問題
a 医薬品が人体に及ぼす作用は複雑、かつ、多岐に渡るが、そのすべてが解明されている。
b 人体に対して使用されない医薬品の殺虫剤であれば、誤って人体がそれに曝されても、健康を害することはない。
c 一般用医薬品として販売される製品は、製造物責任法(平成6年法律第85号)の対象でもある。
d 医薬品は、市販後にも、医学・薬学等の新たな知見、使用成績等に基づき、その有効性、安全性等の確認が行われる仕組みになっている。
医薬品の本質に関する問題です。
各選択肢をみながら、解説と照らし合わせてみましょう。
a.医薬品も人体にとっては異物(外来物)であるため、また、医薬品が人体に及ぼす作用は複雑、かつ、多岐に渡り、そのすべては解明されていないため、必ずしも期待される有益な効果(薬効)のみをもたらすとは限らず、好ましくない反応(副作用)を生じる場合もあります。
これにより、「そのすべてが解明されている」→「そのすべては解明されていない」
よって、この選択肢は誤りです。
b.人体に対して使用されない医薬品についても、例えば、殺虫剤の中には誤って人体がそれに曝されれば健康を害するおそれがあるものもあります。
これにより、「健康を害することはない。」→「健康を害するおそれがあるものもある」
よって、この選択肢は誤りです。
c.一般用医薬品として販売される製品は、製造物責任法(平成6年法律第85号。「PL法」という。)の対象でもある。
PL法は、製造物の欠陥により、人の生命、身体、財産に係る被害が生じた場合における製造業者等の損害賠償の責任について定めており、販売した一般用医薬品に明らかな欠陥があった場合などは、PL法の対象となりえることも理解しておく必要があります。
これにより、一般用医薬品は製造物責任法(PL法)の対象です。
よって、この選択肢は正解です。
d.医薬品は、市販後にも、医学・薬学等の新たな知見、使用成績等に基づき、その有効性、安全性等の確認が行われる仕組みになっており、それらの結果を踏まえ、リスク区分の見直し、承認基準の見直し等がなされ、販売時の取扱い、製品の成分分量、効能効果、用法用量、使用上の注意等が変更となった場合には、それが添付文書や製品表示の記載に反映される。
医薬品は、このような知見の積み重ねや使用成績の結果等によって、有効性、安全性等に関する情報が集積されており、随時新たな情報が付加されるものである。一般用医薬品の販売に従事する専門家においては、これらに円滑に対応できるよう常に新しい情報の把握に努める必要がある。
これにより、「医薬品は、市販後にも、医学・薬学等の新たな知見、使用成績等に基づき、その有効性、安全性等の確認が行われる仕組みになっています。」
よって、この選択肢は正解です。
誤りです。
正解は(c、d)です。
誤りです。
正解は(c、d)です。
誤りです。
正解は(c、d)です。
誤りです。
正解は(c、d)です。
正解の選択肢です。
解説はすべて、『登録販売者試験問題の作成に関する手引き』(令和4年3月作成、令和6年4月一部改訂)を参照しています。