登録販売者の過去問
令和元年度(東京都)
主な医薬品とその作用 問76

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問題

登録販売者試験 令和元年度(東京都) 主な医薬品とその作用 問76 (訂正依頼・報告はこちら)

駆虫薬及びその配合成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a  駆除した虫体や腸管内に残留する駆虫成分の排出を促すため、瀉(しゃ)下薬であるヒマシ油が併用される。

b  消化管から吸収されたサントニンは主に肝臓で代謝されるが、肝臓病の診断を受けた人では、肝障害を悪化させるおそれがある。

c  マクリは、フジマツモ科のマクリの全藻を基原とする生薬で、回虫に痙攣(けいれん)を起こさせる作用を示し、虫体を排便とともに排出させることを目的として用いられる。

d  パモ酸ピルビニウムは、アセチルコリン伝達を妨げて、回虫及び蟯(ぎょう)虫の運動筋を麻痺(ひ)させる作用を示し、虫体を排便とともに排出させることを目的として用いられる。
  • (a、b)
  • (a、c)
  • (b、c)
  • (b、d)
  • (c、d)

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この過去問の解説 (3件)

01

a 駆虫薬とヒマシ油は併用してはいけません。
ヒマシ油の瀉下作用により、駆虫薬の成分の過剰吸収がすすむ恐れがあるからです。

b 正しいです。
サントニンは、回虫の自発運動を抑える効果があります。

c 正しいです。
マクリにはカイニン酸が含まれています。
回虫を痙攣させることによって、駆除します。

d パモ酸ピルビニウムは、蟯虫の呼吸や代謝を抑えて、排出させる作用です。
赤い色の成分なので、尿や便が赤く着色されることがあります。
脂質の多い食事やアルコールは、副作用発現の可能性が高まるので避ける必要があります。

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02

a. ×
駆虫薬の使用後、駆除後の虫体や、腸管内に残留する駆虫成分の排出を促すために、瀉下薬が使用されることがありますが、ヒマシ油を使用すると、腸管内で駆虫成分が吸収されやすくなり、副作用を起こす危険性が高まるため、駆虫薬とヒマシ油の併用は避けます。

b. ○
肝臓病の診断を受けた人が、サントニンが配合された駆虫薬の使用する場合は、その適否について、使用前に医師や薬剤師に相談することとなっています。

c. ○
マクリは、カイニン酸を含む生薬成分で、日本薬局方収載のマクリは、煎薬として回虫の駆除に用いられます。

d. ×
パモ酸ピルビニウムは、蟯虫の呼吸や栄養分の代謝を抑えることで、殺菌作用を示します。
問題の文章は、ピペラジンリン酸塩の説明です。

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03

正しいものの組み合わせは3です。

a~dの各文については以下のとおりです。

a.誤りです。瀉(しゃ)下薬の併用は正しいですが、

ヒマシ油は避けなければならないものです。

ヒマシ油を併用すると腸管内で駆虫成分が吸収されやすくなり、

副作用を生じる危険性が高まると言われています。

b.正しいです。文のとおりです。

c.正しです。文のとおりです。

d.誤りです。

パモ酸ピルビニウムは、蟯虫の呼吸や栄養分の代謝を抑えて

殺虫作用を示すといわれています。

この説明はパモ酸ピルビニウムではなく、ピペラジンリン酸塩です。

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