問題
a 胃は上腹部にある中空の臓器で、中身が空の状態では扁(へん)平に縮んでいる。
b 炭水化物主体の食品は、脂質分の多い食品に比べ、胃内での滞留時間が長い。
c 食道の上端と下端には括約筋があり、胃の内容物が食道や咽頭に逆流しないように防いでいる。
d 消化には、消化腺から分泌される消化液による化学的消化と、咀嚼(そしゃく)(食物を噛み、口腔内で粉砕すること)や消化管の運動による機械的消化とがある。
消化器系に関する問題です。
a【〇】 胃は中身が空の状態では扁平に縮んでいますが、胃に飲食物が送り込まれると、その刺激に反応して胃壁の平滑筋が弛緩し、容積が広がります(胃適応性弛緩)。
b【×】 胃の内容物の滞留時間は、炭水化物主体の食品の場合には比較的短く、脂質分の多い食品の場合には滞留時間が長くなります。
c【〇】 食道の上端と下端には括約筋があり、胃の内容物が逆流しないような構造となっています。胃液が食道に逆流した場合、胸やけが起こります。
d【〇】 消化には、消化腺から分泌される消化酵素の作用によって飲食物を分解する化学的消化と、口腔での咀嚼や消化管の運動によって化学的消化を助ける機械的消化があります。
これは消化器系についての問題です。
a:胃は、食道から内容物が送られてくるとその刺激に反応して胃壁の平滑筋が弛緩し、容積が拡がります(胃適応性弛緩)。胃の内壁は粘膜で覆われていて、多くのひだで形成されています。
b:炭水化物主体の食品は、脂質分の多い食品に比べ、胃内での滞留時間は比較的短くなります。
c:胃液が食道に逆流すると、胸やけが起こります。
d:消化器系の働きは、飲食物を消化して栄養分を吸収し、その残滓(残りカス)を体外に排出することです。
化学的消化に関わる器官は、唾液腺、肝臓、胆嚢、膵臓があります。
消化器系は、飲食物を消化して生命を維持していくため必要な栄養分として吸収し、その残滓を体外に排出する器官系であり、①消化管と②消化腺に分かれます。
正解です。
・胃は、上腹部にある中空の臓器で、中身が空の状態では扁平に縮んでいます。
・滞留時間は、炭水化物主体の食品の場合には短く、脂質分の多い食品の場合には長いです。
・食道の上端と下端には括約筋があり、胃の内容物が食道や咽頭に逆流しないように防いでいます。
・消化には、消化腺から分泌される消化液による化学的消化と、咀嚼や消化管の運動による機械的消化とがあります。
本解説は、厚生労働省作成「登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和5年4月)」より引用して作成しています。
登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和5年4月):
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082537.html