登録販売者の過去問
令和5年度(東京都)
人体の働きと医薬品 問9
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問題
登録販売者試験 令和5年度(東京都) 人体の働きと医薬品 問9 (訂正依頼・報告はこちら)
外皮系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 角質層は、細胞膜が丈夫な線維性のセラミドでできた板状の角質細胞と、ケラチンを主成分とする細胞間脂質で構成されている。
b メラニン色素は、皮下組織にあるメラニン産生細胞(メラノサイト)で産生され、太陽光に含まれる紫外線から皮膚組織を防護する役割がある。
c 毛球の下端のへこんでいる部分を毛乳頭といい、毛乳頭には毛細血管が入り込んで、取り巻く毛母細胞に栄養分を運んでいる。
d 汗腺には、アポクリン腺とエクリン腺の二種類があり、アポクリン腺は手のひらなど毛根がないところも含め全身に分布する。
a 角質層は、細胞膜が丈夫な線維性のセラミドでできた板状の角質細胞と、ケラチンを主成分とする細胞間脂質で構成されている。
b メラニン色素は、皮下組織にあるメラニン産生細胞(メラノサイト)で産生され、太陽光に含まれる紫外線から皮膚組織を防護する役割がある。
c 毛球の下端のへこんでいる部分を毛乳頭といい、毛乳頭には毛細血管が入り込んで、取り巻く毛母細胞に栄養分を運んでいる。
d 汗腺には、アポクリン腺とエクリン腺の二種類があり、アポクリン腺は手のひらなど毛根がないところも含め全身に分布する。
- a:正 b:正 c:誤 d:誤
- a:正 b:誤 c:誤 d:正
- a:正 b:誤 c:正 d:誤
- a:誤 b:正 c:正 d:正
- a:誤 b:誤 c:正 d:誤
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この過去問の解説 (3件)
01
外皮系に関する問題です。
各選択肢をみながら、解説と照らし合わせてみましょう。
身体を覆う皮膚と、汗腺、皮脂腺、乳腺等の皮膚腺、爪や毛等の角質を総称して外皮系という。
皮膚には、主に次のような機能がある。
○ 身体の維持と保護:体表面を包み、体の形を維持し、保護する(バリア機能)。また、細菌等の異物の体内への侵入を防ぐ。爪や毛等の角質は皮膚の一部が変化してできたもので、皮膚に強度を与えて体を保護している。
○ 体水分の保持:体の水分が体外に蒸発しないよう、又は、逆に水分が体内に浸透しないよう遮断している。
○ 熱交換:外界と体内の熱のやり取りをする機能で、体温を一定に保つため重要な役割を担っている。体温が上がり始めると、皮膚を通っている毛細血管に血液がより多く流れるように血管が開き、体外へより多くの熱を排出する。また、汗腺から汗を分泌し、その蒸発時の気化熱を利用して体温を下げる。逆に、体温が下がり始めると血管は収縮して、放熱を抑える。
○ 外界情報の感知:触覚、圧覚、痛覚、温度感覚等の皮膚感覚を得る感覚器としての機能も有している。
a. 角質層は、細胞膜が丈夫な線維性のタンパク質(ケラチン)でできた板状の角質細胞と、セラミド(リン脂質の一種)を主成分とする細胞間脂質で構成されており、皮膚のバリア機能を担っている。
これにより、「セラミド」→「ケラチン」、 「ケラチン」→「セラミド」
よって、この選択肢は誤りです。
b. メラニン色素は、表皮の最下層にあるメラニン産生細胞(メラノサイト)で産生され、太陽光に含まれる紫外線から皮膚組織を防護する役割がある。
メラニン色素の防護能力を超える紫外線に曝(さら)されると、皮膚組織が損傷を受け、炎症を生じて発熱や水疱、痛み等の症状が起きる。また、メラノサイトが活性化されてメラニン色素の過剰な産生が起こり、シミやそばかすとして沈着する。
これにより、「皮下組織」→「表皮の最下層」
よって、この選択肢は誤りです。
c. 毛根の最も深い部分を毛球という。毛球の下端のへこんでいる部分を毛乳頭といい、毛乳頭には毛細血管が入り込んで、取り巻く毛母細胞に栄養分を運んでいる。
これにより、この選択肢は正解です。
d. 汗腺には、腋(えき)窩(か)(わきのした)などの毛根部に分布するアポクリン腺(体臭腺)と、手のひらなど毛根がないところも含め全身に分布するエクリン腺の二種類がある。
汗はエクリン腺から分泌され、体温調節のための発汗は全身の皮膚に生じるが、精神的緊張による発汗は手のひらや足底、脇の下、顔面などの限られた皮膚に生じる。
これにより、「アポクリン腺」→「エクリン腺」
よって、この選択肢は誤りです。
誤りです。
正解は、「a:誤 b:誤 c:正 d:誤」です。
誤りです。
正解は、「a:誤 b:誤 c:正 d:誤」です。
誤りです。
正解は、「a:誤 b:誤 c:正 d:誤」です。
誤りです。
正解は、「a:誤 b:誤 c:正 d:誤」です。
正解の選択肢です。
解説はすべて、『登録販売者試験問題の作成に関する手引き』(令和4年3月作成、令和6年4月一部改訂)を参照しています。
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02
外皮系に関する問題です。
まずa~dについてみていきましょう。
a.誤りです。
文中の「ケラチン」の説明と「セラミド」の説明が逆です。
正しくは、「細胞膜が丈夫な線維性のケラチンでできた
板状の角質細胞と、セラミドを主成分とする細胞間脂質で
構成されている」です。
なお、ケラチンは蛋白質の一種、セラミドはリン脂質の一種です。
b.誤りです。
文中の「皮下組織」が誤りで、正しくは「表皮の最下層」です。
皮膚は、外側から表皮組織、真皮組織、皮下組織の順になっています。
c.正しいです。文のとおりです。
d.誤りです。
「アポクリン腺は手のひらなど毛根がないところも含め
全身に分布する」の部分が誤りです。
アポクリン腺はわきの下などの毛根部に分布、
エポクリン腺は手のひらなど毛根がないところも含め全身に分布しています。
以上を踏まえて選択肢をみていきましょう。
正しい組み合わせです。冒頭を参照ください。
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03
外皮系についての問題です。
正解です。
・角質層は、細胞膜が丈夫な線維性のタンパク質(ケラチン)でできた板状の角質細胞と、セラミド(リン脂質の一種)を主成分とする細胞間脂質で構成されています。
・メラニン色素は、表皮の最下層にあるメラニン産生細胞(メラノサイト)で産生され、太陽光に含まれる紫外線から皮膚組織を防護する役割があります。
・毛球の下端のへこんでいる部分を毛乳頭といい、毛乳頭には毛細血管が入り込んで、取り巻く毛母細胞に栄養分を運んでいます。
・汗腺には、アポクリン腺(体臭腺)とエクリン腺の二種類があり、アポクリン腺は腋窩(わきのした)などの毛根部に分布します。
本解説は、厚生労働省作成「登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和6年4月)」より引用して作成しています。
登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和6年4月):
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082537.html
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