測量士補の過去問
平成30年度(2018年)
問7
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問題
測量士補試験 平成30年度(2018年) 問7 (訂正依頼・報告はこちら)
図7に示すように、平たんな土地に点A, B, Cを一直線上に設けて、各点におけるトータルステーションの器械高及び反射鏡高を同一にしてAB, BC, AC間の距離を測定した。その結果から、器械定数と反射鏡定数の和を求め、定数補正後のAC間の距離718.400mを得た。定数補正前のAB, AC間の測定距離は、表7のとおりである。この場合の定数補正前のBC間の測定距離は、幾らか。最も近いものを次の中から選べ。
ただし、測定距離は気象補正済みとする。また、測定誤差はないものとする。なお、関数の値が必要な場合は、巻末の関数表を使用すること。
ただし、測定距離は気象補正済みとする。また、測定誤差はないものとする。なお、関数の値が必要な場合は、巻末の関数表を使用すること。
- 355.629m
- 355.644m
- 355.659m
- 355.674m
- 355.689m
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この過去問の解説 (3件)
01
器械定数及び反射鏡定数は測定距離に比例しない誤差なので、これらの合計をAとし、BC間の補正前の距離をXmとすると、測定結果は次のようになります。
AB間の正しい距離:718.370m + A
BC間の正しい距離:362.711m + A
AC間の正しい距離:Xm + A
定数補正後のAC間の距離は718.400mなので、
718.370m + A = 718.400
A = 0.03m となります。
これをAC = AB + BCに代入すると、
718.400m = (362.711m + 0.03m) + (Xm + 0.03m)
Xm = 718.400m - 362.711m - 0.06m = 355.629m となります。
以上のことから、選択肢の1が答えとなります。
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02
器械定数と反射鏡(プリズム)定数に関する問題になります。
①次の式より定数補正Kを求めます。
K=AC(補正後)-AC(補正前)=718.400m-718.370m=+0.030m
②次の式に数値を当てはめ計算をします。
補正後のAC=補正後のAB+補正後のBC
718.400m={362.711m+0.030m)}+{BC+0.030}
BC=718.400-362.711-0.030-0.030=355.629m となります。
器械定数と反射鏡(プリズム)定数の計算は過去に出題されているので押さえておくとよいでしょう。
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03
トータルステーション測距部の機械定数とプリズム(反射鏡)定数の問題です。この問題は、理屈がわかれば、計算自体はそれほど難しくはありません。1回の測定ごとに同じ値の補正量を使用するので、1回測定した場合の観測データと、2回測定した場合の観測データから、方程式によって補正量を求めます。
機械定数には、機械定数と反射鏡定数がありますが、ここでは、まとめて機械定数「K」とします。本来はAB+BC=ACとなりますが、機械定数「K」の補正を行った場合、AB+BC=ACになりません。機械定数は、常に一定で、観測ごとに一定の値が生じるため、次の関係が成り立ちます。
公式(AB+K)+(BC+K)=(AC+K)
さて、ACについては補正前と補正後の観測値が与えられていますので、補正後の観測値から補正後の観測地を差し引けば、Kが求まります。具体的に計算すると、K=718.400m-718.370m=0.03mです。ABとAC+Kが問題文で与えられていますから、公式にこれを代入し、BCについて解けば、答えが求まります。具体的には、
(362.711+0.03)+(BC+0.03)=718.400ですので、
BC=718.400+362.711-0.03-0.03=355.629(m)となり、これが定数補正前のBC間の測定距離となります。
この問題は、補正前と補正後の距離を正確に区分して計算しないと、正しい答えが導けません。補正前と補正後の距離を正確に区分するには、機械定数の理屈を理解してしまうのが早道です。
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