登録販売者 過去問
令和6年度(東京都)
問75 (主な医薬品とその作用 問15)

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問題

登録販売者試験 令和6年度(東京都) 問75(主な医薬品とその作用 問15) (訂正依頼・報告はこちら)

瀉(しゃ)下薬の配合成分等に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a  酸化マグネシウムは、腸内容物の浸透圧を高めることで糞(ふん)便中の水分量を増し、また、大腸を刺激して排便を促すことを目的として配合されている場合がある。
b  ヒマシ油は、腸内容物の急速な排除を目的として用いられ、急激で強い瀉(しゃ)下作用(峻(しゅん)下作用)を示すため、防虫剤や殺鼠(そ)剤を誤って飲み込んだ場合のような脂溶性の物質による中毒に使用するとよい。
c  プランタゴ・オバタの種子又は種皮は、腸管内で水分を吸収して腸内容物に浸透し、糞(ふん)便のかさを増やすとともに糞便を柔らかくすることによる瀉(しゃ)下作用を期待して用いられる。
d  ピコスルファートナトリウムは、胃や小腸で分解されることにより、大腸への刺激作用を示すようになる。
  • (a、b)
  • (a、c)
  • (b、c)
  • (b、d)
  • (c、d)

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この過去問の解説 (2件)

01

a(正)
酸化マグネシウムは、腸の中で水分を引き寄せ、便を柔らかくすることで排便を促します(浸透圧を高める作用)。

このため、腸の水分量を増やし、便を出しやすくします。

 

b(誤)
ヒマシ油は、腸内で分解されて強い瀉下作用(峻下作用)を示し、急速に排便を促します。

しかし、毒物の誤飲時には使用しません。

腸の動きが活発になりすぎることで、有害物質が体内に広がる危険があるためです。

 

c(正)
プランタゴ・オバタ(オオバコの種子や種皮)は、水を吸収して膨らむことで便のかさを増し、腸の動きを助けます。

また、便が柔らかくなるため、排便をスムーズにします。この作用による瀉下効果が期待されています。

 

d(誤)
ピコスルファートナトリウムは、胃や小腸では分解されず、大腸の細菌によって分解されることで作用を発揮します。

記述には「胃や小腸で分解されることにより、大腸への刺激作用を示すようになる」とあるが、実際には大腸に到達してから分解されます。

選択肢1. (a、b)

誤った選択肢です。

正しいものの組み合わせは、「a、c」 です。

選択肢2. (a、c)

正しい選択肢です。

正しいものの組み合わせは、「a、c」 です。

選択肢3. (b、c)

誤った選択肢です。

正しいものの組み合わせは、「a、c」 です。

選択肢4. (b、d)

誤った選択肢です。

正しいものの組み合わせは、「a、c」 です。

選択肢5. (c、d)

誤った選択肢です。

正しいものの組み合わせは、「a、c」 です。

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02

この問題は「腸の薬の成分」についての問題です。

 

a:正しい

酸化マグネシウムは無機塩類で、腸内容物の浸透圧を高めることによって糞便中の水分量を増加させます。また、大腸を刺激して排便を促します。

 

b:誤り

ヒマシ油は、誤飲などによる中毒の場合にも用いられます。しかし、防虫剤や殺鼠剤のような脂溶性の物質による中毒の場合は、ナフタレンやリンなどがヒマシ油に溶け出してしまい、中毒症状を増悪させるため使用してはいけません

 

c:正しい

プランタゴ・オバタは膨潤性瀉下成分で、腸管内で水分を吸収して腸内容物に浸透し、糞便のかさを増やすとともに糞便を柔らかくします。

瀉下効果を高めるためには、膨潤性瀉下成分の使用と併せて水分を十分に摂取することが大切です。

 

d:誤り

ピコスルファートナトリウムは大腸刺激性瀉下成分で、大腸の腸内細菌によって分解され、その分解物が大腸を刺激します。

胃や小腸で分解されること、が誤りです。

選択肢1. (a、b)

誤りです。

選択肢2. (a、c)

正しい選択肢です。

選択肢3. (b、c)

誤りです。

選択肢4. (b、d)

誤りです。

選択肢5. (c、d)

誤りです。

まとめ

この解説は厚生労働省作成「登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和6年4月)」を参考にして作成しています。

登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和6年4月):

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082537.html

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