社労士の過去問 第53回（令和3年度） 健康保険法 問96

一般保険料率＝基本保険料率＋特定保険料率

基本保険料率は保険給付に相当するもので、保険者が決めます。

特定保険料率は他制度への仕送りに充てる保険料率です。

（被保険者の保険料額）

第百五十六条　被保険者に関する保険料額は、各月につき、次の各号に掲げる被保険者の区分に応じ、当該各号に定める額とする。

一　介護保険法第九条第二号に規定する被保険者（以下「介護保険第二号被保険者」という。）である被保険者　一般保険料額（各被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額にそれぞれ一般保険料率（基本保険料率と特定保険料率とを合算した率をいう。）を乗じて得た額をいう。以下同じ。）と介護保険料額（各被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額にそれぞれ介護保険料率を乗じて得た額をいう。以下同じ。）との合算額

【ポイント・考え方】

　基礎知識が必要な問題だと考えます。

　以下の用語と簡単な意味を理解しておくとよいでしょう。

・基本保険料：健康保険の一般保険料のうち、保険給付や事業運営に係る費用のこと

・特定保険料：健康保険の一般保険料のうち、高齢者等の医療を支えるための費用のこと

・調整保険料：高額医療費の共同負担や財政窮迫組合の助成にあてるために拠出する費用のこと

　空欄「Ａ」にかかる設問文には、高齢者にかかる記載があることから、特定保険料率　を選択できます。

【学習・実務に向けたワンポイント】

　上記ポイント・考え方の用語・簡単な意味を押さえておけば、保険料率の算定方法自体は、学習の優先度を下げてよいと筆者は考えています。

　なお、他の制度においても、高齢者等を対象にした場合で、その旨を明示したくないような場合に「特定」という用語が使用される場合がある点は、理解しておくとよいでしょう。