社会保険労務士(社労士) 過去問
第56回(令和6年度)
問4 (労働基準法及び労働安全衛生法 問4)

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問題

社労士試験 第56回(令和6年度) 問4(労働基準法及び労働安全衛生法 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

使用者は、労働者の同意を得た場合には、賃金の支払方法として、労働基準法施行規則第7条の2第1項第3号に掲げる要件を満たすものとして厚生労働大臣の指定を受けた資金移動業者(指定資金移動業者)のうち労働者が指定するものの第二種資金移動業に係る口座への資金移動によることができる(いわゆる賃金のデジタル払い)が、次の記述のうち、労働基準法施行規則第7条の2第1項第3号に定めるものとして、誤っているものはどれか。
  • 賃金の支払に係る資金移動を行う口座(以下本問において「口座」という。)について、労働者に対して負担する為替取引に関する債務の額が500万円を超えることがないようにするための措置又は当該額が500万円を超えた場合に当該額を速やかに500万円以下とするための措置を講じていること。
  • 破産手続開始の申立てを行ったときその他為替取引に関し負担する債務の履行が困難となったときに、口座について、労働者に対して負担する為替取引に関する債務の全額を速やかに当該労働者に弁済することを保証する仕組みを有していること。
  • 口座について、労働者の意に反する不正な為替取引その他の当該労働者の責めに帰することができない理由で当該労働者に対して負担する為替取引に関する債務を履行することが困難となったことにより当該債務について当該労働者に損失が生じたときに、当該損失を補償する仕組みを有していること。
  • 口座について、特段の事情がない限り、当該口座に係る資金移動が最後にあった日から少なくとも10年間は、労働者に対して負担する為替取引に関する債務を履行することができるための措置を講じていること。
  • 口座への資金移動に係る額の受取について、現金自動支払機を利用する方法その他の通貨による受取ができる方法により1円単位で当該受取ができるための措置及び少なくとも毎月1回は当該方法に係る手数料その他の費用を負担することなく当該受取ができるための措置を講じていること。

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この過去問の解説 (3件)

01

近年の法改正で登場した「賃金のデジタル払い」の問題です。

誤りを選ぶ問題ですが、

ピンポイントで選択肢1の誤りを見つけられなければ、

正解することが難しいです。

選択肢1. 賃金の支払に係る資金移動を行う口座(以下本問において「口座」という。)について、労働者に対して負担する為替取引に関する債務の額が500万円を超えることがないようにするための措置又は当該額が500万円を超えた場合に当該額を速やかに500万円以下とするための措置を講じていること。

500万円ではなく、

100万円」であれば正しい内容でした。

 

「100万円」は令和6年度以降の選択式でも要注意です。

【則7条の2第1項3号】

選択肢2. 破産手続開始の申立てを行ったときその他為替取引に関し負担する債務の履行が困難となったときに、口座について、労働者に対して負担する為替取引に関する債務の全額を速やかに当該労働者に弁済することを保証する仕組みを有していること。

正しい内容です。

則7条の2第1項3号】

選択肢3. 口座について、労働者の意に反する不正な為替取引その他の当該労働者の責めに帰することができない理由で当該労働者に対して負担する為替取引に関する債務を履行することが困難となったことにより当該債務について当該労働者に損失が生じたときに、当該損失を補償する仕組みを有していること。

正しい内容です。

則7条の2第1項3号】

選択肢4. 口座について、特段の事情がない限り、当該口座に係る資金移動が最後にあった日から少なくとも10年間は、労働者に対して負担する為替取引に関する債務を履行することができるための措置を講じていること。

正しい内容です。

「10年」も今後の選択式で要注意です。

則7条の2第1項3号】

選択肢5. 口座への資金移動に係る額の受取について、現金自動支払機を利用する方法その他の通貨による受取ができる方法により1円単位で当該受取ができるための措置及び少なくとも毎月1回は当該方法に係る手数料その他の費用を負担することなく当該受取ができるための措置を講じていること。

正しい内容です。

則7条の2第1項3号】

まとめ

選択肢2、3、5は常識で考えても正しいと感じると思います。

選択肢1、4の数字を見て正しい正誤判断が求められる問題でした。

この年の労働基準法の中では最も難しい問題です。

 

法改正をしっかりと勉強していた方は得点できたと思いますので、

正解できた方は自信を持ちましょう。

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02

法改正にかかる賃金デジタル払いについて1問が出題されました。多くの受験生が勉強していた内容であると思います。

基発1128第3号 令和4年11月28日

chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001017089.pdf

選択肢1. 賃金の支払に係る資金移動を行う口座(以下本問において「口座」という。)について、労働者に対して負担する為替取引に関する債務の額が500万円を超えることがないようにするための措置又は当該額が500万円を超えた場合に当該額を速やかに500万円以下とするための措置を講じていること。

誤りです。

口座の上限額は100万円以下とされています。上限を超えた場合は、あらかじめ労働者が指定した銀行口座などに自動的に出勤されます。この際の手数料は労働者の負担となる可能性があります。

選択肢2. 破産手続開始の申立てを行ったときその他為替取引に関し負担する債務の履行が困難となったときに、口座について、労働者に対して負担する為替取引に関する債務の全額を速やかに当該労働者に弁済することを保証する仕組みを有していること。

正しいです。

規則第7条の2第1項第3号ロにおける仕組みを有していることとは、債務の履行が困難となったとき、・・・中略・・・労働者が賃金受取に利用している指定資金移動業者口座の資金全額に係る債務について、当該指定資金移動業者に代わり、保証機関が速やかに当該労働者に弁済することを内容とする保証に係る保証委託契約を指定資金移動業者と保証機関との間で締結すること及び保証契約を労働者と保証機関との間で締結すること等により、指定資金移動業者の破綻時の資金保全が実効性を伴って担保されているものであること。とされています。

選択肢3. 口座について、労働者の意に反する不正な為替取引その他の当該労働者の責めに帰することができない理由で当該労働者に対して負担する為替取引に関する債務を履行することが困難となったことにより当該債務について当該労働者に損失が生じたときに、当該損失を補償する仕組みを有していること。

正しいです。

同号ハにおける「当該損失を補償する仕組みを有していること」とは、指定資金移動業者の利用規約等により、労働者に過失が無い場合には損失額全額を補償することとしており、また、労働者に過失がある場合には個別対応を妨げるものではないが、損失を一律に補償しないといった取扱いとはしていないこと。とされています。

選択肢4. 口座について、特段の事情がない限り、当該口座に係る資金移動が最後にあった日から少なくとも10年間は、労働者に対して負担する為替取引に関する債務を履行することができるための措置を講じていること。

正しいです。

資金移動が最後にあった日から少なくとも10年間は債務を履行できるようにしていることを指すこと。また、「特段の事情」とは、警察からの要請により口座の凍結等が行われる場合が該当しうること。とされています。

選択肢5. 口座への資金移動に係る額の受取について、現金自動支払機を利用する方法その他の通貨による受取ができる方法により1円単位で当該受取ができるための措置及び少なくとも毎月1回は当該方法に係る手数料その他の費用を負担することなく当該受取ができるための措置を講じていること。

正しいです。

現金自動支払機(CD)又は現金自動預払機(ATM)の利用や預貯金口座への出金等の通貨による受取が可能となる手段を通じて指定資金移動業者口座の資金を1円単位で払出できることを意味するものであることとされています。例えば、預貯金口座への出金による払出の場合、預貯金口座への出金が1円単位でできることをいうことです。

まとめ

正解肢が数字で基本論点のため、他の選択肢を見なくても次に進める問題でした。時間を稼ぐという観点でサービス問題かもしれません。

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03

賃金のデジタル払いに関するやや難しい問題です。

 

賃金のデジタル払いに係る指定資金移動業者は、労働基準法施行規則に定める次の要件を満たす必要があります。


❶ 賃金の支払に係る資金移動を行う口座(以下単に「口座」といいます)について、労働者に対して負担する為替取引に関する債務の額が100 万円を超えることがないようにするための措置又は当該額が100 万円を超えた場合に当該額を速やかに100 万円以下とするための措置を講じていること
❷ 破産手続開始の申立てを行ったときその他為替取引に関し負担する債務の履行が困難となったときに、口座について、労働者に対して負担する為替取引に関する債務の全額を速やかに当該労働者に弁済することを保証する仕組みを有していること
❸ 口座について、労働者の意に反する不正な為替取引その他の当該労働者の責めに帰することができない理由で当該労働者に対して負担する為替取引に関する債務を履行することが困難となったことにより当該債務について当該労働者に損失が生じたときに、当該損失を補償する仕組みを有していること
❹ 口座について、特段の事情がない限り、当該口座に係る資金移動が最後にあった日から少なくとも10 年間は、労働者に対して負担する為替取引に関する債務を履行することができるための措置を講じていること
❺ 口座への資金移動が1 円単位でできるための措置を講じていること
❻ 口座への資金移動に係る額の受取について、現金自動支払機を利用する方法その他の通貨による受取ができる方法により1 円単位で当該受取ができるための措置及び少なくとも毎月1 回は当該方法に係る手数料その他の費用を負担することなく当該受取ができるための措置を講じていること
❼ 賃金の支払に関する業務の実施状況及び財務状況を適時に厚生労働大臣に報告できる体制を有すること
❽ ❶から❼までに掲げるもののほか、賃金の支払に関する業務を適正かつ確実に行うことができる技術的能力を有し、かつ、十分な社会的信用を有すること
 

選択肢1. 賃金の支払に係る資金移動を行う口座(以下本問において「口座」という。)について、労働者に対して負担する為替取引に関する債務の額が500万円を超えることがないようにするための措置又は当該額が500万円を超えた場合に当該額を速やかに500万円以下とするための措置を講じていること。

誤りです。

解説の冒頭の❶のとおり、「500万円」ではなく、「100万円」です。

選択肢2. 破産手続開始の申立てを行ったときその他為替取引に関し負担する債務の履行が困難となったときに、口座について、労働者に対して負担する為替取引に関する債務の全額を速やかに当該労働者に弁済することを保証する仕組みを有していること。

正しいです。

解説の冒頭の❷のとおりです。

選択肢3. 口座について、労働者の意に反する不正な為替取引その他の当該労働者の責めに帰することができない理由で当該労働者に対して負担する為替取引に関する債務を履行することが困難となったことにより当該債務について当該労働者に損失が生じたときに、当該損失を補償する仕組みを有していること。

正しいです。

解説の冒頭の➌のとおりです。

選択肢4. 口座について、特段の事情がない限り、当該口座に係る資金移動が最後にあった日から少なくとも10年間は、労働者に対して負担する為替取引に関する債務を履行することができるための措置を講じていること。

正しいです。

解説の冒頭の❹のとおりです。

選択肢5. 口座への資金移動に係る額の受取について、現金自動支払機を利用する方法その他の通貨による受取ができる方法により1円単位で当該受取ができるための措置及び少なくとも毎月1回は当該方法に係る手数料その他の費用を負担することなく当該受取ができるための措置を講じていること。

正しいです。

解説の冒頭の❻のとおりです。

まとめ

法改正事項からの出題でした。

やや細かい内容を問う問題でしたので、正解できなくとも合否に影響はないでしょう。

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