かの努力や成果にただ乗りして、自分自身は力を出し切らないことである。
- 集団の凝集性は、集団を構成するメンバーを離散させ、個々人に分離させる傾向をもつ。
- チームの生産性は、チームメンバー間で信頼や尊敬の念が育まれていると低くなる。
- 集団内のコンフリクトには、集団に悪影響を及ぼす非生産的コンフリクトと、集団に好影響を及ぼす生産的コンフリクトの両方の側面がある。
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この過去問の解説 (3件)
01
集団やチームに関する用語について整理しておきましょう。
集団浅慮とは、集団意思決定で個人の決定質が低下することを指し、リスキーシフトやコーシャスシフトという結論を導くことがあります。
メンバーが誰かの努力や成果にただ乗りして、自分自身は力を出し切らないことは、社会的手抜きといいます。
集団凝集性とは、集団の仲間意識を指し、凝集性が高いと結びつきが強まります。
チームの生産性は、信頼と尊敬が育まれていると高まる傾向があります。
コンフリクトは、お互いの理解を深める契機となるもので、適度なものは生産的で、過度なものは非生産的といいます。
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02
物事に取り組む際、個人の力だけで解決する事が難しいものも多くあります。その際、集団の力を活用する事でスムーズに解決に繋がる事は少なくありません。ただし、集団であるが故に対立等が生まれ、物事がスムーズに解決に結びつけられない事もあります。
✕ 集団浅慮とは、集団における同調圧力などによって、個人の意見が尊重されにくくなり、その結果、好ましくない結論や行動に至ってしまう事を言います。
✕ 集団の規範とは、その集団における決まり事や暗黙の了解としてメンバーに周知されている考えの事を言います。選択肢の内容は「社会的手抜き」の説明となっています。
✕ 集団の凝集性とは、集団のメンバーをその集団に留めるような心理的な力や動機の事を言います。それが強ければ強い程、集団のまとまりが強くなる傾向にあります。
✕ チームメンバー間で信頼や尊敬の念が強ければ強いほど、生産性は向上する傾向にあります。
〇 コンフリクトは「衝突」や「対立」と訳されます。物事に取り組む際に、メンバーが複数いれば意見の相違が生まれる事は珍しくありません。その際、メンバーの異なる主張をきちんと聞き、まとめあげる事が出来れば集団に対して好影響を及ぼす「生産的コンフリクト」であると言えます。しかし、異なる意見をうまくまとめあげる事が出来なければメンバーに不満が残り、仕事をやらされている感にも繋がってしまうため、「非生産的コンフリクト」であると言えるでしょう。
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03
集団やチームに関する問題です。
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集団浅慮(グループシンク)とは、集団内での同調圧力により、個々のメンバーが独自の意見を持たず、集団の意見に流されてしまう現象を指します。結果として、集団の意思決定が質的に低下することがあります。
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集団の規範は、集団内での行動や価値観を形成するルールや期待を指します。
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集団の凝集性とは、メンバー間の結束や一体感を指し、凝集性が高いほどメンバーはその集団に留まろうとする傾向があります。
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信頼や尊敬が育まれている場合、チームの生産性は高まる傾向があります。
〇
集団内のコンフリクトは必ずしも悪影響を及ぼすわけではなく、適切に管理されれば新たなアイデアや視点を生むことができます。生産的コンフリクトは、問題解決や創造性を促進する要因となることがあります。
集団やチームに関する問題は重要なテーマのひとつです。内容を整理しておきましょう。
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