問題
a 鼻中隔の前部は、毛細血管が少ないことに加えて粘膜が厚いため、傷つきにくく鼻出血を起こしにくい。
b 鼻腔(くう)と副鼻腔を連絡する管は非常に狭いため、鼻腔粘膜が腫れると副鼻腔の開口部がふさがりやすくなり、副鼻腔に炎症を生じることがある。
c 小さな子供では、耳管が太く短くて、走行が水平に近いため、鼻腔からウイルスや細菌が侵入し、感染が起こりやすい。
d 内耳は、平衡器官である蝸(か)牛と、聴覚器官である前庭からなり、いずれも内部はリンパ液で満たされている。
鼻及び耳に関する問題です。
各選択肢をみながら、解説と照らし合わせてみましょう。
a. 鼻腔(くう)は、薄い板状の軟骨と骨でできた鼻中隔によって左右に仕切られている。鼻中隔の前部は、毛細血管が豊富に分布していることに加えて粘膜が薄いため、傷つきやすく鼻出血を起こしやすい。
これにより、「厚い」→「薄い」、 「傷つきにくく」→「傷つきやすく」、 「鼻出血を起こしにくい」→「鼻出血を起こしやすい」
よって、この選択肢は誤りです。
b. 副鼻腔(くう)に入った埃(ほこり)等の粒子は、粘液に捉えられて線毛の働きによって鼻腔(くう)内へ排出されるが、 鼻腔(くう)と連絡する管は非常に狭いため、鼻腔(くう)粘膜が腫れると副鼻腔(くう)の開口部がふさがりやすくなり、副鼻腔(くう)に炎症を生じることがある。
これにより、この選択肢は正解です。
c. 小さな子供では、 耳管が太く短くて、走行が水平に近いため、鼻腔(くう)からウイルスや細菌が侵入し感染が起こりやすい。
これにより、この選択肢は正解です。
d. 内耳は、聴覚器官である蝸(か)牛と、平衡器官である前庭の2つの部分からなる。
蝸(か)牛は渦巻き形をした器官で、内部はリンパ液で満たされ、中耳の耳小骨から伝わる振動がリンパ液を震わせ、その振動が聴細胞の小突起(感覚毛)を揺らして、聴神経が刺激される。
前庭は、水平・垂直方向の加速度を感知する部分(耳石器官)と、体の回転や傾きを感知する部分(半規管)に分けられる。蝸(か)牛と同様、内部はリンパ液で満たされており、リンパ液の動きが平衡感覚として感知される。乗物酔い(動揺病)は、乗り物に乗っているとき反復される加速度刺激や動揺によって、平衡感覚が混乱して生じる身体の変調である。
これにより、「平衡器官」→「聴覚器官」、 「聴覚器官」→「平衡器官」
よって この選択肢は誤りです。
誤りです。
正解は、(b、c)です。
誤りです。
正解は、(b、c)です。
正解の選択肢です。
誤りです。
正解は、(b、c)です。
誤りです。
正解は、(b、c)です。
解説はすべて、『登録販売者試験問題の作成に関する手引き』(令和4年3月作成、令和6年4月一部改訂)を参照しています。