登録販売者の過去問
平成25年度(地域1)
医薬品に共通する特性と基本的な知識 問12
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問題
登録販売者試験 平成25年度(地域1) 医薬品に共通する特性と基本的な知識 問12 (訂正依頼・報告はこちら)
妊婦、妊娠していると思われる女性及び母乳を与える女性(授乳婦)の医薬品の使用に関する次の記述の正誤について、正しいものはどれか。
- 妊娠中に医薬品を使用した場合、胎盤関門によって、どの程度医薬品の成分の胎児への移行が防御されるかは、すべて解明されている。
- ビタミンA含有製剤は、妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取しても胎児に先天異常を起こす危険性はない。
- 便秘薬は、配合成分やその用量にかかわらず流産や早産を誘発するおそれはない。
- 医薬品の種類を問わず、授乳婦の体に吸収された医薬品の成分は、乳汁中に移行することはない。
- なし
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この過去問の解説 (3件)
01
各選択肢については、以下のとおりです。
1→「すべて解明されている」という部分が誤りです。未解明のことが多いです。
2→ビタミンAの過剰摂取は先天異常の危険性が高いです。具体的なデータはわかりませんが、耳・脳・頭蓋・顔面・眼球・尿路・四肢・消化管に異常が出やすいといわれています。
3→便秘薬は、その成分に関わらず、流産や早産を起こす可能性があります。
4→乳汁中に移行することがあります。
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02
1→
胎盤関門とは胎児の血液と母体の血液が混ざらないようにする仕組みで、
母体の血液からの自由な物質の移動を制御しています。
ただ、薬の移行がどの程度防御されるかは薬の性質や分子の大きさなどで決まるとされていますが、
科学的データが乏しくまだ未解明なことが少なくありません。
2→
ビタミンA含有製剤は、妊娠前後の一定期間に通常の容量を超えて摂取すると
胎児に先天異常を生じる危険性が高まるとされています。
3→
便秘薬の成分や容量によって、流産や早産を誘発するものがあります。
4→
医薬品によっては、身体に吸収された薬の一部が乳汁中に移行することが知られています。
母乳を介して乳児が薬を摂取することになるため、乳児に好ましくない影響が及ぶことが知られている医薬品は、
授乳期間中の使用を避けるか、使用後暫くの間は授乳を避けることができるように、
購入者に対して積極的な情報提供が必要になってきます。
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03
各選択肢は以下のとおりです。
1.誤りです。
文中の「すべて」の表現が誤りです。すべて解明されているわけではありません。
2.誤りです。
アメリカでビタミンAの過剰摂取による奇形胎児の例が報告されています。
3.誤りです。
種類や量、服用期間などによって流産や早産を誘発する可能性があります。
運動や食事など薬物以外の方法で便秘解消を試み、それでも改善されないようであれば主治医から適切な処方を受けるべきです。
4.誤りです。
医薬品の乳汁移行が認められています。
国立成育医療センターのホームページ上では乳汁移行濃度を勘案し、授乳中の使用が適さない薬が紹介されています。
国立成育医療センター
https://www.ncchd.go.jp/kusuri/news_med/druglist.html
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