社会保険労務士の過去問
第54回(令和4年度)
健康保険法 問1

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問題

社労士試験 第54回(令和4年度) 選択式 健康保険法 問1 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文中の[ A ]の部分を選択肢の中の最も適切な語句で埋め、完全な文章とせよ。

1  健康保険法第3条第1項の規定によると、特定適用事業所に勤務する短時間労働者で、被保険者となることのできる要件の1つとして、報酬(最低賃金法に掲げる賃金に相当するものとして厚生労働省令で定めるものを除く。)が1か月当たり[ A ]であることとされている。
2  保険外併用療養費の対象となる選定療養とは、「被保険者の選定に係る特別の病室の提供その他の厚生労働大臣が定める療養」をいい、厚生労働省告示「厚生労働大臣の定める評価療養、患者申出療養及び選定療養」第2条に規定する選定療養として、第1号から第11号が掲げられている。
  そのうち第4号によると、「病床数が[ B ]の病院について受けた初診(他の病院又は診療所からの文書による紹介がある場合及び緊急その他やむを得ない事情がある場合に受けたものを除く。)」と規定されており、第7号では、「別に厚生労働大臣が定める方法により計算した入院期間が[ C ]を超えた日以後の入院及びその療養に伴う世話その他の看護(別に厚生労働大臣が定める状態等にある者の入院及びその療養に伴う世話その他の看護を除く。)」と規定されている。
3  被保険者(日雇特例被保険者を除く。)は、同時に2以上の事業所に使用される場合において、保険者が2以上あるときは、その被保険者の保険を管掌する保険者を選択しなければならない。この場合は、同時に2以上の事業所に使用されるに至った日から[ D ]日以内に、被保険者の氏名及び生年月日等を記載した届書を、全国健康保険協会を選択しようとするときは[ E ]に、健康保険組合を選択しようとするときは健康保険組合に提出することによって行うものとする。
  • 5
  • 7
  • 10
  • 14
  • 90日
  • 120日
  • 150以上
  • 150日
  • 180以上
  • 180日
  • 200以上
  • 250以上
  • 63,000円以上
  • 85,000円以上
  • 88,000円以上
  • 108,000円以上
  • 厚生労働大臣
  • 全国健康保険協会の都道府県支部
  • 全国健康保険協会の本部
  • 地方厚生局長

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この過去問の解説 (3件)

01

 短時間労働者で健康保険の適用となるか否かについては、見方を変えると家族の被扶養者になるか否かの視点になり、その点ではとても身近なテーマであり、知識として持っていた人もいるかと思います。

選択肢15. 88,000円以上

 88,000円以上 が正しい選択肢です。

 知識問題の面もありますが、前述の解説のとおり、視点を変えることで既に持っている知識であったり、それで正答を導ける場合もあると思います。

 本設問は正にそのような問題であり(被扶養者になるか否か、自分で保険料を支払う必要があるか否か)、実生活でもとても有用な知識ですので、ぜひ修得しておきましょう。

 「年間106万円の壁」というキーワードで学習しておくことでもよいでしょう。

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02

Aは短時間労働者の適用除外事由からの出題、B,Cは選定療養からの出題でいずれも過去にも問われており基本的な内容です。

D、Eは届出(被保険者)の期限及び提出先を問うもので基本的な内容です。

選択肢15. 88,000円以上

短時間労働者の適用除外事由の1つとして報酬月額の下限がありました。

(定義)

第三条 この法律において「被保険者」とは、適用事業所に使用される者及び任意継続被保険者をいう。

ただし、次の各号のいずれかに該当する者は、日雇特例被保険者となる場合を除き、被保険者となることができない。(中略)

ロ 報酬(最低賃金法(昭和三十四年法律第百三十七号)第四条第三項各号に掲げる賃金に相当するものとして厚生労働省令で定めるものを除く。)について、厚生労働省令で定めるところにより、第四十二条第一項の規定の例により算定した額が、八万八千円未満であること。

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03

この問題で覚えておくポイントは「特定適用事業所に勤務する短時間労働者の条件」についてになります。

選択肢15. 88,000円以上

特定適用事業所に勤務する短時間労働者で、被保険者となることのできる要件の1つとして、報酬(最低賃金法に掲げる賃金に相当するものとして厚生労働省令で定めるものを除く。)が1か月当たり[ 88,000円以上 ]であることとされている。

まとめ

特定適用事業所に勤務する短時間労働者の「報酬」の条件は以下のようになります。

週給、日給、時間給を月額に換算したものに、各種手当等を含めた所定内賃金の額が、8万8千円以上である場合となります。ただし、次に掲げる賃金は除かれます。

<除外対象>

臨時に支払われる賃金および1月を超える期間ごとに支払われる賃金(例:結婚手当や賞与など)

時間外労働、休日労働および深夜労働に対して支払われる賃金(例:割増賃金など)

最低賃金法で算入しないことを定める賃金(例:精皆勤手当や通勤手当、家族手当など)

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