登録販売者の過去問
令和5年度(東京都)
人体の働きと医薬品 問10

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問題

登録販売者試験 令和5年度(東京都) 人体の働きと医薬品 問10 (訂正依頼・報告はこちら)

骨格系及び筋組織に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a  骨の基本構造は、主部となる骨質、骨質表面を覆う骨膜、骨質内部の骨髄、骨の接合部にある関節軟骨の四組織からなる。
b  骨組織を構成する無機質は骨に硬さを与え、有機質(タンパク質及び多糖体)は骨の強靱(じん)さを保つ。
c  平滑筋は、筋線維を顕微鏡で観察すると横縞(しま)模様(横紋)が見えるので横紋筋とも呼ばれる。
d  不随意筋は体性神経系で支配されるのに対して、随意筋は自律神経系に支配されている。
  • (a、b)
  • (a、c)
  • (b、c)
  • (b、d)
  • (c、d)

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この過去問の解説 (3件)

01

骨格系及び筋組織に関する問題です。

各選択肢をみながら、解説と照らし合わせてみましょう。

 

 

には次のような機能がある。

 

身体各部の支持機能:頭部や内臓を支える身体の支柱となる。

 

臓器保護機能:骨格内に臓器を収め、保護する。

 

運動機能:骨格筋の収縮を効果的に体躯(く)の運動に転換する。

 

造血機能:骨髄で産生される造血幹細胞から赤血球、白血球、血小板が分化することにより、体内に供給する。

 

貯蔵機能:カルシウムやリン等の無機質を蓄える。

 

 

a. 骨格系は骨と関節からなり、骨と骨が関節で接合し、相連なって体を支えている。

 

 骨は体の器官のうち最も硬い組織の一つで、その基本構造は、

(1)主部となる骨質

 

(2)骨質表面を覆う骨膜

 

(3)骨質内部の骨髄

 

 (4)骨の接合部にある関節軟骨 の四組織からなる。

 

これにより、この選択肢は正解です。

 

 

b. 骨組織を構成する無機質は、炭酸カルシウムやリン酸カルシウム等の石灰質からなるが、それらのカルシウムが骨から溶け出し、ほぼ同量のカルシウムが骨に沈着する。吸収と形成のバランスが取られることにより、一定の骨密度が保たれる。無機質は骨に硬さを与え、有機質(タンパク質及び多糖体)は骨の強靱(じん)さを保つ

 

これにより、この選択肢は正解です。

 

 

c. 筋組織は、筋細胞(筋線維)とそれらをつなぐ結合組織からなり、その機能や形態によって、骨格筋平滑筋心筋に分類される。

 

骨格筋は、筋線維を顕微鏡で観察すると横縞(しま)模様(横紋)が見えるので横紋筋とも呼ばれる。収縮力が強く、自分の意識どおりに動かすことができる随意筋であるが、疲労しやすく、長時間の動作は難しい。

 

 随意筋に対して、意識的にコントロールできない筋組織を不随意筋という。平滑筋心筋不随意筋である。

 

平滑筋は、筋線維に骨格筋のような横縞(しま)模様がなく、消化管壁、血管壁、膀胱 ぼうこう 等に分布し、比較的弱い力で持続的に収縮する特徴がある。

 

心筋は、心臓壁にある筋層を構成する 筋組織で、不随意筋であるが筋線維には骨格筋のような横縞(しま)模様があり強い収縮力と持久力を兼ね備えている。

 

これにより、「平滑筋」→「骨格筋

 

よって、この選択肢は誤りです。

 

 

d. 筋組織は神経からの指令によって収縮するが、随意筋(骨格筋)体性神経系(運動神経)で支配されるのに対して、不随意筋(平滑筋及び心筋)自律神経系に支配されている。

 

これにより、「不随意筋」→「随意筋」、 「随意筋」→「不随意筋

 

よって、この選択肢は誤りです。

選択肢1. (a、b)

正解の選択肢です。

選択肢2. (a、c)

間違いです。

 

正解は、(a、b)です。

選択肢3. (b、c)

間違いです。

 

正解は、(a、b)です。

選択肢4. (b、d)

間違いです。

 

正解は、(a、b)です。

選択肢5. (c、d)

間違いです。

 

正解は、(a、b)です。

まとめ

解説はすべて、『登録販売者試験問題の作成に関する手引き』(令和4年3月作成、令和6年4月一部改訂)を参照しています。

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02

骨格系及び筋組織に関する問題です。

 

まずa~dについてみていきましょう。

 

a.正しいです。文のとおりです。

 

b.正しいです。文のとおりです。

 

c.誤りです。

     文頭の「平滑筋」が誤りで、正しくは「骨格筋」です。

     平滑筋は、横紋筋ではありません。

     また、分け方として、

     意識的にコントロールできない筋組織なので、不随意筋です。

    これに対し、骨格筋は随意筋です。

 

d.誤りです。

    不随意筋と随意筋の説明が逆です。

    随意筋が体性神経系、

    不随意筋が自律神経系によって支配されています。

 

以上を踏まえて選択肢をみていきましょう。

選択肢1. (a、b)

正しい組み合わせです。冒頭を参照ください。

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03

骨格系及び筋組織についての問題です。

選択肢1. (a、b)

正解です。

 

・骨の基本構造は、①主部となる骨質、②骨質表面を覆う骨膜、③骨質内部の骨髄、④骨の接合部にある関節軟骨の四組織からなります。

 

・骨組織を構成する無機質は骨に硬さを与え、有機質(タンパク質及び多糖体)は骨の強靱さを保ちます。

 

・骨格筋は、筋線維を顕微鏡で観察すると横縞模様(横紋)が見えるので横紋筋とも呼ばれます。

 

・随意筋(骨格筋)は体性神経系(運動神経)で支配されるのに対して、不随意筋(平滑筋及び心筋)は自律神経系に支配されています。

まとめ

本解説は、厚生労働省作成「登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和6年4月)」より引用して作成しています。

登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和6年4月):

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082537.html

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