登録販売者 過去問
令和6年度(東京都)
問66 (主な医薬品とその作用 問6)

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問題

登録販売者試験 令和6年度(東京都) 問66(主な医薬品とその作用 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

眠気防止薬及びその配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a  カフェインの血中濃度が最高血中濃度の半分に低減するのに要する時間は、通常の成人が約3.5時間であるのに対して、乳児では約80時間と非常に長い。
b  授乳中の女性がカフェインを大量に摂取したり、カフェインを連用したりした場合には、乳児の体内にカフェインが蓄積して、頻脈や不眠等を引き起こす可能性がある。
c  成長期の小児の発育には睡眠が重要であることから、小児用の眠気防止薬はない。
d  カフェインの眠気防止に関連しない作用として、腎臓におけるナトリウムイオン(同時に水分)の再吸収促進作用があり、尿量の増加(利尿)をもたらす。
  • a:正  b:正  c:正  d:正
  • a:誤  b:正  c:正  d:正
  • a:正  b:誤  c:正  d:正
  • a:正  b:正  c:誤  d:正
  • a:正  b:正  c:正  d:誤

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この過去問の解説 (2件)

01

a(正)

カフェインの半減期(血中濃度が半分になるまでの時間)は、成人では3.5時間前後、乳児では代謝機能が未発達なため、半減期が非常に長く、報告によっては約80時間になることがあります。

 

b(正)

授乳中にカフェインを多量に摂取すると、乳児の体内にカフェインが蓄積し、頻脈や不眠などの症状が現れることがあります。
乳児はカフェインの代謝が遅く、蓄積しやすいためです。
 

c(正)

成長期の小児にとって睡眠は非常に重要な要素であり、眠気を無理に抑える薬の使用は望ましくありません。
そのため、眠気防止薬は小児向けには製品化されていません。
 

d(誤)

カフェインには利尿作用があるのは事実ですが、その理由は腎臓における「ナトリウムイオンの再吸収促進」ではなく、「再吸収の抑制」や「血流の増加」などが関係しています。

選択肢5. a:正  b:正  c:正  d:誤

正しい選択肢です。

「a:正 b:正 c:正 d:誤」が正解です。

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02

この問題は、「眠気防止薬の成分」についての問題です。

 

a:正しい

カフェインの血中濃度についての正しい説明です。

 

b:正しい

カフェインの一部が乳汁中に移行し、その乳汁を飲んだ乳児がカフェインを代謝するのには多くの時間を要してしまいます(肝臓が未発達のため)。そのため乳児の体内にカフェインが蓄積し、頻脈や不眠の原因となります。

授乳中の女性は使用する前に医師などに相談することが望ましいです。

 

c:正しい

成長期の小児の発育には睡眠が特に重要です。小児が眠気防止を使う必要がなく、睡眠時間の確保が必要です。そのため小児用の眠気防止薬はなく、15歳未満の小児に使用してはいけません

 

d:誤り

腎臓において、ナトリウムイオンと水分の再吸収を抑制します。そのため尿量が増加します。よく聞く「トイレが近くなる」というのはこの作用のためです。

選択肢1. a:正  b:正  c:正  d:正

誤りです。

選択肢2. a:誤  b:正  c:正  d:正

誤りです。

選択肢3. a:正  b:誤  c:正  d:正

誤りです。

選択肢4. a:正  b:正  c:誤  d:正

誤りです。

選択肢5. a:正  b:正  c:正  d:誤

正しい選択肢です。

まとめ

この解説は厚生労働省作成「登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和6年4月)」を参考にして作成しています。

登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和6年4月):

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082537.html

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