社会福祉士 過去問
第37回(令和6年度)
問36 (社会保障 問9)

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問題

社会福祉士試験 第37回(令和6年度) 問36(社会保障 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

諸外国における公的医療と公的年金の制度に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • フランスの公的医療保険は、制度創設以来、外来診療については現物給付を原則としている。
  • ドイツの公的年金制度は、全国民共通の一元的な所得比例年金の構造となっている。
  • スウェーデンの公的年金制度は、完全積立の財政方式をとっている。
  • イギリスでは、租税を主財源とする医療サービスにより公的医療を保障している。
  • アメリカでは、連邦政府運営の公的医療保険によって国民皆保険を実現している。

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この過去問の解説 (2件)

01

海外の公的扶助制度の中でも、特にアメリカの医療保険制度については頻出問題です。違いについておさえておくようにしましょう。

選択肢1. フランスの公的医療保険は、制度創設以来、外来診療については現物給付を原則としている。

✕ フランスの外来診療は、一度全額自己負担となり、後で還付される償還払いの方式が取られています。

選択肢2. ドイツの公的年金制度は、全国民共通の一元的な所得比例年金の構造となっている。

✕ ドイツの公的年金制度は、社会保険方式の所得比例年金制度が職種ごとに分立しています。

選択肢3. スウェーデンの公的年金制度は、完全積立の財政方式をとっている。

✕ スウェーデンの公的年金制度において、所得に基づく年金は賦課方式部分と積立方式部分に分かれています。また、低・無年金者に対しては、税を財源とする保証年金が支給されています。

選択肢4. イギリスでは、租税を主財源とする医療サービスにより公的医療を保障している。

〇 イギリスの医療サービスは、自由診療のプライベート医療サービスと国民保険サービスに分かれています。国民保険サービスの医療費は原則無料となっています。

選択肢5. アメリカでは、連邦政府運営の公的医療保険によって国民皆保険を実現している。

✕ アメリカの公的医療制度は、65歳以上の人や障がいのある人を対象とした「メディケア」と、低所得の人を対象とする「メディケイド」の2種類となっており、国民皆保険にはなっていません。

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02

諸外国の社会保障制度についても理解しておく必要があります。
確認しておきましょう。

選択肢1. フランスの公的医療保険は、制度創設以来、外来診療については現物給付を原則としている。

誤り
フランスの外来診療は、原則として償還払い制をとっています。

選択肢2. ドイツの公的年金制度は、全国民共通の一元的な所得比例年金の構造となっている。

誤り
ドイツの公的年金制度は、職種ごとに社会保険方式の所得比例年金制度が分立しています。

選択肢3. スウェーデンの公的年金制度は、完全積立の財政方式をとっている。

誤り
スウェーデンの所得に基づく年金は、賦課方式部分と積立方式部分に分かれています。

選択肢4. イギリスでは、租税を主財源とする医療サービスにより公的医療を保障している。

正しい
イギリスでは租税を主財源とする「国民保健サービスNHS」があります。

選択肢5. アメリカでは、連邦政府運営の公的医療保険によって国民皆保険を実現している。

誤り
アメリカの公的医療保険には、65歳以上の高齢者及び障害者を対象とする「メディケア」と、低所得者を対象とする「メディケイド」があります。それ以外の人は民間の医療保険に加入します。

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